- 販売開始日: 2010/07/01
- 出版社: KADOKAWA
- レーベル: 角川oneテーマ21
- ISBN:978-4-04-710087-9
リクルートのDNA 起業家精神とは何か
著者 著者:江副 浩正
経営者は社員と夢を共有せよ。二位となるのは「死」である。リクルートで起業や経営を学び、成功する「リクルートの遺伝子」を持った人々の活躍が続いている。彼らの原動力となってい...
リクルートのDNA 起業家精神とは何か
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商品説明
経営者は社員と夢を共有せよ。二位となるのは「死」である。リクルートで起業や経営を学び、成功する「リクルートの遺伝子」を持った人々の活躍が続いている。彼らの原動力となっている江副浩正氏の「起業家精神」とは何か。リクルートの遺伝子たちはなぜ、これほどにも強いのか? 企業を拡大発展する極意と受け継がれるDNA……成功した戦略、失敗した戦略、本書にはベンチャーの全てがある!
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よく働き、よく学び、よく遊ぶ
2007/10/01 23:26
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MtVictory - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者はリクルート社の創業者。リクルート事件のあとは、長い間、名前を聞くことはなかったように思う。著者は大学生時代のアルバイト経験をもとに仕事を始めた。卒業後は就職せず、そのまま起業の道を選んだ。当時は「お金と自由が欲しかった」だけだそうだ。
タイトルの「DNA」はリクルートが「人材輩出企業」と言われるところから来ているらしい。リクルートやリクルートコスモスOBが社長を務める上場企業が20社近くあると言う。「社員皆経営者主義」を経営理念のモットー(十ある)の一つに掲げていることもあり、リクルート社員時代に起業家精神を植えつけられ、”卒業”していく者も多いようだ。その起業家精神がDNAとなって受け継がれ、拡大発展していく姿をタイトルは表している。
本書はサブタイトルにもあるように「起業家精神」もテーマの一つであるが、その内容は著者の自伝とも言えよう。起業を目指す者にとっては第三章の「成功する起業家の二十ヵ条」が参考になることであろう。
そのリクルートの経営手法であるが、PC(プロフィット・センター)制というマネジメントシステムを採用。P.ドラッカーが提唱したもので、考え方は京セラのアメーバと似ている。組織は自己増殖と細胞分裂を繰り返し、社長とは関わりなく発展していくことを目指す。
第一章で収益を上げるための3つの方法について述べている:
1.質の高いサービス
2.スピーディな提供
3.低コストで低価格
このうち著者は1と2を重視。節約よりスピードを大切にした、と言っている。この姿勢は「(業界で)二位になることは我々にとって死」とも言葉からも明確である。
私もこれまでリクルートの情報誌にはお世話になってきたが、その強みは何と言ってもその検索方法が工夫されていたこと。今や検索といえば「Google」だが、様々な視点でのインデックスを用意することで紙媒体での検索を容易にしたし、便利であった。しかも就職情報、中古車、住宅、旅行など情報の分野も様々である。ビジネスモデルを広く活かして来た。
リクルートが日本社会に果たした役割は非常に大きい。就職先を選ぶことは人生における大きな決断の一つである。情報誌一冊で多くの企業を比較でき、情報量も多い。総サラリーマン化を助長したとも言えるし、転職の敷居も低くしたことは良くも悪くもリクルートの功績であろう。
「おわりに」で経営者という職能について次のように書いている。経営者には人の好き嫌いを表に出さない、非情な面と温かい面、攻撃と防御といった多面的な要素が求められる、と。自分は「凡庸な人間」と謙遜しておられるが、凡庸な人間でも精一杯頑張れば、ある程度のことができる、と若い企業家へエールを送って締めくくっている。
誰に向けてのメッセージなんでしょう?
2011/09/29 22:14
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のちもち - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者のイメージは、リクルート「事件」が一番強い、そんな世代です。何をして証人喚問されたかはよくわかりませんが、「お金の感覚」が自分のような者とは違うんだろうなあって、そんな印象を持っています。
著者が創設した「リクルート」という会社については、就職活動の際、または学生時代のアルバイトの際によく使った「情報誌」が鮮明に記憶の中に。発想からして「画期的」であったのでしょうが、今現在は、「元リクルート」の人の活躍が自分の周りにも存在していることもあり、その「社風」が気になるところではあります。
この本は、その創業の話もあるけれども、どちらかと言えば著者ご本人の「考え方」とか、個人的な内容が多い。師事している方々、感銘を受けた本などなど。もちろんリクルートそのものの創業からの苦労話もあるのだけれど、発展時期の本社移転の話や、不動産絡みの話も多い(そういう会社もありましたもんね)。どちらかといえば、「リクルート出身で、今、各方面で活躍している方々」の当時の話とか、そういうのを期待していたんですけれども...
「情報」という、当時はまだ「産業」ですらなかった時代に、そこを構築したアイデアとか、突進力、「1位でなければ意味なし」という気合、それらは尊敬に値するものです。「マネ」はけして悪いことだとは思わないけれども、「無」から形を起こす、社会におけるひとつの要素となるまで大きくする、というのは並大抵ではないと思う。そういう点ではもちろん天賦の才能の持ち主でもあるけれども、もっと大きなものは、著者の徹底した実行力だと思う。アイデアを持っている人は数あれど、それを実行する人は限られた数になり、そしてそれを継続する人はわずかな数になるのだろうと思う。
「事件」がどのような影響を与えたのか詳しくは分からないけれども、本書の中にも(たびたび)出てくる不動産の話や、本社移転の話などを見るにつけ、やはり金銭感覚は、「フツーの」人とはかけ離れているようだ。BtoCのようでありながらBtoCである業務内容のせいか?本書を読んでいると、どうも「消費者」との距離を感じてしまった(「社会貢献」というテーマもお持ちのようではあるが)。分からない人間が勝手なことを言うけれども、金銭がらみの「事件」も、起こるべきして...という推測もなされてしまう。
自分の周りにいる「元リクルート」は、「江副時代」よりも後、だと思うけれども、「営業」面で、特異なセンスを持っている人が多いように感じる。勝手なイメージが大部分だけれども、「元...」と聞いて、「ああ!」と思ってしまうことも多々。悪い意味ではないし、悪いイメージもない。優秀な方が多いのも事実だし。
内容として、リクルート社に絡んだ人であれば、創業者の話としてなんらかの感銘をうけるのかもしれないけれど、「外側」の自分としては、ここから何を読みとればいいのか、分からずじまい。「そんなリクルートスピリットを持とう!」というメッセージでもないし。「1回リクルートで働いてみれば」くらいか。ものすごく「できる」人であり、また、そもそもが大学生起業の方なので、そういう「一般的な」メッセージも欲しかったなあ。
【ことば】誰でも努力はする。問題は努力を継続できるか否かである。
そうだよねー。「継続」ですよね。元来「あきっぽい」自分には耳が痛い言葉ではある。「始めること」も重要であるが、「続けること」も重要。「飽きた」時にどうするか、何度も経験している場面だけれども、次こそ...