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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日:2010/08/20
  • 出版社: KADOKAWA
  • レーベル: 角川文庫
  • ISBN:978-4-04-387801-7

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一般書

電子書籍

四畳半神話大系

著者 森見登美彦

私は冴えない大学3回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。悪友の小津には振り回され、謎の自由人・樋口師匠には無理な要求をされ、孤高の乙女・明石さ...

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四畳半神話大系

税込 713 6pt

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商品説明

私は冴えない大学3回生。バラ色のキャンパスライフを想像していたのに、現実はほど遠い。悪友の小津には振り回され、謎の自由人・樋口師匠には無理な要求をされ、孤高の乙女・明石さんとは、なかなかお近づきになれない。いっそのこと、ぴかぴかの1回生に戻って大学生活をやり直したい! さ迷い込んだ4つの並行世界で繰り広げられる、滅法おかしくて、ちょっぴりほろ苦い青春ストーリー。

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みんなのレビュー1,320件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

宇宙より広い脳の中の四畳半

2011/10/11 20:20

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:更夜 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 家の猫が二階のベランダでお昼寝または、仕事である巡回をしていると、ハトたちが来て、
猫が手が届きそうで、絶対に届かないところに並んで、「ぶっぽ~ぶっぽ~」と楽しげに
鳴きます。過去、ハトを捕まえんと、ジャンプして二階から転げ落ちそうになって、危うく救出された
バトルがあって、ハトたちは絶対安全、ってところで、わざと猫を挑発して「ぶっぽ~ぶっぽ~」
猫は、それを悔しそうに、ええ、実に悔しそうに見ています。
私は、「さくらさん、さくらさん(実名)、どうせ届きませんから、無駄な戦いはやめなさい。
ハトの勝ちです」と肩をぽんぽんとやって、いさめるのですが、それでも猫はくやしそうな
顔をして「このやろぉ~~~~」とハトを見つめています。

 この物語の主人公、京都の大学の三回生の「私」は、家の猫よろしく薔薇色のキャンパスライフを
送れないものだから、悔しくて、人のせいにして、地団駄をふんでおります。
四話からなるのですが、第一話「四畳半恋ノ邪魔者」では、おのれ、彼女なんか作りやがって、
くやしいわいっ!2年間大学生をやってみて、すべて上手くいかぬ。
薔薇色キャンパスラブライフなんてやってるのは東西南北走り回り邪魔するのだ。

 それもこれも、大学に入ってまだ、「薔薇色のキャンパスライフ」なるものに期待を膨らませて
いたときに出会ってしまった小津という同じ学年の男のせいだ、と「私」は言い張ります。
小津という男は、「弱者を鞭打ち、強者にへつらい、わがままであり、傲慢であり、怠惰であり
天の邪鬼であり、勉強をせず、誇りのかけらもなく、他人の不幸をおかずにして飯が三杯喰える」
男である、と「私」はいいますが、なんだかんだ言って、友人といえるのは、つきあってくれるのは
小津だけです。

 この小津という男は、したたかもんで、大した人物なのです。
どんなサークルに入っても上手く立ち回り、情報を得て、妙に逃げ足だけは速く、ちゃっかり彼女も?
しかし、小津に魅入られてしまった「私」は、とほほとばかりに小津に振り回されてしまうことになります。
なんだか、もっともらしい小理屈を並べてみる「私」の本音は「彼女がいなくてさびしい」・・・
「黒髪の乙女」正確に言うと「ふはふはしてて、繊細微妙で夢のような、美しいものだけで
いっぱいな黒髪の乙女」がいい・・・と妙に頑なで、結局それなのかと思いっきり脱力させてくれます。

 大体、薔薇色のキャンパスライフなるものが幻想なのですが、どうしてもとなりの芝生が青く
見えてしまう、自称頭のよい紳士な「私」

 謎の師匠、樋口さん、きりりとした工学部の明石さん、酒豪の美人歯科衛生士、波貫さん、 美しい香織さん
様々な人たちが、「私」の狭い四畳半を中心にちまちまと京都の中を あっちで、あれこれ、こっちであれこれ
そこに、くまのぬいぐるみ「もちぐま」、絶妙な味の 猫ラーメン、突然大量発生する蛾、
『海底二万海里』他、様々なサークルが出てきて 「私」は京都中を走り回ることになります。
それにいちいち妄想して、屁理屈こねて、自分を納得させてもそこに小津がタイミングよく現れ、
「僕は全力を尽くしてあなたを駄目にする。運命にさからってもしょうがないですよ」・・・決定打。

