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信長と消えた家臣たち 失脚・粛清・謀反

信長は天下統一の過程で多くの配下の者を粛清した。反逆が疑われる者は無論のこと、抜擢に応えられなかった者も容赦なく切り捨てた。なぜ信長は周囲の理解を超えた過酷な処分を行ったのか。一方、趨勢が明らかにもかかわらず、結果的に少なくない数の武将が反旗を翻したのはなぜなのか。着々と進む天下統一の裏で続いていた信長と家臣、そして恭順した大名たちとの駆け引き。その生々しい局面から、信長の戦略と素顔に迫る。

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みんなのレビュー2件

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評価内訳

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そういえば、信長の家臣に塙さんっていましたよね

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

今、大河ドラマで「麒麟がくる」が放送中だが(コロナウイルスの影響で中断されているが)、信長や秀吉が主人公の大河よりも少し前の時代から開始されているし、あのころの都での勢力争いなども描かれているので松永久秀、三淵藤英あたりも頻繁に登場するから面白い。しかし読みどころは作者が「おわりに」で語っている箇所だ。「信長の天下統一事業に最後まで協力できた家臣は幸せものである。能力がありながら、そして能力主義者の信長に認められながらも、幸運に恵まれずに散っていった者も大勢いる。(中略)せめて紙面で取り上げて、少しでも彼らの生き様を紹介してやりたい。そのような気持ちで書いたのが、この一冊である」。確かに中川重政・塙直政・簗田広正・津田一安、それぞれの生涯について語れと言われても「確か信長の家臣にそんな人いましたよね」としか私には返答は無理だった、この本を読むまでは。

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明智光秀はなぜ反逆したのか!

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は表題どおり、数ある信長家臣団の中から挫折・粛清・反逆した家臣に絞り、それぞれの顛末を追っています。切り口は面白く、一気に通読できました。良質な史料から史実に迫ろうとする谷口氏の姿勢には好感を持ちました。一方、本の構成上、どうしてもアラカルト的となり、前後関係が分かり辛くなっているというのがネックです。

 猜疑心が強く執念深い信長の性格は、幼い頃から親族を含めて数多くの反逆に遭いながら育ったことに原因があることが、良く分かりました(これは徳川家康とは好対照と言えます)。また、この性格が災いして、次から次へと家臣の粛清と反逆が繰り返される悪循環に陥ります。本書を読んで、こんなに多くの家臣が粛清され、反逆していたことに、あらためて驚愕しました。本書を読み進めば、自ずと明智光秀が反逆した背景が分かるでしょう。

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