愁月記(新潮文庫)
著者 三浦哲郎
一家の暗い宿命を負って生きた母が、九十一歳で長かった辛い人生を終えようとしている。その死の前後を静謐な文章で淡々と綴った母への絶唱「愁月記」ほか、久しぶりに肉親たちや著者...
愁月記(新潮文庫)
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商品説明
一家の暗い宿命を負って生きた母が、九十一歳で長かった辛い人生を終えようとしている。その死の前後を静謐な文章で淡々と綴った母への絶唱「愁月記」ほか、久しぶりに肉親たちや著者自身に関わる作品ばかりで編む待望の短篇集。収録作七篇は、それぞれ『忍ぶ川』『白夜を旅する人々』など、著者自らの運命の系譜を辿る諸作に連なるもので、短篇の名手が遺憾なく真骨頂を発揮する。
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しみ込むことばたち
2017/04/19 11:30
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投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
母親、お母さん、母、三浦さんは末っ子だからだろうか母への思いが人一倍強いような気がする。決してマザコンというワケではなく、不幸な理由で次々と子供たちを失った母親を末っ子の三浦さんが精一杯慈しみ、愛おしむという意味で。兄弟たちの話、『白夜を旅する人々』執筆時の随筆も含まれている。先に小説を読んでおけばよかった。少し後悔。三浦さんの身の回りの出来事が題材、普遍的なようであってでも特殊だ。お母さんやお姉さんの人生も一緒に背負い、美しい言葉で昇華させていく三浦さん。三浦さんの言葉は私の髄へしみじみしみ込んでいく。