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  • 販売開始日: 2011/10/01
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社文庫
  • ISBN:978-4-06-275718-8
一般書

FUTON

著者 中島京子 (著)

日系の学生エミを追いかけて、東京で行われた学会に出席した花袋研究家のデイブ・マッコーリー。エミの祖父の店「ラブウェイ・鶉町店」で待ち伏せするうちに、曾祖父のウメキチを介護...

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商品説明

日系の学生エミを追いかけて、東京で行われた学会に出席した花袋研究家のデイブ・マッコーリー。エミの祖父の店「ラブウェイ・鶉町店」で待ち伏せするうちに、曾祖父のウメキチを介護する画家のイズミと知り合う。彼女はウメキチの体験を絵にできるのか。近代日本の百年を凝縮した、ユーモア溢れる長編小説。付録として、田山花袋作『蒲団』(青空文庫)を収録した。

目次

  • 第一部
  • 第二部
  • 第三部
  • あとがき
  • 〈付録〉蒲団  田山花袋

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みんなのレビュー40件

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評価内訳

一世一代の名作についての「一世一代の名作」

2007/05/25 19:45

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けんいち - この投稿者のレビュー一覧を見る

この小説の面白さは、「1度『FUTON』を読んだ読者は、サンドイッチチェーンのSUBWAYをもはやこれまでのように眺めることはできず、現代文学の僥倖を思い返しては、思わず笑みをもらさずにはいられない」というような喩えでいいあらわすことができるかもしれない。それくらい、中島京子の『FUTON』は面白く、刺激的で、わたしたちの日常生活(とそのまなざし)を根底的にゆさぶるほどの筆力で迫ってくる。とはいえ、ストーリーは、永遠の定番ともいうべき、通俗この上ない男女の三角関係を柱としている。しかも、若い男女と、中年男性。もちろんこれは、日本近代文学史上、一世一代の名作の1つともいえる田山花袋『蒲団』のモチーフでもあるのだが、中島京子はそれを核に、いささか複雑なバリエーションで、この三角関係を多様に同時展開させながら、そのことによって現代文学の新境地を開拓していく。そこには、老人介護問題が、あるいは甦る玉の井が、さらには書き直される『蒲団』=『蒲団の打ち直し』が飛び交い、そのカラフルでしかし批評的に巧まれもした小説は、読者を幸福な文学の記憶/未来で包み込むと同時に、それ自体つまりは中島京子『FUTON』もまた、「一世一代の名作」と化していくのだ。(とはいえ、中島京子は一発屋ではなく、その後も素晴らしい作品を書いています)

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打ち直された蒲団にくるまれてしまおう

2011/06/20 11:36

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:辰巳屋カルダモン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 田山花袋の明治の『蒲団』と中島京子の平成の『FUTON』を揃えた。
まず『蒲団』を読了し、たくさんの「?」を抱えながら『FUTON』に掛かる。

 実は中島京子作品は初めてだ。ヒヤヒヤしながら読み始める。
1ページ目半ばで、早くもアタマの中にOKサインが出た。読み進むほどに安心感が増す。

 メインストーリーは『蒲団』を連想させる内容だ。そこに「蒲団の打ち直し」なる小説内小説が織り込まれる。
主人公は日本文学専門のアメリカ人教授という変わり種。授業や講演会という形で自然に『蒲団』の解説が入るのは嬉しい。

 著者のものがたりは巧みだ。何でもない日常が著者の手にかかると、とびきりの非日常に化ける。

 95歳の老人ウメキチは繰り返し同じ夢を見る。毎度同じセリフで、あいまいに途切れる。途中、うっかり退屈しかけた。だが「果てしない繰り返し」「あいまいさ」こそが95歳の脳内そのものだ、と思い当り背筋がひんやりした。

 「蒲団の打ち直し」部分はさらに見事である。読むごとにパズルのピースが「くっ」とはめ込まれる爽快感がたまらない。
「そう、そう思った!」「あ、それは気がつかなかった!」「そこまで想像の羽を広げるの?」などと一人ごちながら、実に楽しく読んだ。

 最終盤で主人公は、友人になぜ花袋の『蒲団』が好きなのか?と問われる。
その答えは……ああ、このセリフを日本男子が発するわけにはいくまいよ、主人公は中年アメリカ人男性しかなりえないのだ!と一気に腑に落ちた。

 読後感がまた素晴らしい。それは充分に干した蒲団にくるまれたような安堵感だ。
人がみな愛おしく思え、明日が少し待ち遠しくなる。

 『蒲団』と『FUTON』を同時に読める、21世紀に生きる幸せを心からかみしめる。
ぜひ、2冊セット販売して欲しい!付録は、ミニチュア蒲団、またはリボンで!(注;付録は選べません)


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最高のアレンジ

2017/05/06 21:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

電子書籍、巻末特典本家花袋の『蒲団』付。なんとお得な。とりあえず中島さんの方から読む。ウメキチはじめ個性的な男性盛りだくさん。どれも妻の他に恋心を抱く女性を持つ。ウメキチの場合は遥か昔の記憶のため、それが現なのか夢なのか誰も判断ができないのが一興。デイヴ教授の蒲団アレンジ、妻視点からの夫の酔狂。子を三人もなしている故、どっしりしていて極めて正論で清々しい。中年夫がプラトニックラブで終った女弟子の蒲団で見悶えた後に妻がとった行動。これぞ本妻というものか。天晴。男は新しい玩具を求めるばかりで。しょーもな。笑

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蒲団

2019/11/22 19:50

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

田山花袋の「蒲団」がこうなるとは驚きです。といっても田山花袋のほうは読んだこともなくて聞いたことがある程度ですが、それでも楽しめました。

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2007/05/16 10:13

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2007/06/03 13:06

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2008/02/15 00:42

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2010/12/20 21:12

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