君にもわかるISO
工場がISO規格を取得することになり、大忙しの弘。中でも昔ながらのやり方で製品を作り続けている製造部の説得には大苦戦。前原はといえば、大学卒業資格取得のためのスクーリング...
君にもわかるISO
商品説明
工場がISO規格を取得することになり、大忙しの弘。中でも昔ながらのやり方で製品を作り続けている製造部の説得には大苦戦。前原はといえば、大学卒業資格取得のためのスクーリングで東京へ。そこに現れたのが前原の父と名乗る、中尾だった。突然現れ、娘の結婚に差し障るから同性同士のつきあいは解消するべきだと弘に告げる中尾の真意ははたして…。一方、取得期限のあるISOを、多少強引にでも推し進めようとする弘に対し、東京から戻った前原は時間が必要だとし、意見は真っ向から対立してしまう。二つの難題を抱えた弘の出した答えとは……。
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切磋琢磨しながら前に進む関係は理想です!
2009/07/15 17:12
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:えどがり - この投稿者のレビュー一覧を見る
この許可証シリーズは、文句無く面白いです!
どのお話も、一読の価値あり!
二人の関係が、とにかく良いのです。
同じ職場にいながら、弘は品証のホープ、前原は製造の若頭、と立場が違います。
それぞれの立場で、それぞれの矜持があり、譲れない部分を守りながら、相手を受け入れる。
普通の同僚としてなら許せることに引っかかりを覚えたり、逆にただの同僚じゃないからこそ分かり合えたり。
近くにいるから劣等感を感じて凹んだりもするし、逆に近くにいるからこそただの同僚だったら気づけなかったことに気づけて、今まで以上に尊敬できたり励まされたりもする。
立場が違っても、「会社を支えたい」という気持ちや目的とする方向が同じだから一緒に歩いて行けるし、何よりも互いを想う気持ちがあるから、めげそうになってもちゃんと立ち上がれるのです。
この二人のすごいところは、お互い「ただの同僚だったら言わないこと」は恋人同士とはいえ言わないし、「同僚だったら言うべきこと」は恋人との関係を考える前に言うところです。
「体壊すから残業やめろ」なんて、いくら心配でも絶対に言わないし、報告順序をすっとばして上司より先に恋人に知らせたりもしないし、「すぐやらないのは逃げてることと一緒だ」なんて怒鳴りあったりもします。
恋人同士でも仕事では一切妥協しません。
製造部から非難を受けるとわかっている提案でも、会社のためだと思えば断行するし、恋人が考えに考えた案だとわかっていても、無理なものは無理と突っぱねます。
そこに一切「恋人同士」の馴れ合いが無いのです。
けど、馴れ合いはなくても、思いやりがあります。
前原たち製造の中のルールを決してないがしろにしない方法を模索したり、弘の案は却下したけど別の方法でフォローしようとしたり。
その「馴れ合わない思いやり」のバランスが、絶妙なのです。
お互いに「負けたくない」とか「置いて行かれたくない」とか思っていて、結果お互いに「勝てない」「負けた」と思いながら、切磋琢磨する姿がとても好ましいです。
この二人の関係は仕事抜きでは絶対語れなくて、恋愛を絡めずただお互いを高めあっていく男たちの話でも良いんじゃないか…と見えるかもしれませんが、それは絶対違うのです。
ただの同僚だったら「負けた、悔しい、次は負けない!」で終わる話ですが、相手が恋人だからこそ、「負けた、悔しい」の後に、自分が敵わなかった相手への尊敬と恋人を誇らしく思う気持ちが生まれるのす。
本の帯にあった「前原という男に感動するんです」という弘の台詞が、このお話の全体をすごく表わしていると思いました。
理想のカップルでもあり、理想の同僚でもあり、理想の仲間でもあることが、読んでいてもとても気持ちいいです。
だからいつも、読んだ後とってもスッキリ清々しい気分になれます。
騒がしい脇キャラたちもとても魅力的で、シリーズが進むごとに培われていく人間関係や仕事のスキルなど、とても自然に人の成長を見ることが出来ます。
是非一作目から読んで欲しいオススメの一冊です!
どの巻も笑えます。
2016/03/27 23:53
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:沢田 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほとんど時代感を感じさせない本なので、いつ読んでも面白さは変わらない本です。
乱れのない文章は読みやすいし、お馴染み阿久っちゃんのよくわからない例えばなしからのオチも素敵でした。
許可証シリーズその5
2012/05/18 15:18
2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:はにーとーすと - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回あらすじは商品説明に掲載されているみたいなので割愛します。
タイトル通り、お話はISO9001を取得の為に奮闘する弘を軸にしたもうとにかく大変な第五弾!
ここまで読んで思ったのがなんだか自分も弘や前原と一緒に喜美津化学という会社で
仕事してるような錯覚に陥っていることでしょうか。
これって本当にすごいことです。
で、こんなにバタバタと忙しい最中にまた輪をかけて更なる難問が弘たちに降りかかるという、
本当に飽きさせないお話の展開になっています。
前原の父親の登場で二人はどんな答えを出すのかとドキドキしながら読み進めましたが、
やっぱり二人らしい答えでどれが普通でどれが普通じゃないか、とか読みながら私もいろいろ考えさせられた
なんだかとても深い内容でした。
「許可証をください!放水開始!」に続きます。