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深紅の碑文
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.6 8件

電子書籍

深紅の碑文

著者 上田 早夕里

ベストSF2010第1位にして日本SF大賞を受賞した、海洋黙示録巨篇『華竜の宮』の続篇。
この星に迫る滅亡を前に、なおも己の信念を貫いた人々の行方を描ききる、現代SF前人未踏の到達点   陸地の大部分が水没した25世紀。人類は残された土地や海上都市で情報社会を維持する陸上民と、生物船〈魚舟〉と共に海洋域で暮らす海上民に分かれて文化を形成していた。だが地球規模の危機〈大異変〉が迫る中、資源争奪によって双方の対立は深刻化。海上民の一部は反社会的勢力〈ラブカ〉となって陸側の船舶を襲撃、国際的な非難を浴びていた。外務省を退職して支援団体の理事長となった青澄誠司、元医師にしてラブカのカリスマ的指導者ザフィール、困難な時代になお宇宙開発を志す少女・星川ユイ──絶望的な環境変化を前に全力で生きる者たちの人生を描ききり、日本SF大賞受賞の姉妹篇『華竜の宮』のさらなる先へ到達した日本SFの金字塔。

深紅の碑文(上)

896 (税込)

深紅の碑文(上)

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評価内訳

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紙の本深紅の碑文 下

2016/12/13 19:37

華竜の宮を凌ぐスケールで描く長編SF作品「深紅の碑文」

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る

上田早夕里さんによる長編SF作品。
大規模海面上昇後の陸上世界と海上世界との確執、人間とのタ生物との共存、
人間と人工知性体との友愛などを描いた「オーシャンクロニクル・シリーズ」の第4作目。
このシリーズの第一作目は、短編集「魚船・獣船」の表題作、第2作目は長編小説「華竜の宮」、そして第3作目は短編集「リリエンタールの末裔」の表題作になります。
「魚船・獣船」と「リリエンタールの末裔」を読んでいなくても本作品は楽しめますが、話のつながりを考えると「華竜の宮」は読んでおいた方がいいと思います。

第4作目「深紅の碑文」の最大の魅力は、特定の人物ではなく、陸・海・空の3つの領域に様々な立場の人間に焦点を当てていることで、滅亡の危機に直面する人類が織りなす人間ドラマの骨太な力強さが表現されていることだと思います。

陸を代表するのが、「華竜の宮」の主要人物だった青沼誠司です。彼は日本政府の外交官を退職し、本作では救援団体の理事長の職に就いています。資源をめぐる陸上民と海上民との対立が深刻化しており、彼は武力衝突を憂慮して海の反社会勢力〈ラブカ〉との和解に動き出します。「華竜の宮」と違い、組織の長になった青沼がどのように和解に動いていくのかは本作品の見どころの一つだと思います。
次に、海を代表するのが、ラブカのリーダーであるザフィールです。ラブカは現実世界に存在するテロ組織をイメージしてもらえばいいと思います。ザフィールはそのテロ組織のリーダーということになります。彼の視点でも「陸」と「海」の対立を描くことで、反社会勢力を悪だと一方的に決めつけられないようになっています。
そして、空を代表するのが、深宇宙研究開発協会(DSRD)の星川ユイです。「陸」と「海」の血みどろの争いを描いたこの物語の中で、清涼剤の役割を果たします。幼い頃から宇宙に憧れ、困難な世界にあって夢の実現のために懸命に生きる彼女の姿を描きます。彼女の存在は、滅亡に瀕した人類を明るく照らす希望だと思います。

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紙の本深紅の碑文 上

2016/12/13 19:33

「華竜の宮」を凌ぐスケールで描かれる長編SF小説「深紅の碑文」

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コスモス - この投稿者のレビュー一覧を見る

上田早夕里さんによる長編SF作品。
大規模海面上昇後の陸上世界と海上世界との確執、人間とのタ生物との共存、
人間と人工知性体との友愛などを描いた「オーシャンクロニクル・シリーズ」の第4作目。
このシリーズの第一作目は、短編集「魚船・獣船」の表題作、第2作目は長編小説「華竜の宮」、そして第3作目は短編集「リリエンタールの末裔」の表題作になります。
「魚船・獣船」と「リリエンタールの末裔」を読んでいなくても本作品は楽しめますが、話のつながりを考えると「華竜の宮」は読んでおいた方がいいと思います。
第4作目「深紅の碑文」の最大の魅力は、特定の人物ではなく、陸・海・空の3つの領域に様々な立場の人間に焦点を当てていることで、滅亡の危機に直面する人類が織りなす人間ドラマの骨太な力強さが表現されていることだと思います。

