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ストーリー・セラー
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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日:2011/04/20
  • 販売終了日:2015/08/21
  • 出版社: 新潮社
  • ISBN:978-4-10-301873-5

読割 50

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ストーリー・セラー

著者 有川浩 (著)

このままずっと小説を書き続けるか、あるいは……。小説家と、彼女を支える夫を突然襲った、あまりにも過酷な運命。極限の選択を求められた彼女は、今まで最高の読者でいてくれた夫の...

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ストーリー・セラー

税込 1,123 10pt
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ストーリー・セラー

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商品説明

このままずっと小説を書き続けるか、あるいは……。小説家と、彼女を支える夫を突然襲った、あまりにも過酷な運命。極限の選択を求められた彼女は、今まで最高の読者でいてくれた夫のために、物語を紡ぎ続けた――。「Story Seller」に発表された一篇に、単行本のために書き下ろされた新たな一篇を加えて贈る完全版!

著者紹介

有川浩 (著)

略歴
1972年高知県生まれ。2004年「塩の街」で第10回電撃小説大賞<大賞>を受賞しデビュー。ほかの著書に「図書館戦争」シリーズ、「旅猫リポート」など。

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みんなのレビュー903件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

読書好きの心を捉えたセリフが満載。激しくオススメ。

2018/11/10 23:16

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

「阪急電車」で気に入った作家さん。
「阪急電車」は短めにエピソードをつなぎ,心温まる話で
仕舞いをつけてあり好印象であった。
軽妙な語り口に新鮮なものを感じた。

本作「ストーリー・セラー」を読んだら,物語の重さと愛情の
深さが加わり,得意技で怒涛の攻めを受けてしまった。
冗談抜きで泣きそうになり,本当にヤバかった。

Side Aの終わりがちょうど電車の改札を抜けたところだったから
助かった。挙動不審者一歩手前。踏みとどまった自分を
思わず誉めてしまった。でも電車を下りてから二宮金次郎を
やっちゃったから,充分挙動不審。

Side AとSide Bで対をなす物語。
Side Aは女性作家が病気にかかり,仕事を辞めないと
死に至ると医師に宣告されるところから始まる。
そんな女性作家と夫の話だ。

Side BはSide Aを受けて立場が変わる。
女性作家の夫が死に至るかもしれないという設定から話が始まる。

どちらの話も,夫は無類の読書好きで「本を読む側」であることを
意識している。妻は仕事の傍ら小説を書いていて,
夫から言わせると「書く側の人間」として区別されている。

Side A,Bとも本を読む側の心理描写が抜群である。
数々の名言集といっても過言ではない。
書評を読むほどの本好きの皆さんであれば,心に響くこと間違いなし。
きっと有川さんもこんな気持ちで読んでいるんだと思う。

有川さんは書く側の人間だから,不思議と書く側の描写は
あまり際立っていないように感じた。
物語の種を自然にすくいとってしまうから書き切れないのだろう。
第一,自分の姿ってあんまり見えないものだしね。
これに対して「本を読む側」の人は観察対象だから
非常に魅力的だ。実に面白い。

夫婦の話だから,ちゃんと恋愛話も絡んでいる。
恋愛物語と読書好きの物語。
どちらから読んでも私は降参してしまった。

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紙の本

作家の宿業

2010/10/21 08:21

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「面白い物語を売る」というコンセプトで書かれた二つの物語。
 Side:Aは女性作家が夫を残してなくなってしまう話、Side:Bは、女性作家の夫がなくなってしまう話と、主人公も状況もまったくちがうが、対のような形になっている。
 Side:Bに登場する女性作家がSide:Aを書いたようにも描かれている。
 つまり、虚構が虚構が生むような多層的な仕掛けでできた作品集である。

 恋愛小説風でもあるが、むしろ作家有川浩の「書く」ということへの自己問いかけとして読める。二つのSideの主人公ともに女性作家であり、そのパートーナーである夫は妻の作品の良き読み手となっている。おそらく、有川浩のなかでは、この二つ(「書く」ということと「読む」ということ)は同居しているのだろうが、物語のなかのパートナーがそうであるように、「読む側」に満足している人は多い。
 「書く」ことと「読む」ことはやはりちがう。そのどちらがいいというのではない。ただ読書という行為は「書く」ことではなく「読む」ことであり、「読む」ことで新しい世界を広げることになる。

