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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日: 2011/10/01
  • 販売終了日:2020/10/14
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社文庫
  • ISBN:978-4-06-264597-3

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一般書

電子書籍

地下鉄に乗って

著者 浅田次郎

永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは30年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う...

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地下鉄に乗って

税込 495 4pt
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地下鉄に乗って (講談社文庫)

税込 616 5pt

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商品説明

永田町の地下鉄駅の階段を上がると、そこは30年前の風景。ワンマンな父に反発し自殺した兄が現れた。さらに満州に出征する父を目撃し、また戦後闇市で精力的に商いに励む父に出会う。だが封印された“過去”に行ったため……。思わず涙がこぼれ落ちる感動の浅田ワールド。吉川英治文学新人賞に輝く名作。

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みんなのレビュー435件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

『地下鉄(メトロ)に乗って』〜せつなくてかけがえのない愛のかたち

2006/09/27 23:04

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:考える木 - この投稿者のレビュー一覧を見る

しみじみとしたせつなさと温もりを心に残すファンタジーだ。
主人公の真次とみち子は、真次の兄の命日を機に、地下鉄や夢から、戦前、戦後、東京オリンピックの頃など様々な時代へとタイムスリップを繰り返すようになる。タイムスリップした時代での体験は、親と子という関係を通じては、けっして垣間見ることすらできなかった父や母の姿を次々と教えてくれる。やがて、親から子へと流れる時の流れの中で、彼らはひとつの真実にたどりつく……。
読み進むにつれ、浅田の織成すビビッドな表現とダイナミックな展開にぐいぐいと引き込まれていくのを感じる。骨太で力強いうねりを持った物語だと思う。
ひとの人生とは、つまるところ、ひとのこころの中に降り積もっていく時間の記憶の中にある。すなわち、人生とは自己というフィルターを通して記憶された時間の集積だということだ。
その時間は、あくまでも社会や家庭のなかでの個の役割を通じてしか手に入れることができない、ごく限られたものにすぎない。つまり、その時間の中の登場人物は、親は親として、友は友として、敵は敵として……自己との関係を通じて、必ず現われる。
しかし、真次とみち子は、真次とみち子という人間としては、けっして手にすることのできない時間を、タイムスリップという手段によって共有するようになる。辿りついた時代では、自分は自分であるのに自分でない。自己の意識を持ちえたまま、他者の役割を演じることができる。
この時間というものが極めて個人的なものに過ぎないという認識、そして、いつも正面からしか見たことがなかった時間を、側面や裏面から見る役割をタイムスリップに与えた視点は、使い古されたようにみえて新鮮だ。
親子でしか分からないことがある。けれども、一緒に暮らすだけでは絶対にはかり知ることができず、語られることで初めて発見されることもある。そして、親子ではけっして覗き見ることのできない、他人としてつきあうことで初めて見えてくるひととしての姿もある。
タイムスリップを通じて、自分たちを取り巻く境遇がどんどん見えてくる。親としての姿しか知らなかった父や母のひととしての姿が見えてくる。自分の中に親の血が脈々と息づいているという実感、そして、たくさんの大きな愛に自分が支えられているという実感で、真次の見る現実は、タイムスリップを経験した後、大きく変化する。物語のラストでは、それは、真次のこころの中のもやもやとしたものを晴らし、いきいきと現実を生きる大いなる力となっている。
この物語をどう受け取るかは、ひとそれぞれだと思う。わたしにとっては、父と子の物語である以上に男と女の愛の物語としての印象が強く残った。真次とみち子の2人のこころがシンクロしてたどりつく、せつなくてかけがえのない愛のかたちは哀しくて儚いようで、繊細な輝きをもって温かい。このファンタジーの何とも表現しがたい読後感は、このかけがえのない愛のかたちへの想いなのだろうと思う。
(私のブログからのTBに失敗したので書評とさせていただきました。)

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紙の本

時代色が美しい、ほろ苦いSF小説。

2006/03/01 16:17

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:由季 - この投稿者のレビュー一覧を見る

物語は、小さな衣料会社に勤める営業マン(主人公)が、ふとしたはずみでタイムトリップを体験し、兄の死によって更にバラバラになってしまった家族の過去に向き合うことにかる。
自殺した兄、反目していた父、そして愛人のデザイナーみち子。
地下鉄に乗るたびに、過去へつながる出口へと向かい、自分の知らなかった事実を目にする。
やがて、思いもよらない結末をたどっていく…。
つまり、タイムスリップして過去に戻る。バックトゥーザフューチャー系の物語です。
そして、読み進めていくうちに頭に浮かんだのは、重松清の「流星ワゴン」。
その本を読んで、別の本を思い出されるなんて作者からしたら不愉快だろうけど、思い出さずにはいられませんでした。
しかし、流星ワゴンと決定的に違うのは、タイムスリップするたびにどんどん昔に遡ってゆくことと、過去で何かしらのアクションをしたことで、大きく歴史が変わっていってしまっているということ。
タイムスリップするたびに、色々なことが明らかになり、現在に通じる細い細い糸のようなモノが見えてきたりする。
時代描写も抜群で、長いけど飽きないし、最後まで、泣きたくなるようなどんでん返しが続いたり。
これを影像化したらおもしろい作品になるだろうなぁ☆と思っていたら、なんとコレ今年映画化されるらしぃです(笑)