 この物語のすごいところは、その構成力です。四話通して読むと、それが微妙にずれて
再現されるということの繰り返しで、構成が良いというのは骨組みがしっかりしている、という
事ですが、「起承転結」というより「起・反転・斜転・水平転・結」がぐるぐるぐるぐる回り回って
はい、四畳半の世界の出来上がり。という語りの流れの上手さを感じます。

 会社で言ったら、「やりたくないことは、周りに丸投げして、いいとこどり」の小津と
「人が良くて、仕事丸投げされて、泣いてしまう」タイプの「私」・・・だんだん、「私」に
哀愁が漂ってきますが、それでも、小津や樋口さんの情け容赦ない黒い糸でボンレスハムのように結ばれた「私」。
思わせぶりな占いのお婆さんが、ささやくラッキーアイテムは「コロッセオ」

 学生時代(10代)を思い出すと、恥ずかしい~と思うことが多くて、そうそう、頭の中は妄想
だらけ・・・そんなもので、「黒髪の乙女」ですか?私は白髪染めして黒髪にしているが、
やはり若い「私」には実態のわからないもふもふとした、若者らしい「かくあるべき」があるのでしょう。
それでもこれが、若者らしい意外と正しい道なのかもしれません。
ほとんどこの小説は、滑稽小説、哀愁小説とも言うべき空気を持っていて、作者、森見さんの
自虐的な屁理屈がなんとも笑いと哀愁をさそいます。

 しかし、ただのくだらない若者群像か、というと文章の句読点の打ち方は大変美しく、 その物語のずらし方の上手さ、
そして小物使いの上手さ、伏線の張り方の上手さ、 リズムとテンポの良さ、上手さが光ります。
読みやすい文章というのは、ひらがな7割、漢字3割で、そのお手本の文章が三島由紀夫の
『潮騒』の冒頭だと聞きました。
森見さんの文章もなかなかその辺、読みやすさをきちんと考え抜いていると見ました。

 この小説から教訓を得たと言うより、若い大学生がぽつんとひとりで四畳半にいたらどうするかが自分なりにわかりました。
とりあえず 「このさびしがりやさん」と言ってあげるのがいいでしょう。
ほんと、さびしがりやさん。

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電子書籍

大学生は読んだ方がいい

2015/09/10 20:55

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:泉野麻二 - この投稿者のレビュー一覧を見る

大学生活に淡い希望を抱いたものの、いざ3年生になってみれば満足とは言えない結果に…という今どきの大学生が主人公。
結局どこでも出てくる悪友やら、どう転んだって満足いかない学生生活やら。

結局のところ、どう転んだって大して結果は変わらなかったり、満足いく人生というのはそうそう送れないのかもしれないと思えた。
そういう気持ちをモチーフにした良い作品です。

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紙の本

読みやすくは無いが好きです。

2011/06/21 20:01

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:アメミヤサトル - この投稿者のレビュー一覧を見る

もはや手の施しようのない阿呆だった。大学一回生の時四つのサークルを天秤にかけた私は、その選択を後悔しながらこう思うのだ。あの時、このサークルを選ばなければと。その通り、違う四つの並行世界を書いたお話。結局似たような運命をたどってしまうのは私が阿呆だからか。小津のせいか。 軽快な文章とそれぞれのキャラクター達が魅力的で引き込まれてしまう作品である。言葉の選び方が魅力的だ。何より明石さんが可愛い。アニメも見たが、アニメの方が小津は良い奴であった。小津のくせに「なぜそんな事を言うんですか」「僕なりの愛ですわい」

