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愚行録(創元推理文庫)

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愚行録

著者 貫井徳郎 (著)

一家惨殺事件をめぐり、語られる「事件」と「被害者」。数多のエピソードより浮かぶ、人間たちの愚行のカタログ。

愚行録

594 (税込)

ポイント :5pt / 紙の本より162おトク

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みんなのレビュー198件

みんなの評価3.7

評価内訳

紙の本

タイトル通り

2015/12/16 18:42

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ヨブくん - この投稿者のレビュー一覧を見る

まさに、愚かな行動の記録です。
様々な人物が登場します。
そしてその人物達全てが愚かです。
人によっては読んでてイライラしたりムカムカしたり、
精神的に良くないかもしれません。
私は貫井さんの本が大好きで、明るい話より暗い話が好きなので、
とても楽しんで読めました、個人的評価は大満足です。

ただ推理小説等を良く読む方は、
途中でなんとなく話の全容や仕掛けが分かってしまうと思います。
物語終盤で様々な事が発覚しますが、
「ああ、多分こうくるだろうな」と思った通りの展開でした。
なので終盤の衝撃という意味では物足りませんでした。

ただ読んでいて、とても私は考えさせられました。
人は本当に愚かだなと改めて思ったり、
この本に出てくる人物よりも愚かな人なんて、
現実にはもっと沢山いるんだろうなと思ったり。
そう考えると、この世の中は本当に恐ろしいと思いました。
人間とは本当に愚かでどうしようもない、、
そういう気持ちになりました。

後味の悪い話かもしれませんが、
明るい話よりも暗い憂鬱な話が好きな人にはオススメ出来ると思います。

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紙の本

傑作でした

2017/04/21 17:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ハヤト - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み終わって愚行録というタイトルに納得しました。人間のエゴによって起こされる浅はかな行為( 愚行)が周りの人の心に傷跡やもつれた感情を残していくのを、登場人物の語り口調のみで表現していて、感情の生々しさが強烈でした。

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紙の本

善と悪の二分化のできないいきもの

2017/05/28 21:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふぇりさ - この投稿者のレビュー一覧を見る

読後真っ先に考えたのは、「将来自分に子ができたら、この小説を読んで、自分とは程遠いと感じる人間になってほしいだろうか。それとも、この小説のなかに自分自身のかけらを見つける人間になってほしいだろうか」ということだった。

愚行とは何か。善行でも悪行でもない、愚行。よかれと思ってしたこと、傷つけてやろうと思ってしたこと、どちらの判断だったかは、本当の本当は自分にしかわからない。口では何とでも言うことができる。あなたのためを思って、よかれと思って、悪い人だと思っているわけではない、彼女は良い人、これは私の考えではない、そんな様々な言葉で飾り立てて、私たちは自分の毒を日常のなかに紛れ込ませている。

被害者家族のことを語る人々の姿は、読者の目にどう映るのか。正体不明の「私」と「お兄ちゃん」は、いま、何を思って顔を突き合わせているのか。ひとりひとりが、今日より良い明日を迎えたいと思っていたのではないか。それ自体はごくごく自然な欲求なのに、そう思うことは誰にも責められるべきではないのに、なぜそれが叶わないのか。

自分を聡明だと思い込んでいれば、自分の起こした失敗を自分のせいだとは認められないだろう。自分を心優しい人だと認識していれば、誰かに対して持ったかすかな悪意を、認めることはできないだろう。自己認識とずれた出来事は生きていればしょっちゅう起きる。そのズレを、誰かを雄弁に批評することで、自分の正しさを自分のためにもう一度確認させ、解消している。その姿は善でもなく悪でもなく、ただただ愚かだ。そして残念ながら、その姿に私は自分を少なからず重ねてしまう。

翻って、最初の問い。「自分のなかにも愚かな自分がいる」ということを見つめるのは、わかっているようでなかなかできない。もし将来子どもができたら、できれば人の悪意に触れず、人に悪意を持たず、すくすくと健全に生きていってほしい。ほしいけれど、その健全さは、自分以外の正しさを認知できないことにつながるかもしれない。自分は正しいというごく自然で悪意のない傲慢さにつながるかもしれない。他者の感情の揺らぎを、それすらコントロールできるという万能感につながるかもしれない。
自分を愚かだと思う必要はない、それでも、自分にも他者にも同じように、善意と、悪意と、愚かさがあるということを気づける人間でありたい。そうあってほしい。

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紙の本

映画の予告がキッカケ

2017/04/23 20:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:chipooh - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画の予告が面白そうで原作を読んでみたら一気に読み切るほどの面白さ。
一見で明白に「嫌な人」とは簡単に言いきれない陰湿なエピソードが恐かった。
すごいのは男性作家がこういう女同士の細かい心理を描けること。
原作にはSNSの描写なかったけど映画にはあるみたい。
どんな風に描かれるかな