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紙の本

「椿山課長の七日間」の対照的作品

2008/11/24 16:48

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

地下鉄(メトロ)に乗って 浅田次郎 講談社文庫

 「椿山課長の七日間」同著者と比べて文章が重いです。
 昔、異次元の世界へ行った夫が、電話だけは現実社会の家族と通じるというドラマを見たことがあり、本作品もそのパターンです。
 地下鉄の営業とは関連のない物語です。地下を走る電車の車体に意識が集中しています。「椿山課長の七日間」の続編のようです。しかしそれと比較して文が硬い。対照的です。
 作者はこの物語の結論をどこへもっていくのだろうか。わたしだったらどこへもっていくだろうか。「魂」という解決法にたどりつくのか。
 小沼佐吉を中心としたこどもたちの物語ですが、そこには明治・大正・昭和を経た時代背景があります。
 結末はとてもせつない。本作品と「椿山課長の七日間」は鏡となっています。対照的な記述法ともなっています。

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紙の本

銀座を歩きながら読んでほしい本

2004/03/25 23:33

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:sagaga - この投稿者のレビュー一覧を見る

戦前の銀座界隈の豊かさ、戦後の悲惨な状況下での貧困、
そしてその数年後に見事な復活を遂げる日本人たちを
尊敬と優しさと、懐かしさに満ちた言葉で描いた小説であり、
親子の再生と切ないくらいの無償の愛情を描いた秀作であると思う。

私は戦前・戦後の風景に実際に触れた世代ではない。
写真とわずかな書物くらいでしか知ることはできない。
けれど、毎朝通勤途中に通る和光に当時の面影を探し、
はるか50年以上もの昔へ思いをはせることはできる。
銀座4丁目交叉点を渡り、三越を横目に歌舞伎座方面へと歩いていく。
それらの建物は、遠い昔から銀座という日本を象徴する街をみつめ、
まるで記憶の守人のように威風堂々とした姿を現在に残している。
この小説を読んだら、それらを丹念に、注意深く観察してほしい。
きっとそこには戦後を生き抜いてきた人々の思いがあふれているから。
絶望しているときでも、きっと希望がわいてくる。
そんな街であり、そんな小説である。
銀座の街で小さな希望を手にしたら、帰りはもちろん、メトロに乗って。

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紙の本

タイムトリップ、そして愛

2017/06/07 11:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:端ノ上ぬりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

真次は営業で毎日地下鉄を利用しており、路線地図はすっかり把握している。ある日、同窓会の帰りにのっぺい先生に会う。兄の自殺した日の記憶が蘇る。のっぺいと別れてから、不思議な地下鉄の階段を登り、そこには見慣れぬ光景が。タイムトリップを繰り返すうちに、時代がどんどん逆行し、父や兄、母の知らなかった状況や性格や心の葛藤などないまぜになってくる。みち子との関係はどうなるのか。
タイムトリップは、考えさせられると思う。「流星ワゴン」もそうだったが、もし、あの時に戻ったならば・・・と今さらながら考えてしまう。せつなくて泣ける作品。

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紙の本

地下鉄を出るとそこは過去!

2016/01/17 20:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この小説は、地下鉄を重要な媒介にして、主人公が過去にトリップし、そこで主人公の父親が若かりし頃、戦後の困窮した社会で逞しく生きている姿と出会うというストーリー展開です。ここには、戦後の混乱期とその中で生きていかなければならない人々が描かれています。読んでいるうちに、どんどん引き込まれてしまいます。まさに、浅田ワールド大全開といった小説です。

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電子書籍

書籍でも読み、電子書籍でも購入

2015/11/13 16:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mika - この投稿者のレビュー一覧を見る

浅田さんの読み応えのある長編。
時間がある旅行の時などに、集中して読み返したい一冊です。

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紙の本

面白い

2015/10/11 18:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夫はオジサン - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画版とはまた違う面白さ!

