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  • 販売開始日: 2010/07/22
  • 出版社: 東京創元社
  • レーベル: 創元SF文庫
  • ISBN:978-4-488-72601-0
一般書

幻詩狩り

著者 川又千秋 (著)

戦後のパリで、名もない若き天才詩人が創りだす詩は麻薬にも似て、人間を異界に導く途方もない力をそなえていた。時を経て、読んではならない詩は日本へと上陸する……。言葉の持つ魔...

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幻詩狩り

税込 950 8pt

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商品説明

戦後のパリで、名もない若き天才詩人が創りだす詩は麻薬にも似て、人間を異界に導く途方もない力をそなえていた。時を経て、読んではならない詩は日本へと上陸する……。言葉の持つ魔力を描いて読者を翻弄する、日本SF大賞受賞作。

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評価内訳

そして舞台は思わぬ方向へ飛び,ああ,ファンタジーね,と思う。

2007/06/18 21:41

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まりんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ファンタジー,ああ,ファンタジーね,と思った。
率直に感想を述べさせていただくと,このような言葉になる。ファンタジーを軽視しているわけではなく,読後魂が抜けたような,魂がふわりと浮いたというか,そんな感じを表すなら、ファンタジーかな,と思ったのだ。
実際読み出してからは一気に読んでしまった。
舞台が目まぐるしく変わるのに,それが全く煩くない。
ハードボイルドかと思えばダヴィンチ・コードを思わせる知的な外国人たちのやり取りになり,それが時を経て現代日本にたどり着く。そして物語は更に舞台を変え————
物語はある詩を軸にして動き出す。
その「詩」がとても印象的に語られるのだが,果たしてそれがどこでどう威力を発揮してくるのかが気になって仕方なくなる。それを知るためにはどんどん読み進めていかなければならないのだから,当然その手は止まらない。しかし,「詩」を軸に最初に語られた視点が後々になって徐々に生きてくるので,全く違う時代設定かつ場所であるのに,それらがバラバラにならず,ひとつのストーリーとして生きてくる。物語はどんどん佳境に向かって疾走し,読み手である私は芥川龍之介の有名な小説『蜘蛛の糸』の主人公の如く光さえ届かない深い深い崖の下に突き落とされたかのような感覚に陥る。
そして,時は動き出す。
「ファンタジーであるということは,先が読めないということなのだ。」
という言葉を捻り出すのに私は20分も掛かってしまった。ファンタジー小説というのは「幻想的な小説」のことを言うのだと,私の電子辞書が教えてくれた。幻想が想像であるとすれば,その小説は想像力の赴くままに書かれたものである,と思う。この小説はまさにそうだと感じた。
現実ではない。
だからこそ先が読めず,別々のストーリーが独立しているにも関わらず,軸である「詩」がそれらを強く結びつける。想像力の世界は無限であり,約10年前に書かれたものとは思えないくらい自然に読むことができたのは,作者の力量であると思う。
ああ,良いファンタジーでした。

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2012/01/10 21:10

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