- 販売開始日: 2011/06/03
- 販売終了日:2025/01/28
- 出版社: 新潮社
- ISBN:978-4-10-129771-2
天国はまだ遠く
著者 瀬尾まいこ (著)
加藤ローサ、徳井義実(チュートリアル)主演の映画原作。もう、これ以上あの日々を続けることには耐えられない。上司のお小言。同僚の嫌味。毎日の生活。これを飲めば、あの日々から...
天国はまだ遠く
【期間限定価格】天国はまだ遠く
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商品説明
加藤ローサ、徳井義実(チュートリアル)主演の映画原作。もう、これ以上あの日々を続けることには耐えられない。上司のお小言。同僚の嫌味。毎日の生活。これを飲めば、あの日々から解放されるのだ。それを思えば、死ぬことなんて怖くない。そう言い聞かせ、睡眠薬を飲んだ私は、布団に入り固く眼を閉じた――。が、目覚めは爽快。やばい。すごくやばい。しくじってしまった。自殺は失敗だ!! どうすればいいんだろう……!? 無器用にしか生きられないあなたに贈る清爽な旅立ちの物語。
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書店員レビュー
生きていると、心に...
ジュンク堂書店梅田ヒルトンプラザ店さん
生きていると、心に“染み”ができるときがありませんか?
なんでできないんだろうって自分に対して思ったり、
どうしてこうしてくれないんだろうって周りの人に感じたり…。
そんな時にいつも手に取って読んでしまう1冊です。
凝り固まった負の気持ちがほぐされてしまう、不思議な何かが詰まっています。
感じ方は人それぞれでも、この作品に救われる人って結構多いのではないでしょうか。
ビートルズのくだりでは何回読んでもひと笑いです。
文庫新書担当
優しい
2017/10/19 21:19
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:L - この投稿者のレビュー一覧を見る
初めて読んだ瀬尾まいこさんの本。穏やかな場所で穏やかな時間を過ごせた彼女は幸せだなぁと思いました。とても優しい作品でした。
つまづいたときに出会います
2017/04/08 11:45
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:風太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前仕事につまづいていた時に出会った本です。最近またつまづいてしまい、手に取りました。
この本でゆっくりと流れる時間が好きです。瀬尾まいこさんの作品は好きでいろいろ読みましたが、この本が一番好きです。
映画を
2021/11/15 07:11
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
見る前に、読んでみた。しかし、実はまだ映画は見ていない。
加藤ローサさん、チュートリアルの徳井さんで映像化されたので、2人の声を想像して読んだけれど、次は映画を見てあらためて読んでみたい。
人生に疲れたら・・・
2019/09/13 10:51
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:E司書 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日頃の生活、仕事、人間関係。人生はつらいことばかり。そんな主人公が山奥の民宿で自殺を図るが見事に失敗。その失敗から山奥の民宿に居つくことになり自然や環境、周囲に人々の優しさから自分をあらためて見つめなおしていく。天国はまだまだ遠く、あらたな旅立ちへと導いていく成長の物語で日頃の自分と置き換えて考えるのもいい小説。
癒される〜
2022/11/19 10:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
田村のしゃべりの雰囲気が、あ〜、そういう感じの人、おるわ〜と。
なかなかこういう空気感の人はいないけど、貴重。
一度都会で働いてそれまりにやりがいを感じながらも、一人で田舎に戻って暮らすのって、どんな気分なんやろ。
そこを通り越したからこそ、千鶴のややこしさも、何も言わんと、いや、まぁ言うてるけど、受け入れられるんかなと。
無神経に言うてるようで、そうでもなく、かと言って計算して言うてるかと言えばそうでもなく。
自分の言いたいことを我慢するでもなく。
こういうの距離感って難しい。
でも、一緒にいてもらえるっていうだけで、随分と癒されることはある。
田村みたいに人と関われる人になりたい。
存在しない続編では、二人が結ばれていることを祈ります
2019/05/02 23:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
『そして、バトンは渡された』で2018年の本屋大賞を受賞した作者の2004年の作品、自殺をしようと決意した女性が京都の北へ北へ、辺鄙な村の民宿で睡眠薬を飲んで自殺を図るが失敗する。民宿の主人、大雑把だけどやさしい田村とのふれあいから立ち直っていく、でもだんだんと自分の居場所はここにはないと感じ始める。そして、最後は都会に帰ることを決心する。でも、どうして都会に帰ってしまう必要があるの、田村と一緒になればいいじゃないか、自分でも「あと1か月だけでのここで暮らしたら、私はもっと確実に田村さんのことが好きになったはず」と思っているのに。都会に帰ってもいいことなんて待ってないかも知れないのに。私は二人が結ばれる日が来ることを願う
生活を捨てて見えてきたもの。
2013/01/13 18:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:結子*uco* - この投稿者のレビュー一覧を見る
「卵の緒」を読んで以来、瀬尾まいこさんのファンになってしまった私。
「天国はまだ遠く」も読みました。
映画も鑑賞しました。
主人公の千鶴を加藤ローサさんが、
千鶴が自殺するため北へ奥へと辿り着いた先にあった「民宿たむら」の主人を
チュートリアルの徳井さんが演じています。
何がいいって、徳井さんがたむらさんを演じていること!