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紙の本深紅の碑文 上

2016/05/07 12:54

ワクワクが止まらない

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

何故だろう?
 地球文明の終わりを書いている小説のはずなのに、ワクワク感が止まらない。 このテーマの小説は、世界がどんな終わり方をするのかが大きな問題だが、そこんところは前作の「華竜の宮」で終わってるので興味半減のはずなのに、なぜか、早く次のページをめくりたくてしようがなかった。

 登場人物のほとんどが真面目で、真剣で、他人の事ばかり考えている。そんな不思議なカテゴリーだけの小説は、本当なら堅苦しくて、重苦しくて、世k無に堪えないものになるはずなのに、上田さんの手になると、どうしようもないスペクタクルに胸が震えてしまう。
 私なんか、会社の朝のスピーチで、お薦め本として、この小説を紹介しちゃったくらいです。

 もちろん、前作(できれば、シリーズ含めて)と一緒に読むべきでしょうが、ボリュームと作品世界のインパクトが大きすぎて、少し間を開けて読んだ方がいいかもしれません。

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紙の本深紅の碑文 下

2016/03/24 23:26

涙した。。。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Zero - この投稿者のレビュー一覧を見る

タイトルの『深紅の碑文』。作中で語られるが血まみれの休戦協定であった。とはいっても争いはまだ続いていて、主人公青澄も凶弾に倒れる。救いとしてはラストでアキーリが無事旅立ったこと。質・量ともに大傑作だった。

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紙の本深紅の碑文 上

2016/03/20 12:52

これぞSF

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Zero - この投稿者のレビュー一覧を見る

SFとしての醍醐味が詰まっている作品。滅亡を前に協力しあえない人類。希望としての宇宙計画が描かれるが、下巻でどうなることやら。ラブカの存在と現在のイスラム過激派がダブって見えるが、ザフィールと青澄の共闘はなるのか?

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紙の本深紅の碑文 下

2016/05/07 13:12

タイトルの意味が分かると…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukiちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

後半になってやっとタイトルの意味が分かった。そして、じわりと感動が胸に迫ってきた。

 シリーズ全体の時間から見れば、ほんの短い時間帯なのだろうが、そこに生きた人間が、何を考え、何に悩み、何と戦っていたかがよく分かる歴史書みたいな構成になっている。
 残された人工知性体やポスト・ヒューマンたちが、この時代の記録を再発見した時に涙を流してくれるか、その涙は甘いか苦いか、熱いか冷たいか、そんなところにまで気を回してしまいそうな、温かい感情を持ってしまった。

 ただ、上巻に比べて破滅の時が迫り残り時間が足りなくなったのか、走りすぎの感が少々あったのが残念。
 でも、星4つは4.4位の感覚です。もう少しで切り上げ5位の。

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紙の本深紅の碑文 下

2016/11/14 09:38

深紅の碑文 下

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:によ - この投稿者のレビュー一覧を見る

もう、読後、充実感と寂しさと力強さと希望と何やら色々で!
<華竜の宮>補完どころか短編<リリエンタールの末裔>まできっちり回収して練りあがった、すごい物語だった。
神林長平氏が<いま集合的無意識を、>で書いてた「リアルに屈するな、虚構の力を信じろ」の一文を力強く思い出した…。
<魚舟・獣舟><華竜の宮><リリエンタールの末裔><深紅の碑文>。
今はすごかった、素晴らしく大好きな作品だとしか言えない!
いつか通し再読するぞー!

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紙の本深紅の碑文 上

2016/11/14 09:36

深紅の碑文 上

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:によ - この投稿者のレビュー一覧を見る

<華竜の宮>の続編というか補完編というか。
すごく楽しみにしてたんだけど、期待をはるかに越えておもしろいっ。
華竜の宮より更に差し迫った環境で、「外洋公館公使の若きアツい公務員」から「事業型救援団体の理事長」立場が変わった青澄、次の世代の子どもたち…全く違う世界で生きている登場人物たちの気持ちや言葉がでもいちいち身近で、ご都合主義ではちっとも進まない容赦なさ。
どきどき。
下巻もみっちり読むぞ!

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