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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.2 5件

電子書籍

グッド・バイ

著者 太宰治

太宰治の未完の遺作。内容はユーモラスで面白く評価は高く、非常に惜しまれる作品。洒落男の田島は妻がありながら10人もの愛人がいる。なんとかすべての愛人と別れようと画策する。そこへとびきりの美人が現れて……。

グッド・バイ

税込 110 1pt

グッド・バイ

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みんなのレビュー5件

みんなの評価4.2

評価内訳

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  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

電子書籍グッド・バイ

2020/03/28 08:28

あまりに出来過ぎのタイトル

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

太宰治の、あまりに有名な最後の作品。
 文庫本にしてわずか30ページほどの作品だが、未完のまま絶筆となったもので、短編というのは本当はふさわしくないのだろう。
 実際これは太宰が亡くなく直前の1948年(昭和23年)6月に朝日新聞に連載を始めようとしていた作品で、残されたものは新聞連載の13回分までしかない。
 はたして太宰はどのような作品に仕上げようとしていたのか。
 残された「作者の言葉」に「さまざまの別離の様相を写し得たら」と綴っている。

 主人公は愛人を十人近く養っているという噂の絶えない、34歳の雑誌の編集長、田島周二。
 彼がこのたび心を入れ替えるにあたって女たちと上手に別れなければと画策。
 そこで浮かんだ浅知恵が、美人の奥さんをでっちあげ、その彼女を見せることで愛人たちに諦めてもらうというもの。
 しかし、なかなか美人が見つからない。そこに現れたのがキヌ子。美人だが、声がいけない、鴉声。
 そうはいっても時間がない。
 田島とキヌ子の奇妙は旅が始める。
 でも、残念ながら、「さまざまな別離の様相」を私たちは読むことができない。

 それにしても「グッド・バイ」。
 太宰ならきっとこう言う。ちえっ、気取ってやがら。
 自身の最後に「グッド・バイ」なんていかにも太宰らしいが、そういうタイトルをつけた時彼にはこれが最後の作品になるという自覚があったのだろうか。
 それとも、新しいコメディを生み出す意欲に燃えていたのだろうか。
 あまりの出来過ぎのタイトルだから、いつまでも読まれる作品になったといえる。

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電子書籍グッド・バイ

2015/10/22 20:02

グッドバイ出来ない…

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:カズ マナブ - この投稿者のレビュー一覧を見る

太宰治の作品は結構読んでいましたが、この小説はまだであったことに気づき、電子書籍で読んでみました。
やはり太宰だけあって、主人公は何処かしらデカダンスの極致にいるような雰囲気があり、内容も至極共感できるほど深入りして読むことができました。ただ、驚いたのはこれが未完であるということで、続きを様々に妄想させる愉悦を味わえました。

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電子書籍グッド・バイ

2022/11/13 15:02

未完の作品を引き当ててしまった

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:TORA - この投稿者のレビュー一覧を見る

太宰治作品をテーマにした舞台
地点の「グッドバイ」に感銘を受け、
太宰治作品をちょこちょこ読むように。

私は未完作品には
手を出さないと決めているのに
うっかり引き当ててしまった。

面白かった。
面白いからこそ結末を知ることができないことが
悔しい。とても悔しい。

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電子書籍グッド・バイ

2021/11/14 11:32

残念な未完成

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る

シューベルトは未完成でもしっかりした味わいの作品を残したが、太宰治の場合は残念なばかりの未完成である。ユーモアをたたえたこの作品をどのように仕上げようとしたのか、想像することはできるが 読むことはできない。このユーモアも太宰治特有の照れ隠し 恥じらいの表現なのか いずれにしても惜しまれる。

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電子書籍グッド・バイ

2020/08/30 23:55

最後の挨拶

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

ダメダメな田島を引っ張っていく、永井キヌ子のキャラクターが魅力的です。著者自身の運命を暗示するかのように、陽の目を見ることのなかったラストが惜しまれます。

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