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【全1-3セット】ロスト・ラッド・ロンドン
著者 著者:シマ・シンヤ
ロスト・ラッド・ロンドンの全1-3をセットにした商品です。「人生なんて、たったひとつの出来事で変わっちまうもんだ」ロンドン市長が地下鉄で何者かに殺害された。偶然同じ電車に...
【全1-3セット】ロスト・ラッド・ロンドン
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商品説明
ロスト・ラッド・ロンドンの全1-3をセットにした商品です。「人生なんて、たったひとつの出来事で変わっちまうもんだ」
ロンドン市長が地下鉄で何者かに殺害された。
偶然同じ電車に乗り合わせた、平凡な大学生のアル。
殺人事件の捜査にあたった、ワケあり刑事のエリス。
事件がふたりを引き寄せ、そして数奇な運命が廻り始めるーー。
ロンドン市長殺害事件を巡る、新感覚クライム・サスペンス、開幕。
「手を貸せ。真犯人を見つけるんだよ」
●コミックビーム 公式ツイッター●
@COMIC_BEAM
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面白かったです。
2022/10/19 06:06
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ほ - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物達の表情や会話劇はコミカルでありつつ、作品全体としてはどこか湿度を感じさせる作風が自分の好みにがっちり嵌まった漫画でした。
日本の漫画では登場人物の心情を文章で表す表現がよく使われますが、この作品では心情は人物の表情やコマの構図から汲み取るしかなく、そういう意味では読者は読者でありながらも登場人物達とより近い立場で、各々の心情や真意を図りながら物語を見守ることになります。そこがまた作品に深みを生んでいるように感じます。
私たち日本人は自国にいる限り自身の人種をあまり意識しませんが、様々な人種が集まる国では、肌の色や生まれによって簡単に立場が揺らいだり不遇にさらされること、そのことへの葛藤がこの作品の根底にあり、登場人物達もまた、葛藤の中で互いに本質を理解し認め合う事ができる相手を見つけていきます。主人公アルは序盤では自立し他人に頼ることを好まないシニカルな青年ですが、自分1人では解決できない問題にぶつかり、解決の過程で精神的にもエリス警部に頼ることになります。自分1人で抱えきれない問題を抱えた事で人に頼る事を学び、終盤ではそれまで一定の距離を置いていた育ての母に自ら連絡します。またエリス警部もアルを助けることで自身の過去の後悔に区切りをつけることができるのです。こういった、登場人物達の些細でありつつ前向きな変化は、読者である自分の心情にも訴えかけるものがありました。
つい、好きな気持ちが溢れてしまいました。
端的にまとめると、この作品は心からおすすめします、ということです。
シマ・シンヤ先生の作品を初めて読みましたが他の作品も読んでみたいと思います。
シマ・シンヤ先生がこのレビューを見ることは恐らくないでしょうが、今後のご活躍を期待し、楽しみにしております。