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9件
高い城の男
著者 フィリップ・K・ディック (著) , 浅倉久志 (訳)
第二次世界大戦が枢軸国側の勝利に終わってから十五年、世界はいまだに日独二国の支配下にあった。日本が支配するアメリカ西海岸では連合国側の勝利を描く書物が密かに読まれていた……現実と虚構との間の微妙なバランスを、緻密な構成と迫真の筆致で描いた、D・K・ディックの最高傑作!
高い城の男
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高い城の男
2017/04/29 15:45
派手さはないが考えさせられることの多い傑作
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドイツと日本(とイタリア)の枢軸国側が第二次世界大戦で勝利していたら・・・
そんなことを考えたことのある人はきっと多いはず。その答えと言うわけではありませんが、
この小説の世界は、「もしかしたら世界はこうなっていたのかもしれない」、そんな風に思えてなりません。
特定の主人公を設けずに群像劇の手法で物語を展開させることで、様々な角度からこの世界の姿を描くことで説得力を与えています。
高い城の男
2016/05/21 14:21
読後すぐよりも時間が経ってからじわじわくる独特の雰囲気
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:更夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
もし・・・だったらというifものですが、読んですぐよりも時間が
経ってからの方がじわじわときます。
全体を通して「陰の世界」何をするにも易経で占ってからという所に、
現実とは違う戦後の人々の不安と不信を見るような気がします。
そして物語に書かれた世界が、逆(本当の歴史通り)だとしてもどこか違う。その違いが奇妙な違和感となってざらざらとしています。
決して読みやすくはなかったけれど、それでも登場人物たちの憂鬱感は、
著者独特の世界。
高い城の男
2016/01/11 00:44
何故か現実感あり
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hiro - この投稿者のレビュー一覧を見る
ディックの作品は、近未来を描いたSFなのだが、妙に現代社会と重なるところがあり、彼の考えた近未来と現在とが妙にリンクしているような気がする。