おとなの楽習
著者 山田淳一 (著) , 現代用語の基礎知識 (編)
数学なんて何の役に立つの? 多くの生徒から発せられるこの疑問。あなたもこう思った生徒の1人だったのではないでしょうか? そうなんです。数学は役に立ちません。数学はあくまで数学なのです。
ゲーム機を使ってテレビゲームをするように、また、DVDで映画を見るように、数学は数学としてそのまま楽しむべきなのです。本書を読めば数学自体の楽しさに気づくことができるでしょう。
おとなの楽習 幕末の偉人伝
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日本史のおさらい
2008/12/17 21:32
この本には篤姫は登場しないが
10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今年(2008年)も残り少なくなってきた。
全体的にはあまりいい年であったとは思えないが、NHKにとっては久しぶりに快哉の年ではなかっただろうか。
近年低迷を続けてきた日曜夜八時の大河ドラマだが、今年「篤姫」(宮崎あおい主演)で大ブレークした。先日最終回を迎えたが、平均視聴率24.5%だったと新聞各紙は報じていた。
デイリースポーツによれば、《NHKには「わかりやすい」「親しみを持てる」「毎回、感動できる」など視聴者の声が殺到》したとある。特に若い女性の支持が高かったという。
とすれば、このドラマを見て、徳川幕府の最後をもう一度学習した人も多かったのではないだろうか。
ただ残念なことに、この本には「篤姫」は登場しない。
大人のための新しい教科書「おとなの楽習」シリーズの一冊。
以前同シリーズの「世界史のおさらい」の書評で書いたことだが、「著者の経歴や著者の既刊行本ぐらいは記載してもらいたい」というのは本書でも同じで、この書評を書くにあたって著者の山田淳一氏を調べたのだが結局わからずじまい。
仕方がない。
再版の際にはぜひ出版社の方には検討してもらいたい。
今回それは措くとして、この本はとても面白い「授業」だった。
中学や高校の時に日本史の授業を受けたはずだが、ほとんど記憶がない。「1192年 イイクニ作ろう鎌倉幕府」みたいな、暗記することに精一杯だったということだろうか。
あれから四十年近くなって、そのことを悔やんでも仕方がないが、後ろに試験もないから記憶しなくてもいいのがうれしい。
まえがき的な「日本史だって考える科目です。」にあるように、このような楽しい「授業」は「暗記するだけのつまらない科目だった日本史が、生きた知識に変わるはず」(7頁)。
もちろん、この本には色々な欠如がある。
空海も篤姫もでてこない。鎌倉仏教の記述もない。
これだけの頁数で、しかも著者の面白い話もありで、日本史が収まりきるはずがない。
しかし、この本をきっかけに日本史をもっと勉強したいという「きっかけ」になるのだとしたら、それこそ著者や出版社が望んでいることだと思う。
NHKの大河ドラマ「篤姫」はあまり知られていなかった薩摩藩家老小松帯刀を一躍有名にしたが、そういうことを「きっかけ」にしてあの激動の時代をもう一度勉強してみたいと思った人も多い。
この本であれ大河ドラマであれ、そういう「きっかけ」が勉強のはじまりには必要だろう。
まえがき的な文章にこうある。「歴史は過去の人間だけでなく、今の人間の姿も写しています。過去に愚かなことをやった人間がいれば、それを笑うだけではなく、現代に置き換えて考える。それはきっとあなたの生活を良くする第一歩になります」。
まさに「きっかけ」こそが、その「第一歩」だろう。
◆この書評のこぼれ話はblog「ほん☆たす」で。
数学のおさらい
2009/01/04 11:45
数学嫌いなあなたを癒してくれる一冊
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
このシリーズの惹句は「なんで中学生のときにちゃんと学ばなかったんだろう…」だが、おそらく多くの人がその筆頭にあげるのが「数学」ではないだろうか。だから、大人のための新しい教科書シリーズ「おとなの楽習」の、堂々たる第一冊目。
反省と後悔と再挑戦の気持ちで読み始めたが、やはり「数学」の壁は頑強であった。
たぶん「数学」が好きな人にはどうってことのないことが書かれているのだろうが、冒頭から「単項式」とか「次数」とか、「数学」嫌いにはもう渦巻き状態である。
しかし、もう私はこどもではない。
解けなくても、理解不能でも、どんどん進むことができる。
「通分」「約分」の森を抜け、「素数」の風をよけ、「二次方程式」の谷を渡る。そして、巻末の「おわりに」という湖にいたる。
ここは穏やかな場所。もう数式はない。
著者の土井里香さん(今回も著者のことを調べた。学生時代に数学を勉強されているようだが、やはり詳しい略歴は出版社できちんとフォローしてもらいたいという注文は以前同シリーズの書評でも書いたとおり)もこう書いている。
「数学の解答は、あくまでも解答例です。命にかかわったり人を傷つけることにつながらなければ、正解にたどり着けなくても自分を責める必要はありません。そこに至るまでにどんなふうに考えたかということこそ、数学の本質なのです。正解は後からついてくるおまけです」(155頁)。
「おまけ」というのが実にいい。
「数学」嫌いな人でも、めげない一冊である。
「なんでおとなになってもちゃんと学べないんだろう…」という反省つきではあるが。
◆この書評のこぼれ話はblog「ほん☆たす」で。
幕末の偉人伝
2010/09/21 23:10
さらっと幕末を知ることができました。
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:四十路ママ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本史を知りたくて本屋さんにいって見つけました。本当は原始時代から現代まで扱っているのを探していたんですが、歴史本特集のコーナーで見かけて、龍馬伝ガブームというのもあって買いました。感想はというと、学生時代歴史がそれほど好きでない私でも十分に楽しめました。
夏休み前とかに集英社や新潮社が「夏の一冊」みたいなタイトルで100冊近い本を短く紹介している冊子がありますよね。あれの人物版といった感じで楽しめました。もちろんあんなに短くまとめられているわけではなくて、一人当たり4、5頁といった感じなのですがドラマなんかでよく描かれている部分の他に「え、そうなの」といった意外な部分も知れたりして面白いです。私は好きな人物から読んでいってるので飛ばし飛ばしですが、あとで頭から読めば幕末の時代の流れもわかってきそうな感じがします。