むちゃくちゃハマってます。
原作を読んでいたとき、たむらさんの独特のしゃべり方が気になって
「誰かこの役にピッタリの方言使う人いたよな。誰だっけ?」と思い
「天国はまだ遠く」で検索をかけたら映画化されることがわかって。
それでキャスティングを見たとき
「あっ!!徳井さんだ!そうだそうだ、徳井さんのしゃべり方だったんだ!!」
って腑に落ちて。
原作を読み返したら、もぅたむらさんのシーンは徳井さんの声しか聞こえてこないです。
田村さんと過ごす毎日で気づくこと、初めて知ったこと、癒される風景
その中で主人公の心の中で答えが見つかります。
とても素敵な作品でした。
ほんとうにたどり着く日まで
2007/10/20 17:18
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オクヤマメグミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近転職をした。新しい職場に慣れなくて、毎日不安で凹んでいた。いい大人なのに…。
そんな時に思い出したのがこの本。買ってから一度読んで本棚に置いてあった。私の状況は主人公・千鶴ほど深刻でないにせよ、落ち込んで深い場所にいた私は、何となく千鶴の気持ちに共感をおぼえたのかもしれない。
自殺しようとまでした絶望から這い上がる再生の物語。
簡単にまとめるとこんな風だが、この再生の時間が実に丁寧に描かれている。千鶴が最後の場所に選んだ「北の方」の集落・木屋谷。市街地に暮らしている私には珍しいありのままの自然がそこにあった。はじめて見る自然のおおらかさの中で千鶴は肩の力を抜く事をおぼえる。観光名所もない、ただぶらぶら散歩する日々の中で、千鶴は日常の輝きを見つけていくのだ。
キーパーソンになるのが民宿の主人・田村。彼はただそこにいて、食事を作ったり千鶴を客としてもてなしただけだが、無骨な優しさが前面に表れている。素っ気ないやさしさ。それも千鶴の心にしみ込んでいく。
著者の世界に共通する「懐の深さ」がここにもある。
何もしなくても、迷ってもがいても、誰からも責められない。
自らの力で立ち上がる事が出来るまで、ゆっくり待っていてくれる。
道のりは長いけれど、出口を照らすのは眩しい灯りだ。
そこへ向かって歩いていく千鶴の姿が輝いて見えた。
映画のようでした。あ、映画になったの?
2011/06/28 21:13
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
自ら命を絶つ場所として選んだ場所で、その大自然、その土地の人と触れることによって、自分の「居場所」を見つける。23歳の女性が主人公の話です。自殺を思い立った動機は「ストレス」なのか、その場所を選んだのも特に意味はなく。が、未遂を犯すも命は取り留めた日から、その場所で主人公は「自分」を見つめ直していきます。
瀬尾さんの小説によく出てくる題材は「死」。これだけ見ると殺伐とした冷たいイメージですが、軽快な話の展開、主人公や登場人物の発する言葉の「洗練」によって、悲観的なイメージはありません。むしろ、「死」という究極の場面に立つ人物が、そこから改めて「生きる」ということを見つけていく、そんなストーリーが多い。引き込まれます。その話の組み立て、重すぎない、かといって軽すぎない文体は見事に自分にはまっている感じがします。
結果的に、「自分の居場所」を自ら見つける、見つける意思を強く持ち行動する、という結末を迎えます。これを見ると、ハラハラする展開がない平坦なもののように思えますが、読んでいる最中は結構ハラハラしてました。どんな展開になるんだろう...前にあったあの事件は何かの複線なのではないか...など、自分勝手に想像を膨らませて読んでいましたね。そういう読み方ができる(させる)小説は、エンターテイメントですね。文才が乏しい自分にはうらやましいけど、そんな世界を「体験」することができたことに素直に感謝。
決意をした夜に泊った民宿で出会った人物は、マイペースながら人間味あふれるキャラクター。そんな主人公を責めるでもなく、結果的に訪れた別れを悲しむでもなく、淡々としているけれども、確実に「居場所」を持っている人物。それに刺激を受けたのか、死の直前までいった主人公は、一回り大きくなって、自分の居場所に戻っていく。これは偶然にそんな人物との出会いがあったのではなくて、「必然」なんだろう。そんな意味がタイトルから見えたりもします。
