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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日: 2010/07/02
  • 販売終了日:2011/06/02
  • 出版社: 新潮社
  • ISBN:978-4-10-125022-9

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ラッシュライフ

著者 伊坂幸太郎 (著)

未来を決めるのは神の恩寵か、偶然の連鎖か。進化する伊坂幸太郎、一気読みまちがいなしの傑作。

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著者紹介

伊坂幸太郎 (著)

略歴
1971年千葉県生まれ。「オーデュボンの祈り」で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞しデビュー。「ゴールデンスランバー」で第5回本屋大賞、第21回山本周五郎賞を受賞。

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みんなのレビュー1,937件

みんなの評価4.0

評価内訳

紙の本

気持ち悪い

2016/04/23 22:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:よしくん - この投稿者のレビュー一覧を見る

途中まで読んだが、正直気持ち悪くて伊坂幸太郎がいやになった。

どこまで書くべきか悩むが、死体を運ぶはなしとか、死体を解体するシーンとか、何が楽しくてこんな小説を書いたのだろうか。

伊坂氏がこれだけ売れっ子小説家なのかが不思議でしょうがない。

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紙の本

読書で乗り物酔い――騙し絵の恐ろしさ。

2010/01/15 20:09

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:惠。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

さて、何から書こう。何から書けばいいのか迷ってしまう、そんな作品だ。

率直な読後感は――まるで車酔いしたかのような気持ち悪さ、だ。物語の終盤からやんわりと、しかし確実に、気持ちが悪くなってゆく。ここでいう「気持ち悪さ」は「気分を害する」という意味ではない。それはまさに乗り物酔いの、三半規管の支配能力を失ったときのあの「気持ち悪さ」なのだ。

「平地の読書で車酔い」だなんて新しい特技に加えようかしらん――などと言っている場合ではなく、この作品にはそれだけの「威力」があるということだろう。


読書で車酔い。その原因は――騙し絵。


読者がなかなか接点を見いだすことができない複数の物語、その中に生きる十以上の人生、それぞれが交錯し、バラバラになり、そして最後には見事に収まってしまう。そう、この作品は一枚の壮大な騙し絵なのだ。

この作品は、5つのストーリーから成る。それぞれがどんなストーリーかというのは、解説の池上冬樹がきれいにまとめてくれているのでそれを引用する。


(引用ここから)
A.拝金主義の画商戸田と、彼に振り回される新進の女性画家志奈子
B.空き巣に入ったら必ず盗品のメモを残して被害者の心の軽減をはかる泥棒の黒澤
C.新興宗教の教祖にひかれている画家志望の河原崎と、指導役の塚本
D.それぞれの配偶者を殺す計画を練る女性精神科医京子と、サッカー選手の青山
E.四十社連続不採用の目にあっている失業者の豊田
(引用ここまで)


本作はこの5パタンの視点から成る5つの物語で構成されている。このそれぞれの物語はもちろん、どこかで接点を持ち複雑に絡まりあっていくことになるのだが、その接点がなかなか見つからない。読んでも読んでも焦点が定まらない。


この作品の冒頭には、エッシャーの騙し絵が挿入されている。

マウリッツ・エッシャー。名前は知らなくとも一度はその作品を目にしたことがあろう、オランダの画家だ。紙という有限のスペースに無限のループを描き出す――わたしは彼の作品を目にすると必ず気分が悪くなってしまう。再度断わっておくが、ここで言う「気分が悪い」は決して「気分を害する」という意味ではない。乗り物酔いの気持ち悪さ。決して強くはないわたしの三半規管に視的アプローチで作用して、平衡感覚を奪いとってしまう。(この記事を書いている間にもエッシャーの絵を少しばかり見てしまったので、正直すでにちょっとグロッキーです)

まさにこの作品はあの騙し絵だ。

そうそう、この気持ち悪さ。これまで、読書で気分を害したり不愉快になることはあっても乗り物酔いをしたことなど、初めての経験だ。あぁ、やはり伊坂幸太郎――恐るべし。

評価は星三つと高くはないが、それはこの作品がつまらないからではない。どうしても、気持ち悪さが先行して、読み返すこともそうそうないだろうからだ。

幾筋ものプロットを走らせ収束させていく技は圧巻。登場人物の強いキャラクターはいつもと変わらず健在で、その会話の端々にユーモアがちりばめられ、読者の心をくすぐる。伊坂ワールドがお好みならば、是非ともトライしていただきたい作品である。

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紙の本

仙台を舞台とした群像劇方式の小説。

2015/11/06 20:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たる - この投稿者のレビュー一覧を見る

