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20代で身につけたい 質問力
著者 著者:清宮 普美代
現在のビジネスシーンでは、昨日までの正解が明日には不正解になります。
このように「正解」がどんどん変化している時代では、たくさんの正解を知っているよりも、「考える力」をもっていることが重要です。
その力のスイッチを押すのが「質問」です。そして、効果的な質問をつくれるかどうか、つまり「質問力があるかどうか」が、これからのビジネスパーソンには求められているのです。
──「はじめに」より
20代で身につけたい 質問力
05/02まで通常1,430円
税込 715 円 6ptワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
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紙の本20代で身につけたい質問力 質問であなたのビジネスが変わる。
2011/10/18 08:10
部下がダメだとぼやく前に
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「○○力」という言葉が大はやりだ。赤瀬川原平が「老人力」という本を出したのが1998年だが、かなり流行の先端をいっていたのではないかしらん。
特にビジネス本の世界では今や「○○力」は当たり前のように使われている。
「コミュニケーション力」、「対話力」「問題解決力」、はては「人間力」なんていう言葉もあります。何かわかったような気になるから不思議なものです。
本書もずばり「質問力」。ありそうでなかなか目にしなかった「質問」に力点をおいた一冊です。
「考える力」(ここでも力ですが)を後押しするのが「質問」、「効果的な質問をつくれるかどうか」でビジネスシーンが変わると、著者はいいます。
本書には「リフレクション」という言葉が何度も登場します。「振り返り」と本書のなかでは訳されています。この「リフレクション」が問題解決には必要だとあります。
私たちはごく単純にわかったふりをしてしまうことが多くあります。特に過去自分がしてきたことなどはそうです。問題があろうとなかろうとです。その時、効果的な「質問」があれば、流れがとまります。立ちどまって、この道が正しかったかどうか、振り返ることができます。
仕事の現場でこの振り返りを喚起できるのが、「質問」というわけです。
仕事ができる人はつい自分で道筋をつけてしまいがちです。それでいて、「部下が育たない」とぼやきます。
実は、部下に「リフレクション」をさせない、自身の「質問力」のなさが、部下を育てていないことに気がついていないのです。
一方的にいわれることほど部下は嫌います。いわゆる「やらされ感」です。それを避けるためにも「質問力」が必要になります。
本書にはビジネスの現場でよく見かける場面が多く収められています。読んで反省すること、多々あります。
「20代で身につけたい」とありますが、30代でも40代でも、いえいえ、50代の人にはぜひ読んでもらいたい一冊です。
「質問力」を身につけて、あなたの「人間力」を上げてみてはどうでしょう。
紙の本20代で身につけたい質問力 質問であなたのビジネスが変わる。
2011/12/01 20:23
ビジネスは人間が行うものゆえに
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
質問力をキーワードに、ビジネスにおけるコミュニケーションの方法、そして自己形成の方法について解説した本。論理的思考に寄りがちなビジネスの現場に、感情寄りの質問という概念を持ち込むことによって、新たな視点の提供が可能だという主張にみえる。
質問は、質問者が内容をある程度理解していないとできないし、質問を受けた側もそれに応える過程で理解を深め、新たな着想を得ることもできる。ゆえに、上手な質問を出来るようになることは、ビジネスにおける対人スキルを向上させる上で、とても重要だといえる。
そしてこれは、他人に対してだけでなく、自分にも応用できる。自分が将来どうなりたくないか、あるいはどうなりたくないかということを、自分に対する質問というかたちで浮き彫りにしていき、それを意識下におくことで、具体的に何をすれば良いかを明らかに出来るという効果が見込めるのだ。
また、感情寄りの質問というのは、会議の現場を紛糾させかねない響きを感じさせる。しかしここで感情寄りというのは、それによって自分や相手がどうなりたいかであるとか、どういうビジョンを持っているのかとか、事実や効果以外の視点で物事を見つめ直すということを意味している。
これはビジネスが人間によって行われているということを考慮すると無視し得ない視点であり、機械的に処理できる部分は純粋に論理的思考で良いが、人間は論理的な動機だけでは動けないということを示唆している。
個人的には、全ての内容を質問というキーワードで括るのはかなり無理があるなとか、会議における無意味な沈黙も存在する事実を考慮すると完全に同意できない部分もあったり、扉が多すぎるという印象も受けるけれど、意識しておくと役立ちそうな内容が書かれている。
出版社の意向などもあるのだろうが、新書で出版されれば良かったのにとも思う。