最後のあとがきで、主人公を優しく包んだ土地が、著者自身が体験した地がベースになっていることを見て、リアル感、というか小説の中の人物、出来事との距離が縮まった気がしました。まるで現実のように感じられます(もちろん、著者が自殺のために彼の地にいたわけではないけれど)。ビジネス書で「現実」ばかりを読んでいると、こういう世界もいいなあ、って思っちゃいますね。たまには。
【ことば】「そりゃ、悲しい。あんたやなかっても、人が来て去っていくのは悲しいもんやろ」
主人公との別れ際、民宿の主人が言った言葉。民宿をやっている人間がどうよ、って思うけれど、去っていく主人公に対しての思いがこもった言葉だと思う。きっと、「他の人が去っていくよりも悲しい」というのが隠れている。でも、それぞれの居場所。それぞれの人生。別れの後にはまた、新しい出会いがある。
疲れた時に
2019/10/27 17:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
心が疲れた時に読むといいかなあ。
生きて生活するって、そもそもそれだけで疲れるものなんですけどね。
少しでも心が軽くなるかな。
優しい心になれる
2017/11/27 19:43
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ポッター - この投稿者のレビュー一覧を見る
自然の中の入ると人間は、本当に素になるんですね。サクッと読めました。気持ちが、ほっとする作品でした。
近くにあった天国がどんどん遠くなっていく
2006/10/31 20:57
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:よし - この投稿者のレビュー一覧を見る
仕事に疲れ、生活に疲れ、そんな千鶴が自殺をしようとたどり着いたのは日本海の木屋谷。そこの民宿たむらの主人や村人との交流の中で、自分を取り戻し、再生していく姿を微笑ましく描く。
たどり着いた辺鄙な村で自殺を図った千鶴。睡眠薬を少し多めに。完璧だった自殺も深い睡眠と共に目覚める。ここのギャップ最高です。丸2日寝続けて、爽快な目覚め。すでに千鶴は再生に入っているのです。ゆっくりとした時間、素材がみずみずしい料理。そして恵まれた自然。民宿での20日間は千鶴にとって味わったことの無い経験でした。
星の降るような満天の星。このシーンだけでもわたしは癒されました。人間とはこんな自然を前にすると何と謙虚になれるものか。
民宿の主人との距離感が絶妙ですよね。釣りの時も、鶏小屋の掃除のときも、村人達との交流のときも。
ずっと近くにあった天国がどんどん遠くになっていく。絶妙のタイトルだとわたしは思います。本当の天国は生きて、自分が躓きながらも生きる喜びにあるとこの作品はいっているような気がします。読者を励まし、背中をそっと押してくれるような優しい作品なのです。
生きてみるのも、こんな社会も生活もまだまだ捨てたものではないよと教えてくれる作品です。
再生
2025/01/18 12:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みみりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
死ぬために田舎を訪れた主人公。自殺に失敗し、周りの人との生活で自分を取り戻し、再生する。
つらいことがあったら、このような時間を持つのがだいじ。
エッセイのような作品
2023/02/06 09:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者瀬尾まいこの初期の作品で、宮津市の中学校に臨時教師として赴任したときの体験がいくらか反映されている。作品の語り口や雰囲気がある意味私小説的であり、エッセイのような感じもする。代表作である『そして、バトンは渡された』あたりと比べると、かなり熱量やのめり込み方が少ない。 コミックではあるが、麻生みことの「海月と私」を思い起こさせられた。
天国は近くにあるのかも
2022/05/06 18:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
天国へはまだ遠く。
タイトルの意味深加減もそのままに
自殺未遂をはかり未遂に終わった若い女の子のお話
山奥での彼女の経験は今後の人生の糧になるのだろう。
日々の忙しさのなかで追われ追われ疲れはてる。
そんなときにこの作品を思い出して
自然の豊かさ
人間世界の小ささを思えば
自分の悩みも小さいとおもえる
そんな気付きを得る作品。
著者の作品のなかではいまひとつパンチが足りないが
その足りなさが故のほのぼのかんが楽しめれば
いい作品となる。