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紙の本

幾度繰り返そうともも変わらない芯がある

2019/04/22 00:17

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読人不知 - この投稿者のレビュー一覧を見る

人生は選択の連続です。
 人は誰しも「あの時、あちらを選んでおけばよかった」と後悔と共に選択の誤りを振り返る瞬間があります。

 本書には、「あの時、あちらを選んだ」分岐ルートが幾つも登場します。
 どのサークルを選んでも、関わるメンツはどのルートでも同じ。
 関わり方の程度や種類、立ち位置が変わっても、主人公の「私」の性格や行動原理が変わらない為、なんともアレな展開は避けようもなく。

 実は「私」の目を通して見た小津君こそが主人公なのではないかと錯覚する程、小津君の活躍と関与、影響力は大きく、これこそが運命の出会いと強力な縁(えにし)であって、分岐ルートに見える選択肢の数々は、ほんの些末事に過ぎなかったのだと掌の上で転がされた気分になります。
 全体を通しで読んで、再読すると、人の縁の奇妙な力に思いを馳せたくなる多重構成です。

 読めば読む程、主人公のアレな性格が浮き彫りになり、悪縁奇縁に絡めとられた周辺人物たちの幸せを祈らずにはいられません。

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紙の本

京都に行きたくなる

2018/10/28 22:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひいらぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る

アニメ化もされた有名な小説ですね。
この本を読んでいくと京都の色々な場所で問題が起こっていくため、実際の京都をしっているとより楽しめること間違いないです。

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紙の本

大学生の頃を思い出す、が、ここまでじゃなかった(笑)

2018/08/08 22:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:つきたまご - この投稿者のレビュー一覧を見る

有名な本ではありましたが、読まず嫌いでここまで来ていました。しかし、旅行で京都を訪れるにあたり、行く道で読もうと決意し、手に取りました。まさか、ここまで面白い本だったとは!
アホな大学生が主人公で、「あの時こうしていれば、こんなことにはなっていないのに!」と後悔しながら四畳半のボロアパートに生活している話です。後悔してる割には、結構楽しそうな学生生活を送っているようにも見えますが(笑)本自体は4つのお話から構成されていて、それぞれがパラレルワールドになっていて、前の話と比較しながら読めて楽しかったです。特に、最後の話の伏線回収能力が凄まじかったです。
登場するキャラクターが皆個性的で、ドキドキしっぱなしでした。
実在の喫茶店や京都の場所が出てくるので、京都を知る人や観光する人は、より楽しめるかと思います。

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紙の本

薦められてなかったら読まなかったかも

2018/05/24 10:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぷにょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

表紙の中村祐介さんのイラストはずっと気になっていた。ちらっと見た作者の名前も気になっていた。「森見登美彦」って、どこで区切るの?なんて読むの?でも、そのままにしていた。
最近になって友人から是非にと薦められた。面白かった!素晴らしい出会い!こんな読書体験、嬉しいよね!

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紙の本

恐るべきはちゃめちゃな哲学論?の奔流に圧倒されました。

2017/07/26 00:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る

恐るべきはちゃめちゃな哲学論?の奔流に圧倒されました。「並行世界」を前提に、主人公である「私」が大学入学時点でどのサークルに入っても、結局は似たような人生を歩むことになるのだが、その異なる人生がいずれも各所で微妙に影響し合っているという展開にも驚かされます。時間、空間概念が狂ってきます。第1話から第3話までは環境設定の違いから展開は若干異なるが、いずれの展開でも小津や師匠とは会うし、最終的には「私」と黒髪の乙女:明石さんとは付き合うことになる。しかし、第4話は趣を異にし、「私」の住む四畳半が他の「並行世界」だけと繋がってしまい、行けども行けども同じ四畳半にしか行けないという設定である。まあ、よくよく観察すると微妙な違いが有り、その違いが1~3話の話と微妙に関連しているという工夫がにくい。しかし、この著者の文章力というか思考力の凄さには驚かされます。例えば、4話の「四畳半の旅」をいきなり「地質年代」の話に置き換えて、「二畳紀」から一畳増えた「三畳紀」、そして「私」の時代は「四畳半紀」となってしまうのだから堪らない。まあ、こんな調子でその文章力だけでも十分に楽しめます。(詳しい解説は、ウィキペディアにあるのでそちらを参考にするとよい)