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紙の本

自分の知らない世界

2006/10/22 01:50

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あん - この投稿者のレビュー一覧を見る

吉川英治文学新人賞を獲得した作品。
両親世代の浅田次郎、そして同じくらいの主人公・真次。繰り広げられるのは想像もつかない戦中・戦後の現実。
タイムトラベルという内容からするとファンタジーやSFですが、読んでいて凄く現実感がありました。
先日街で見掛けて入った戦争の写真展を思い出します。広島・長崎の原爆を中心に世界各地の戦地写真が展示され、中には薬がなく病で死んでいった少年少女達の絵や写真もありました。
直接本作品とは関係ないかもしれないけれど、読んでいて戦中戦後の東京に写真展と同様の言い得ぬ切なさを感じました。

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紙の本

事実を知るタイムトリップ

2002/05/08 09:22

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和音 - この投稿者のレビュー一覧を見る

永田町の地下鉄の階段を上がるとそこは30年前の風景だった。ふとしたはずみで、タイムトリップを体験し家族の過去と向き合うことになります。自殺した兄、反目していた父、そして会社で共に働く同僚みち子。地下鉄に乗るたびに、どんどん過去へ遡っていき、自分の知らなかった事実を目の当たりにする。兄の死を防ごうと兄が自殺した日にタイムトリップした主人公は、手を尽くしますが、元の世界に戻ってみると何一つ変わっていない。しかし、生まれてくるはずだった人が生まれてこず、元の世界に戻ったとき、夢のように思い出そうとしてもすればするほど、どんどん薄れていってしまう様は読んでいて悲しかったです。切っても切れぬ血縁関係、胸が苦しくなるような切なさ、全ての謎がとけた時、一部しか見えてなかった物が急に全て見えるような感じがするのです。読んでいて、一緒にタイムトリップするかのように一息で読んでしまった本でした。

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電子書籍

時をかけるメトロ

2020/04/24 18:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

駅のホームの見慣れない階段から、過去へと転がり落ちていくシーンが幻想的です。嫌いだったはずの父親の思いにふれ、自らを見つめ直すところもホッコリします。

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紙の本

切ない。。。

2018/12/15 11:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画を随分前にDVDで鑑賞し、良かった記憶があったので、原作本の本書を読んでみた。
有名な著者ですが、本書が初。
人間臭さもたっぷりで、感情移入もたっぷりで読了。
私は主人公のよりも、浮気相手であるミチコや父親に感情移入してしまった。
なんて切ない話なんだろう。
若い頃の純粋な父親と会い、親子としてではなく、対等に話す父と息子。
父親は、戦後の時代を狡く生きるしかなかったんだろうなぁ…。
恋愛要素もあり、家族愛も有りで、なかなか良作でした。
著者の作品を他にも読んでみたい!

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電子書籍

地下鉄から出るとそこは「過去」の世界!

2016/01/17 08:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この小説は地下鉄を媒介に主人公が過去の世界で父に会って、頑固で強権な父がたどってきた人生を知るというものです。過去の世界には、私たちが想像もできない戦後の困窮した社会が描かれていますが、その社会の中で力強く生き抜いてきた若き父の姿を主人公は自分の目で確かめ知ることになります。一つひとつの場面が、とても読者をひきつける描写で、浅田ワールドを満喫することができるでしょう。

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紙の本

20世紀の東京(の地下鉄沿線)を舞台に描かれる、大人向けのおとぎ話

2005/10/02 14:47

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぷらなりあ - この投稿者のレビュー一覧を見る

親兄弟との複雑な事情を抱える主人公の中年サラリーマンが、20世紀末の東京から過去の時代へとタイムスリップしていく中で様々なことを知り、また体験していく。
物語の中における現実は現在・過去を問わず過酷で、やりきれないものとして描かれている。そんな中で、貧しくも気高く、たくましく、そして愛する者への限りない愛情を持って生きる人々の姿が叙情的に綴られており、感動と爽やかな読後感を読み手にもたらしてくれる。
主人公の時間旅行とともに戦前、戦中、戦後の東京の街並みが活き活きと描写され、その中でも地下鉄とその駅周辺の風景が一際鮮やかに、象徴的に表現されている。登場人物の心象と巧みに繋ぎ合わせて語られるので、東京で地下鉄に乗っている人にとって、さらに昔の東京を知っている人にとっては非常に印象的なものであろうと思う。一方で私のように知らない人間にとっては正直まどろっこしく感じられた面もあるが、それでも地下鉄に乗った経験はあったので充分楽しめた。
尚、あくまでおとぎ話なので、タイムスリップは物語を進行させるための小道具と完全に割り切られている。
また不満を感じた点としては、主人公がストーリーテラーに徹し過ぎていて、どんな考え方の人物なのか、周囲で起こる様々な出来事に対し何を思い、どのように心情が移り変わっていったのかが分からず話に入り込み難いことが読み終えるまでに何度かあった。単に私の読み込み不足なのかもしれないが。
人間の情愛の尊さ、力強さを高らかに謳い上げた物語。ややもすると鼻白むようなテーマなのだが、盛り上げ方の巧さと、そして何より著者の人間に対する絶対的な信頼により素直に感動できる作品となっているように思う。

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電子書籍

しっくりこなかった

2018/11/17 20:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る

浅田次郎らしく泣かせどころ、ツボを押さえた作品であるが、コミカルなところがなく読んでゆくと重い気分になってしまった。戻ってこない過去を後悔せず明日を生きていきたい気分になった。

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