- みんなの評価
21件
あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。
親や学校、すべてにイライラした毎日を送る中2の百合。母親とケンカをして家を飛び出し、目をさますとそこは70年前、戦時中の日本だった。偶然通りかかった彰に助けられ、彼と過ごす日々の中、百合は彰の誠実さと優しさに惹かれていく。しかし、彼は特攻隊員で、ほどなく命を懸け戦地に飛び立つ運命だった――。のちに百合は、期せずして彰の本当の想いを知る…。涙なくしては読めない、怒濤のラストは圧巻!
あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。
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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
2017/05/04 07:03
胸がしめつけられるほどの感動
10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
現代の人間が、戦時中にタイムスリップする…これだけ聞くと、「もう使い古されたネタだな」と思う人がいるかもしれませんが、そういった本を読み慣れた人でも、この作品はきっと飽きずに最後まで読めると思います。
まず、感情描写が繊細。現代と戦時中の生活や考え方のギャップに悩む女子高生、日本が負けるという未来を知っていながらも何もできずに戸惑う様子、特攻隊員に恋をした揺らぎが丁寧に描かれています。
また、物語の主軸となる特攻隊員の想いもとっても丁寧です。特攻という行為を美化するわけでも、頭ごなしに否定をするわけでもなく、それぞれの隊員の想い(大切な人を守りたいという気持ち、教え子を見殺しにしてきた罪悪感、死ぬことに怯えて逃げたいと考える恐怖心)がヒシヒシと伝わってきます。
作者さんは、この作品を描くにあたって、本当に細かく取材を行ってきたんだろうなということがわかります。
SF恋愛小説としても(タイムスリップした以外はSF要素は何もありませんが…)、戦争と平和を考える資料としても秀逸の作品です。
ハラハラ…4
うきうき…2
キュンキュン…5
うるうる…5
ほのぼの…3
ふむふむ…4
ハラハラ…4
うきうき…2
キュンキュン…5
うるうる…5
ほのぼの…3
ふむふむ…4
2021/08/31 17:53
これを読んだら特攻資料館に行きたくなる
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:future4227 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ちょうどこの本を読んでいる時、知覧飛行場から出撃する特攻隊員に「特攻の母」と慕われていた富屋食堂のトメさんの話が新聞に載っていた。おそらくはこれがモデルになっていたんだろう。作中では鶴屋食堂のツルさん。そこへ現代の反抗期真っ盛りの女子中学生がタイムスリップ。戦時中ではどんなわがままも通用しない。明日をも知れぬ中で、日々を懸命に生きる人々。死ぬとわかっていても人を愛することの尊さ。ケータイ小説という文体の軽さはあるが、鹿児島出身の作家さんだけに、特攻隊員たちのセリフにものすごい熱量を感じる。
あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。
2017/07/06 19:41
最高です!
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:riccio - この投稿者のレビュー一覧を見る
とにかく、泣けました。
ユリが辛いと私まで心が苦しくなって......
最後は心が洗われたようにスカッとする、素敵な本に出会えました!!
ぜひ、読むべきだと思います。