それぞれの登場人物の好きな日本語を問う外国人の使い方(時間軸の答え合わせ)が秀逸だった。 前半にあれだけ放った伏線の数々をきちんと収斂していく。読んでいてにやりとしてしまった。 豊田が憧れたエッシャーの騙し絵の「壁によりかかり城の上を眺めている男」は、きっとその老犬なんだろう。未来を決めるのは人の交互作用だった。

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紙の本

ファン向け作品かも

2015/03/18 00:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る

本作は、典型的な群像劇です。様々な人達の行動が、知らず知らずのうちに、互いに影響し合う様は王道といえるかもしれません。

伊坂作品のファンの方なら、他作品に出てくるキャラクター(特に黒澤が目立ちます)がかなり登場するため、あちこちに気付きがあって楽しい作品だと思います。しかし、伊坂作品に詳しくない方だと、ただの群像劇に終わってしまうかもしれません。

伊坂作品を読んだことが無い方なら同じ群像劇でも「チルドレン」の方がおススメです。

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紙の本

人生も「イッツ・オールライト!」と楽観的に歩いて行きたく思う。

2005/07/19 01:32

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:トラキチ - この投稿者のレビュー一覧を見る

伊坂氏の2冊目に刊行された作品。
あとに発売される『陽気なギャングが地球を回す』とともにとってもスピード感溢れたミステリーの秀作だと言えそうである。
小説の舞台はおなじみの仙台。
この物語には四人の人生にくたびれたわけあり主人公達が登場する。
★泥棒の黒澤
★精神科医でプロサッカー選手と不倫中の京子
★リストラされて再就職面接40連敗中の豊田
★画家志望の河原崎
あと冒頭で出てくる画家の志奈子と画商の戸田がポイントである。
その他無職の豊田をサポートする野良犬もすごく印象的だ。
詳細は読んでのお楽しみ(というかここで語れるほど簡単なものでもない)であるが、やはり時間軸を本当に見事に使っている。
多少、頭の中が混同したのも事実であるが文句なしに楽しい。
まるで読者にとって伊坂マジックは作中で繰り広げられる騙し絵のような存在となっているのかもしれない。
いや神様と言った方が適切かな。
伊坂さんの作品はようやく本作で全作品を読み終えた。
“現代の世相”を巧く反映させた物語を書く作家であると言えよう。
軽妙洒脱かつクールに、時にはシリアスな面も覗かせながら・・・
本作の伊坂全作品の中での位置づけを考えてみたい。
感動的なという点では『アヒルと鴨のコインロッカー』に軍配を上げたいと思うが、ただ単にエンターテイメント性においては伊坂氏の作品の中では一番の出来であると確信している。
本作においても氏の他作で登場する人物や事件がリンクする。
伊坂氏のサービス精神満点の読者への配慮であろう。
そこで早速、今後の楽しみを見つけたのである。
それぞれゲスト的な登場であるが、伊坂作品をコンプリートした今、もう一度すべての作品を読み返して自分自身の頭の中のパズルを完成させたい。
まるで本作で何の接点もない四人の主人公が見事に収束したように・・・
人生はRush(混雑した)なのは否定しないが、本作を読んでせめて心の中はLush(豊か)でありたいものだ。
この物語を読み終えた今、一番悲壮感が漂っていた豊田から主人公は読者であるあなたでありわたしにバトンが無事引き継がれた。
「イッツ・オールライト!」と楽観的に歩いて行きたく思う。
その言葉に伊坂氏の人生観が集約されているはずであるから・・・
活字中毒日記

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紙の本

神の娯楽、人と人生の物語

2007/04/17 22:10

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ねねここねねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

俯瞰的に眺める。されど冷徹過ぎるクールにあらず。
群像劇のなかに、一つの絵が浮かび上がってくる。いや、これは逆に
全体像の中から、個別のスポットライトで
それぞれが語られているものに思える。
群集する樹から森へでなく、森があり、その中で樹木が語られる。
全体を読み終わったとき、僕はそのことを思わされた。
これは個ではなく、全体の物語であったのだと。

作者の伊坂はきっと、とても楽しんで書いたのだろう。
読者の側、方法論からは逆説になるのだが、
俯瞰するすべてから、個を浮かびだしていく行為。
神さまのレシピ、「オーデュボン」の案山子が行った
個から全への逆だろうか。
全体から個を浮かび上がらせていく行為。
俯瞰するもの、知るもの。
登場人物の高橋、そして一般通念の世を見る大きな神というもの。
絶対の神の視線から、関連性を与え、伊坂は個人を描き写した。

個々人の生というもの。それを眺めてみることは
とある角度から見れば、神の娯楽になるのだろう。
その滑稽さ、おかしみ。
かなしみ、よろこびあるところ。
人々は大きな盤面であくせくしつつも歩を進める。
それらが接点で繋がって、チェスは微かに姿を見せる。