 「読む側」にいるパートナーをうしなう女性作家は不幸だろうか。
 Side:Bの主人公である女性作家は夫の死の告知に対して、こうひとりごちる。「あたしは作家だ。物語を商う作家だ。(中略)腹の足しにもならない空想を、絵空事を、夢をこの世でお足に替えている。あたしは夢を操る生き物だ」と。
 だから、本当は夫の死を虚構にさえしてしまう力をもっているはずだ。しかし、夫は死んでしまう。それさえも、作家が仕掛けたわなにさえ思える。

 では、作家とはすべての世界をつくりうる神なのかと問われれば、それさえもちがうというしかない。世界はそう単純ではない。男や女が息づくのは、読む人があってはじめて生まれる。
 だとすれば、読む人こそ、世界をうごかす神ではないか。物語の世界にあっては。

 ◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。

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紙の本

瞬時にひきつけられる文章。

2011/01/28 17:28

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:金曜日のらいおん - この投稿者のレビュー一覧を見る

 家族って何かを考えさせられるside.Aと、夫婦って何か考えさせられるside.B。
 私が印象に残っているのは、side.Aの方です。
 この話のように、ここまで親と意見が合わず、こじれ、どうしようもなくて、互いに干渉せずに生きてくしかない、ということは、一般にはそうそうないと思います。
 しかし、家族との確執は多かれ少なかれ、みんな一度くらいは経験しているのではないでしょうか。
 よく、血は水よりも濃いといいますが、それだけでもないだろう、と。
 血よりも濃い絆もある、と思います。
 よくベタ甘と言われていますが(作者も言ってる)、そんな絆を持つことのできている登場人物を、またその周囲の人間関係も含めて、魅力ある文章であり、惹きつけられるのではないでしょうか。

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紙の本

一人のための物語でありながら、全ての読者ために書かれた物語でもある

2010/08/21 10:07

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 同名アンソロジーの雑誌&文庫に収録されていた著者の同名作品を抜粋してSide.Aとし、同じテーマの書き下ろしをSide.Bとして収録した作品。

 Side.Aは、ひっそりと物語を書き溜めながらも翼を折られていたために飛べなかった女性が、一人の男性と出会い再び翼を得て作家となっていく様子を描く。ここだけ見るとプラス面だけのようだが、冒頭に彼女が不治の病に冒されること、彼女の作家生活を妨害する親類・知人の存在という、強烈なマイナス面も併せて描かれていて、かなりクる。初読の時はしばらく呆然としていた。
 Side.Bは、Side.Aと設定をひっくり返して、読者側が辛い目に会う。

 Side.AもSide.Bも、固有名詞ではなく一般名詞や人称代名詞で登場人物を示していることが、逆に物語に真実味を出させている様な気がして不思議。そして、いずれも虚実入り混じるような感覚を得ることは共通している。

 一人のための物語でありながら、全ての読者ために書かれた物語でもあるという二義性を内包していると思う。

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紙の本

好きって気持ちが詰まってる、そんな作品。

2010/11/08 11:09

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み友さんが絶賛されているのが気になって、思い切って単行本で購入してみた。基本的に有川さんは甘甘すぎて苦手なのだけれど、『阪急電車』のときのような素敵な出会いの予感があったから。

結果からいうと、その予感はまさにどんぴしゃ。正しかった。しかもたまたま手に取った本がサイン本という素敵な偶然。サイン本なんて手にするのは初めてのことで、ちょっと嬉しくなってしまった。


本書に収められているのは作家を巡る二篇のお話、タイトルは『Side:A』と『Side:B』。どちらも女性作家とその夫のお話だ。そしてどちらのお話でも主役夫婦に「名前」ははなく、そして夫婦のいずれかが難病に侵される。

『Side:A』で病に侵されるのは女性作家。彼女が患ったのは「思考することと引き替えに寿命を失っていく」という作家にとって致命的な難病だ。一方、『Side:B』では夫が病に侵される。それも余命が宣告されるほどの大病だ。

