紙の本
そこはかとない温かみや懐かしさを感じた自伝エッセイ
2020/09/22 15:30
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
積読本消化。たけしさんの自伝エッセイ。テレビドラマでお馴染みの悲喜こもごもの逸話ですが、あらためて文章で読むと、そこはかとない温かみや懐かしさを感じました。「貧乏は教育で絶つ」の信念のもと子供を一生懸命育てた母親のさきさん、典型的な昭和の不器用な父親である菊次郎さん。今とは違って、あの貧乏な時代を生きた人たちだったら、誰もが共感を覚える話の数々。たけしの独特な語り口が、胸に染み入りました。良かったです。
たけしさんは30歳近く年上ですが、私の家庭も似たような環境でした。祖父母と父母と私の5人が、風呂屋さんの2階の4畳半一部屋で暮らした幼少期。花札、競輪、競馬、パチンコ等ギャンブル好きだった、ろくでもない父。月給全部を賭け事につぎ込み、母は実家に帰ることもあったそうです。そんな父も私が生まれてからは改心し、チンチン電車の運転手を全うしました。ギリギリの家計の中から、教育のためだったら惜しげもなく、お金を使った母。本書を読んで、そんな自分の子供の頃が鮮やかに甦り、懐かしかったです。
紙の本
両親について
2020/05/29 09:04
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投稿者:のび太君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビートたけしによる両親についてのエッセー集である。笑ってしまう話から感動的な話まであり、これがビートたけしの原点だと思った。
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お父さんの菊次郎さんと、お母さんのさきさんを中心に回想録が繰り広げられます。実在人物のストーリーなので少しでもたけちゃんに興味のある方が読んだら面白く読み進めることができて、北野ブルーチックな文体も楽しめて、世のノスタルジーを感じるのではないでしょうか。
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面白くてすぐに読んでしまった。
「SAKI」「KIKUJIRO」「北野さきさん死去」の3篇が収められている。
ジーンとさせられる場面あり、笑ってしまう場面あり。
一番面白かったのは北野家に電話を引いたときの話。本を読んでいて声を出して笑ったのは久し振りだ。
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主人の実家の本棚にあったので、借りて読みました。
いくつになっても、母親は母親のまま。
どんなに有名な人でも母親には頭が上がらないのだなぁ。
ホロッときて、義母にも優しい気持ちになりました。
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自分はビートたけしという人間は面白く才能のある人くらいのイメージしか持っていなかったので、
この本を読んでみてビートたけしという人に対するイメージが少し変わった本だった。
母のさきさんがとても素晴らしい人間で、一見、子供に厳しくうるさそうな母なのだが、
本当の優しさが分かる場面があり、そこで本当にすごい母だと思った。
自分の母がこの本をもっていて、どんな気持ちで読んでいたのかなと考えてしまった。
とても感動できる良い本でした。
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むかし、新潮文庫夏の100冊に入ってましたよね??
買ってから何年もほったらかしにしてたくせに、1時間で読めてしまった。
さきさんがお亡くなりになったのはちょうど10年前なんですね。しみじみ。
ドキッとしてプッと笑えてちょっとホロリ。メリーゴーランドに乗ってるような気分です。素直に感動してしまいました。
リリーフランキーの東京タワーにしろ、この本にしろ、バカ息子のお涙頂戴話に不覚にもホロリしてしまうのは、やっぱり母の愛が偉大だからだ!
09.07.22
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【苦しいことを苦しいとしか言えず、やりたいことがあっても、きっとダメだろうと口にも出さなかった私に比べて、武にはそれを見事に克服してしまう力量があったんです。】
上の言葉、後ろの方にあるお兄さんの言葉。
小説自体はテンポが良くてとても読みやすい。
やはり父と母の影響は大きいのだなぁと実感
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江戸前のぶっきらぼうさに中に暖かみがあるストーリーがいっぱい。笑いと涙が同時に得られる本。話の最後のほろほろときてしまいました。ビートたけしは感情を揺さぶるのがうまいと思う。
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どうしようもなくだらしない父・菊次郎
と
どうしようもなく口うるさい母・さき
思わず笑ってしまうような仰天エピソードたち
だけど
やっぱり母の愛強し
涙がでるほどあったかい話だった
でもこれってフィクションなの?笑
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期待してなかったけど、面白かった!
たけしさんってすごいな。
そして、その両親、特ににおかんの個性は強烈。
そんな風に普段は負けん気の強いおかんの本音の部分が見えると
その存在が弱々しい存在に思えてきてしまいますね。
他のたけしさんの本も読んでみたいな~と思っちゃいました。
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言わずと知れたお笑芸人の大御所、ビートたけし著。
教育熱心で口が悪いが優しかった母さきと、
大の照れ屋で小心者がゆえ、酒の力を借りて暴力三昧だった父菊次郎。
北野武はそんな二人の三男坊。
幼少時代等のエピソードを実話有り、多少の脚色有りで描いた三編で、プラス最後に次男である北野大さんがあとがきを添えている。
北野武らしく、
決してお涙頂戴に描いているわけではないのにも関わらず
温かさにじんとしてしまう作品でした。
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武さんの両親の話である。フィクションとあるので本当のことをやや大きくしているのかもしれない。母親は子育て、近所づきあいと人との関係がよく、父親は逆で、子供にも尊敬されない人。苦労を苦労で終わらせない偉大な人(作家)だ。
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文句なしに面白い。久しぶりに本を読んでケラケラ笑った。薄くてサクサク読める。本当にエピソードに溢れてる子供時代だったんですね。
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本書はビートたけし氏の父である菊次郎・母さきについてのエピソードです。
著者の母は、著者が某写真週刊誌襲撃事件で検挙された際に「死刑にしてしまってください!」などと発言したことで有名な存在であるとされているが、これまで父について語られることはあまりなかったとされている。
構成は「saki」「kikujirou」「北野家の人々」で、どの章も面白く、心温まるエピソード満載でありますが、特に「kikujirou」の章は抱腹絶倒です。電車内では読めません(笑)
腕のいい職人であるが、人一倍恥ずかしがりで、酒でも飲まなければ言いたいことも言えない「ザ昭和の男」菊次郎。
小学校の授業参観には泥酔状態&ドテラ姿で登場するわ、結納(著者兄)の席で相手方の父と大ケンカしたものの話は奇跡的に破談せずまとまった等、菊次郎のハチャメチャ爆笑エピソード満載です。