吉野大夫
吉野大夫 (中公文庫)
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紙の本
いつのまにか引き込まれる作品です
2019/02/19 23:03
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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この作品のタイトルになっている吉野大夫は、宮本武蔵に登場する、また大河ドラマ「真田丸」に登場する京都の有名な太夫のことではなくて、長野の追分という宿の下女のことだ。読んでいて何か読んだことがあるような作品だなと思っていたら、作者本人が谷崎潤一郎の「吉野葛」の話を持ち出してくれたので合点がいった。そうだ、「吉野葛」と同じ香りがするのだ。吉野葛も結局、最初の目的であった後南朝の話にたどり着かず別の話になっていくのだが、この作品も結局吉野大夫の詳しいことはわからず、追分ですごした夏の思い出といった趣の話になっている。といっても、「吉野葛」もこの作品も私にはこころに染みる作品であることには変わりがない