わたしは「死」をモチーフにしたフィクションが好きではない。死にゆくからこそ切ない、だとか哀しい、とか。「死」というアイテムを利用することによって、より美しさや儚さを「演出」しようとしている気がすることが多いからだ。実際、「死」なんてキレイなものじゃない。忌むべきものでもないのかもしれないけれど。

だから本書も、ほんとは気が進まなかった。だけど読み友さんのレビューを拝読して、読んでみよう、読んでみたいっ!と強く思った。自分ひとりじゃ決して読むことはしなかっただろう作品との橋渡し――こういう出会いを作ってもらったとき、ブログをやっていてホントによかったと思う。そしてそうやって手に取った作品が自分にとって「好き」と思える作品だった時、嬉しさも一入だ。

本書において「死」は重要なアイテムではあるのだけれど、おそらくそれは物語の主軸ではない。この作品に詰められているのは「本」に対する愛情。それも、「書く」側と「読む」側の「好き」っていう純粋な気持ちだ。本書には、本が好きなひとが持つ「情熱」にも似た気持ちが詰まっている。

わたしは「書く」側の人間ではないので「読む」側の登場人物の言葉にしか共感できないのだけれど、「本に対する情熱」の部分を読むたびに、わたしは同意のあまり嬉しくなって、そして泣きそうになった。


***
好きだ、好きだ、好きだ、どこがよかった、誰が好きだった、あの台詞がよかった、どのシーンが好きだ、
 やっぱり君の書く話が好きだ。
***


***
「『読む側』の俺たちは単純に自分の好きなもんが読みたいんだよ。だから自分の好きじゃないもんに当たってもそれは外れだったって無視するだけなの。ベストセラーでも自分にとって外れのこともあるし、その逆もあるし。ただ、自分が楽しめなかったもんにかかずらわってる暇なんかないの。そんな暇があったら次の面白いもん見つけたいの。時間は有限なんだ、当然だろ。自分にとっての外れなんかさっさと忘れるだけだよ、覚えてるだけの腦の容量がもったいない」
***


***
「俺、この人の本だと結構あるんだ、そういうこと。泣きとか笑いとかツボ色々だけど。電車で吹き出したことあるから、通勤では読まないようにしたんだけど、ゆうべ読み終わらなくて。朝、すっごいいいところまで読んじゃって、もう帰りまで我慢できなくてさ」
***


***
「ずるいんだよな、この人。俺、この人がデビューした頃からずっと好きで読んでたから、もうだいたいのパターンは読めるんだよ。ここでこう来るな、とか。でも、そのパターン踏んでちょっとだけ外したりすんの。よしこらえた! って思ったとこに不意打ちが来るからたまんないよな」
***



この男性主人公の台詞をちょこっと変えて、有川さんに向けて言ってやりたい。



ずるいよ、有川さん。


変化球にも程があるっちゅーのっ!!!!! 



でもね、その外し具合がめちゃくちゃ好きだったりするのです。

わたしもこの男性主人公みたいに、こういう気持ちを共有するのが好きなのだ。ベストセラーなんて関係ない。メジャーな作家じゃなくったっていい。ただ「面白い!!」って思えるものを読んで、その中で「好き!!!」って思える箇所を発見して、そしてそしてその「好き!!!」って思った箇所をどこかの誰かと共有できたら、ただただとっても幸せなのだ(わたしが)。