作中の人物が描いた「つなぐ」という絵のこと。
まるでリレーのように、人物がバトンを渡していく。
それぞれの個人は主役にも、そして脇役にもなるものだ。
主役の場面に於いて、個人は必死に走っていく。
神は俯瞰し眺める。そしてちょっとした悪戯もする。

これは神の目からの、人と人生の物語だ。

人は神を思う。神は言う、それでも「自分で考えろ」。
重力ピエロのシーン、そのことも思い出してしまう。
浮かぶ人たる存在。そうして個人は歩むべき。
これらの話からは、彼が思うだろう
人生の、人のあるべき姿を思いもする。
伊坂の神は厳しくて、されど何よりも人を愛する。

のんだくれの人生。そして豊潤な人生。
「良い人生を」そして「イッツオールライト」
人物の声があたたかく胸に残る。

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紙の本

これはすごい

2019/10/17 20:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

全てが繋がっていくラストが圧巻。オーデュボンの祈りとラッシュライフが伊坂幸太郎さんの中では好きです。

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紙の本

伏線回収がスッキリ

2018/06/27 02:53

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る

登場人物が多く、それぞれの視点で物語は進行していき、皆がどこかで繋がっているという伊坂さん独特ワールド。最後まで繋がりをみせないので、登場人物の多さから収拾がつくのかと心配になりましたが、そこは伊坂作品。人だけではなく、小道具が共通していたり、「あ、そういうことね」と納得が出来たりで、読んだ後スッキリでした。ここの登場人物が他の小説にも出てるみたいなので、そちらも読んでみたいです。堂々としている黒澤さんをもっと見てみたい。それにしても、ストレス社会だからこその作品だなぁ〜。スッキリしたい時にお勧め!

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紙の本

真利子哲也監督映画化原作

2018/05/05 12:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

新幹線内の画商と画家の出会いから始まっていく、思わぬ出来事に惹き込まれます。未解決のバラバラ殺人事件によって、全てが収斂していくラストが圧巻でした。

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紙の本

人の人生が交差する

2015/08/12 23:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きらきら - この投稿者のレビュー一覧を見る

期待を裏切らない本でした。

舞台は限られたある町なのに、生き方も考え方も職業も部類(人と動物という意味で)も違う人の人生が交差しています。
その交差の仕方が伊坂風。

自分の好きな黒澤さんが登場するのも嬉しいけれど、黒澤さんの登場場面に出てくる若者も憎めません。
何となく軽そうなのに、本人の自覚外で的を得たことを言っていたり、それがとんでもない真実だったりして、憎いキャラだと思います。

いつものことながら、伊坂幸太郎さんにはしてやられます。
「ラッシュライフ」の意味は生きる方によって変わるのですね。

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紙の本

まさに現代の騙し絵

2008/05/17 10:09

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ココロの本棚 - この投稿者のレビュー一覧を見る

泥棒が職業の黒澤は念入りに下見を重ね盗みに入る。
カウンセラーの京子は愛人に妻を殺そうと持ちかける。
リストラにあった豊田は40社目の不採用通知をもらい、犬と拳銃を拾う。
父を自殺で失った河原崎は、神に惹かれる。

並行して語られる4つの物語。
そこへ絡んでくるバラバラ死体や画廊経営者のエピソード。
伊坂作品の特徴ともいえる「いい具合のリアリティのなさ」がここでも冴えています。

これ、うまいね!

終盤に向かってミステリーのような謎に包まれてくるんだけど、いかにもミステリーじゃない謎解きなの。
「こう繋がるんだ!」という驚きはありつつ、自然にまとまっているんだよね。
理由は簡単。【人が故意に作り上げたトリック】ではないからです。

読み終わって、必ずもう一度読みたくなる作品。
時系列をいかした上手さが光ります。

ラスト素敵だったなぁ。
作中で主論とされる「金に勝ることなど世の中にはない」という言葉。
それに類するエピソードを重ねつつも、それを裏切るラストには感動をおぼえました。
前言を効果的に覆すことに優れた作家さんだよね。


人生は流れている。そしてところどころ交差する。
交差は点に過ぎず、すぐにまた違う方向へと動き出す。

これはそういう物語。やっぱり私は伊坂作品が好きだ。
ただし、小説のカテゴリにはいつも迷う!

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紙の本

電車で読んだ方、いらっしゃいますか?