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2009/04/11 12:24

投稿元:ブクログ

▼序盤も序盤だというのにもう、虫唾が走りすぎて耐えきれない展開キタコレ!! なんでこうも人間のことを最低のクズとして書けるかなあと、逆に感動してしまいます。
▼『慟哭』読んだ時も、周囲の人間が最悪過ぎて、読んでる方がストレスで円形脱毛症になりそうだったんだけど、よりディティールがグレードアップしている。うへえ。恐れ入ります。
▼やっぱり私には、子どもが虐待レイプされる話と、犬が死ぬ話とが鬼門らしいよ。中盤で無理、心が挫ける。でも何でこんなに先が気になるんだろう。
▼読了。ひどいオチだった。○○の話が出てきたところで、「絶対このバカだろ!!!」と目星がついてしまった。既に『過去形』だろうと想像しながらも、どうかそうはならないでくれと思いながら読んでいたんだけど、やっぱり落としどころってココしかないよね。クソ度胸と、世間への恨みつらみがないと、一家惨殺は無理。『愚行録』ってピッタリのタイトル。「行くなお前は戻れ!」と思っても、もうやっちゃったことの記録だってのが厳しいよ。もう少しだけ、本人込みでいろんな人が賢ければ、こんな事件は避けられたね。
▼一刻も早く、犯人、捕まってください。あと幸せになってください。ヤンデレは自重してください。貫井さん、もうちょっと幸せな展開をください(泣)。
▼小川洋子とか、辻村深月とか、伊藤計画とか、貫井徳郎とか。うお座作家の小説って、共感させて致命的ダメージを与えてくるパターンが多い。それに毎回引っかかる私も私なんだが。いやだって! 幼さを装って攻めてきやがるから!! 今月はきゃつめらのナイフで私のやさしさ袋がズタズタですよ!
(09/4/11 読了)

2010/01/06 16:25

投稿元:ブクログ

内容もさることながら、物語とは全く別の点で面白く読みました。著者の貫井氏、そしておそらく物語の被害者夫婦とも同世代の私。東京で大学生活を送っていた頃の「香り」がこの本に立ち込められていました。しかし慶応義塾大学って・・・。上京していた4年間、私に慶応の知り合いが一人もできなかった理由がわかったような気がしました。

2016/05/22 19:22

投稿元:ブクログ

読み終えて、思わずあるページを二度見しました(ネタバレになるので、どこかは書きません)
早稲田と慶応のイメージダウンにつながりそうな作品だなあと思っていたら、早稲田、スキーサークル、不動産会社勤務と作者本人が被害者のプロフィールそのままなのですね。

2013/01/13 17:54

投稿元:ブクログ

人借本。最後に視点がぐるっとなる感覚。ぞくっとして眠れなかった。ノンストップです、やるねー貫井先輩!

2017/02/14 14:51

投稿元:ブクログ

映画化ということで読んでみました。
人間関係の裏表を見せつけられ、怖かったです…
醜悪な虚栄心や嫉妬心を抱いているくせにそんな本性を隠して、被害者は良い人だった、自分は一生懸命生きてきたと言い張る登場人物たち。その口調はとってもイヤな感じ。

特に女性の独特な思考の描き方が生々しかったです。
女性特有のヒエラルキーとか、上下関係とかが言葉の端々に感じられるところがリアル。
前日ハートフルな話を読み終えたばかりなので、余計に後味悪く感じてしまいました。
それに、一人称で証言集みたいな手法だとミステリー好きにはなんとなく犯人も想像ついてしまい…
でも、確かに興味はそそられるテーマです。

作家さんは早大卒なんだ…というのを知って、もっと興味深くなりましたw
映画も楽しみです。

2012/11/10 19:44

投稿元:ブクログ

 なんか、コレ読んだことあるかも…? と読み進めていったものの、最後の犯人が分かるシーンにいくまで犯人が分からなかったし、読み終わった時に「あ、やっぱり読んでたわ〜」とならなかったので、はじめて読んだんだなぁ…。
 と、いうことでインタビュー形式で色々な人の視点から様々な見方の違い、みたいな面白さで進んでいくという形式は目新しくもないけれど、小説を読み終わって、最後の「なにが愚行か」という、解説が面白かった〜。笑

2011/01/22 06:32

投稿元:ブクログ

エピローグに「育児放棄された3歳女児が衰弱死」の新聞記事。本編は一家惨殺の被害者家族の知人からのインタビュー。合間に挿入される幼児虐待被害者女性のモノローグ。

次第に明かになっていく被害者の愚行とどう繋がっていくというのか・・・


(2011/1/19)

2016/02/22 07:57

投稿元:ブクログ

すごく面白い。被害者達がどんな人達だったのかを語る関係者達の姿がそれぞれ人間臭く自意識を滲ませながらうまく描写されてる。中盤以降どいつもこいつも勝手で被害者そっちのけで楽しんだ。

2009/05/24 22:13

投稿元:ブクログ

ええ、はい。あの事件のことでしょ?―幸せを絵に描いたような家族に、突如として訪れた悲劇。深夜、家に忍び込んだ何者かによって、一家四人が惨殺された。隣人、友人らが語る数多のエピソードを通して浮かび上がる、「事件」と「被害者」。理想の家族に見えた彼らは、一体なぜ殺されたのか。確かな筆致と構成で描かれた傑作。『慟哭』『プリズム』に続く、貫井徳郎第三の衝撃。 ※人間って結局、自分の都合でしか物事を見ることができないんだろうな・・・。

2017/04/24 18:00

投稿元:ブクログ

インタビュー形式で展開されるストーリーが個人としての疑問をなぞるかのように進んでいくためたどり着く答えに衝撃を覚える。二種類の恐怖が共存する、素晴らしい作品である。

2014/06/28 09:14

投稿元:ブクログ

面白かった。解説を読んで、宮村さんをイヤな女だなぁ、と思わなかったのは私が宮村さんに近いからなのかなぁ。少し落ち込んだ。
それも含めてみんな愚行。自覚するかしないかで、多少は違って来るのかな。