ブログでもなんでも、主観で書かれているレビューをわたしが好むには、そういう理由があるのかもしれない。


最後に。
誤植について、これまた男性登場人物に言葉に大きく共感してしまったので引用する。


***
「でも、あんまり気になったことないよ。多分、文章のリズムに乗せられて多少の引っかかりは脳内で補正されてるんじゃないかな。君の文章、追いかけてて気持ちいいんだよな。だから途中で止まらなくなるんだけど」
***



「痘痕もえくぼ」――人間らしくていいじゃない。


そしてこの装丁もめちゃくちゃ好き☆


とにかく大好き。
そんな作品。



『ストーリー・セラー』収録作品
・Side:A
・Side:B


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紙の本

有川版ある愛の詩

2010/08/22 15:06

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:こぶた - この投稿者のレビュー一覧を見る

雑誌ストーリーセラーに発表されたSide:Aと新たに書き下ろされたside:B
どちらも女性作家とそれを支える夫の物語。
side:Aもside:Bも愛する夫のために物語を紡ぎ続ける作家と
夫の誰も入り込めない二人だけの日々がつづられる。
思わぬ病や事故でいくら愛しあっても早く別れなければならない夫婦もいるし、家族だからこそ憎しみ合う複雑な人間関係で悩む現実は
小説だけでなく存在する。
この作品がどこまでが創作でどこからが実話なのか
知る由もないが
泣けるほど感動する物語ではなかったけれど
さすが有川浩、
話の展開はうまく物語に引き込まれていった。
読み終えて思うのは
これは有川版「ある愛の詩」ではないかと・・・
本の装丁が美しく
この作品が妻から夫への贈り物と教えてくれる

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紙の本

とてもいい

2015/01/27 02:04

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:槙野 - この投稿者のレビュー一覧を見る

邦画にある独特の雰囲気みたいなのを、本を読みながら終始感じた作品。作品のムードや雰囲気が素晴らしく、読み始めたらそのムードに包まれる。
主人公の男性の心理描写も面白いし、女性読者として非常に魅力的に感じた。後半から別の物語も、通常筆者が描くキャラクターを理解しようとするのに対しここではキャラクターを描く筆者を
理解しようとしてしまう。とても面白かった。

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紙の本

「本を読む側」の熱い思い

2012/08/14 09:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Yosh - この投稿者のレビュー一覧を見る

――主人公は、偶々会社の同僚女性の「原稿」を読むこととなり、「原稿」をいたく気に入った彼は、彼女に書き続けることを勧め、後に彼女は作家となり彼と結婚する。ところが彼女は重い病にかかり、仕事を辞めないと死に至ると、医師から宣告を受ける――。これがSide Aの物語。Side Bはこのヴァリエーションで、主人公が、大好きな女性作家と会社の同僚女性が同一人物だと気付いたことから二人の付き合いが始まり、結婚して幸せな日々を過ごすものの、夫が病にかかって死に至ると云う話。
 まあ、粗筋だけ見たらベタな話そのもので、プロットだけ聞かされれば自分はスルーするタイプの小説である。ところが、このベタな話が有川浩の手にかかると、斯くも上質の恋愛ドラマに変貌するものかと、著者の錬金術師振りに感心させられる。
 まずどちらの話も、夫が本大好き人間=「本を読む側」に設定されている。妻は作家で、夫側からは「書く側の人間」と定義される。この「本を読む側」の造形と心理描写が、舌を巻くほど上手い。本大好き人間のツボのど真ん中を射抜くような、珠玉の言葉がそこかしこに出てきてキラキラ輝き、それだけでこの小説を好きになってしまう。例えば、Side Aの主人公はこう彼女に語る――「『読む側』の俺たちは単純に自分の好きなもんが読みたいんだよ。だから自分の好きじゃないもんに当たってもそれは外れたったって無視するだけなの。(中略)自分にとってつまんなかったもんにかかずらわってる暇なんかないの。そんな暇があったら次の面白いもん見つけたいの。時間は有限なんだ、当然だろ。自分にとっての外れなんかさっさと忘れるだけだよ、覚えてるだけ脳の容量がもったいない」(P49)
 「書く側の人間」である有川氏が、これだけ生き生きと「読む側の人間」の読書深層心理を提示できるのは、何よりもまず有川氏が「読む」ことが大好きだったからだ。加えて、<自分のために書く>こと以上に、<読者の為に書く>ことを大切にし、その行為を愛して止まない有川氏だからこそ、これだけ読者の琴線に響く言葉を紡げるのだろう。
 下手すれば人工甘味料並の甘ったるく安っぽいケーキのような物語を、極上の生クリームのような物語に昇華させる。これが錬金術でなくしてなんであろう。

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2010/08/28 10:08

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2011/01/03 10:06

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2010/09/10 06:45

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2013/01/12 22:17

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2010/10/29 21:14

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2011/07/23 21:35

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2011/03/21 19:37

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