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電子書籍

大学生ライフ無駄ばかり

2017/02/23 09:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

第一編なるほど、第二編おや、これ前にも読まなかったっけ?少し戻ってああ、そういうしかけね。第三編ほら、きた。もうお手の物。しかしそっか、ちょっとずつ変わって来ているんだ。第四編、なにー。四畳半から出られない??何度繰り返そうとも、登場人物は同じ。小津との友情、これはそんなに悪くないよ。言いたいこと言える仲間ってのは大切だ。主人公は「バラ色のキャンパスライフ」が台無しもいいところだ!と毎回喚いているけれど、実は意外に楽しんでいるよね。本当に打破したかったら、バイトしろ!バイト。無駄が多いのが大学生ライフさ。

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紙の本

のめり込む

2015/10/02 20:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まるちぇ - この投稿者のレビュー一覧を見る

読んでいるうちにどんどんのめり込んでいってしまいます。同じようなシチュエーションを別視点から描いたり、はたまた全く違うように描いたりと先の予想ができません。京都が舞台となっているので、行ったことのある方はさらに楽しめるかもしれません。

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紙の本

非日常的な主人公の日常×4

2015/08/31 00:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:tika_satoru - この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公のヘタレ大学生が、華の大学生活を夢見て奮闘します。
…が、悪友との出会い、へんてこなサークル活動、謎の組織などなど、主人公の周りはいつもてんやわんや。
「もしあの時に道を踏み違えていなかったら…!」という、”もしもの世界”(パラレルワールド)を、主人公が渡り歩く?というお話です。

秘められた”過去の自分の可能性”にもがく主人公に笑わされます。
勉学に励み、恋をし、気の合うサークル仲間と楽しい大学生活を過ごしたい…
誰もが憧れる、普通の幸せがこんなにも遠いものとは!

文章の書き方が独特なので、最初は難しいと感じるかもしれませんが
内容は本当にどうしようもなく阿呆で面白いので、おすすめです!

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紙の本

中毒性のある言葉のチョイスがたまらん

2015/07/10 13:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ああああ - この投稿者のレビュー一覧を見る

明治文学のような文体で繰り広げられる 大学生「私」の馬鹿馬鹿しくておかしな生活。
全4話構成で最後まで読むと全てが繋がっていくのがまたいい。
アニメもオススメ。

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紙の本

おもしろい!

2015/01/26 22:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:もも - この投稿者のレビュー一覧を見る

初めて森見登美彦作品読みました。
人気があるのは知っていていつか読みたいと思ってて。

最初はやっぱり文体に慣れませんでした。
でもだんだんすごいハマってく。
テンプレがあって、でもたまーーーに違うところがおもしろい。
なんだなんだ同じようなオチになるのも、人生ってそんなもんだよなーってかんじで。
でも最後の最後は、むしろ真逆になって、
でもそれがまたいい味で!

合わない人はつまらないかもだけど、
森見登美彦にピタッと合ったら、すごい面白いです!

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紙の本

この方の作品が好きで、読みました。

2014/10/20 23:43

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:shingo - この投稿者のレビュー一覧を見る

この方の作品が好きで、読みました。
平行世界のお話。序盤はイマイチと思ったのですが、やっぱり上手かったです。読み返したくなります。

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紙の本

組み合わせは変わってもピースの接点は変わらない

2010/06/05 14:38

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る

 最終話まで読み終わってみると、第一話でほとんど全てが語られていたんだな、と思う。ただ、同じ様な出来事でも、それを捉える側の心理が変われば見え方が変わってくる。
 周囲の出来事が変わるようでいて、結局のところ自分の変わるべきところが変わるまでの過程として必要なのが、二話と三話の試行錯誤なのだろう。

 一回生の時の選択肢の違いによって引き起こされる、三回生のときの出来事の変化が延々と繰り返されるだけなのだけれど、そこには変わらないターニングポイントがいくつかある。そして最終話に至って、それらの関係性が明らかにされるわけだ。
 いずれの話にせよ、訪れる結末は大概の人にとっては十分幸せだと思うのだが、本人は不満が残るらしい。なんて贅沢なんだ。

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