2005/12/01 02:56

6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:やづ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「アヒルと鴨のコインロッカー」、「重力ピエロ」、「グラスホッパー」。
 この方のお名前には幾度も出会いながら未読だったことに、この本で気付きました。これって全部、伊坂さんの作品だったんですね・・・・・・。
 読んでる途中で頭が熱くなって、終わるとぼうっとしてしまう。中盤から興奮して興奮して、その掛け値なしの面白さに、頬が緩んでたまらない。
 そんな理由で、私にとっては、外ではとても読めない本でした。
 最後まで行かなくても、自分が今とても面白い物を読んでいることがわかるんです。溢れんばかりの期待と、すでに持病のような不安をもって読み終えた時、さらに大きな喜びが待っているという幸せ。
 思わず溜息をついてしまう読後感、大げさなのに疑う気も起きないストーリー展開。ひょっとしたら早い段階で、すでに「騙されたっていい!」という、盲目的な恋愛にも似た感情を引きずり出されてしまっていたのかもしれません。それくらい、好きなお話でした。
「最高時速240キロの・・・」という、ドキドキするような一文。特にそのふたつめを読んだ時点で、すでに私は、この世界にどっぷり浸かることをためらわなくなっていたようです。
 時には苦笑してしまう、うーんと唸る、登場人物たちの芯からくる言葉の数々も、「言い切るなあ」とは思いながら決して馬鹿にできません。そのうちの一つを二度も読み返した時には、思わず目頭が熱くなりました。極端で、力強くて、温かい言葉です。
 ミステリーを中心に読んできた私にとっても、これは徹底的に楽しい作品でした。読者を満足させること、楽しませること、読んでよかったなと思わせること。この三つを満たす物においては、これ「以上」をまだ知りません。
 上記三つにこだわり抜いたこの作品は、「読み物」としての原点とさえ言えるのかもしれません。本当に、素敵です。
 そして、まるで風刺と示唆をふんだんに含んだ童話のような、根底にある普遍的な要素。
 これもまた、大きな魅力の一つなんでしょう。
 出てくる誰もが欠かせないんです。全てを持った、何かが足りない、いっそ何もかもが足りない、そんな色とりどりの人たち。
 誰に会っても何を聞いても、救われるのはいつも内側から。(一つだけ、外部からの大きなプレゼント?もありましたが・・・)
 最終的にはそれに尽きます。気付かない人もいるし、そもそも考えない人もいる。もともと「何か」を持っていた人もいるし、中にはたしかに、代償が大きすぎた人もいる。でも、内側からやってきたその「何か」は、もう外側の誰にも奪えはしない。
 さらに仕上げとばかり頬が緩んだのは、「謎」という物に対する魅力的なスタンスなんですが、これは、この作者の方の持ち味なんでしょうか。
 とにかく、とてもうれしい作品でした。そして変な話ですね!

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紙の本

バラバラ殺人

2017/05/05 17:06

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Mr.天才バブッコ様 - この投稿者のレビュー一覧を見る

最初に言っときます 

面白い

全部が全部おもしろい

バラバラ殺人にちなんで、ばらばらだった話が 最後、くっつきました

読んでみたらこのレビューの意味が分かると思います 上

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紙の本

色々な水脈がどうやってまとまっていくか、冒頭、50ページで紹介された人々が、どのように繋がるか、お手並み拝見です。それにしても、伊坂って変ですねえ

2006/02/06 22:26

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「仙台で起きたバラバラ殺人事件。不注意で轢いてしまった死体をトランクに入れて彷徨ううちに甦る死体。会社をリストラされた男が起こす強盗事件。」ミステリ。単行本のカバーでは確か、エッシャーの絵が使われていて、小説の中にもそれが登場して面白かったのですが、文庫のカバーの絵にはどんな意味があるのでしょう?それはともかく、今乗りに乗っている伊坂の小説、おあとは読んでのお楽しみです。
それにしても伊坂の『オーデュボーンの祈り』を読んだ時の驚きというか、困惑は今も忘れられません。島にいる物言う案山子が殺されるという帯の文句を見た時は、心理トリックか異常心理、あるいは記憶を扱ったファンタジー推理かと思ったものですが、本当に話をする案山子が登場し、殺されるに及んで、こちらの頭がおかしくなりそうでした。今回も、前作同様何ともいえない推理小説になっています。
話は複数のものがもつれ合いながら進行するのですが、その関係というのが一筋縄ではいきません。まず小説はビール会社のオーナーで画廊の経営者である戸田が画家の志奈子とともに仙台に向うところから始まります。新幹線の中で繰り広げられる戸田の不況論と失業者についての考えは、成功者特有の専制的な辛さがありますが、甘いばかりで何時までたってもバブルの時が忘れられない日本人に不満を抱いている私には拍手もの。ただし、このエピソードはここだけで終わってしまうのです。
次は仙台市内のバラバラ事件、そしてピッキング窃盗犯の黒澤の、プロの窃盗犯としての美学の話に移ります。彼は酔った友人を車に送ろうとする隣人のポケットから落ちた紙切れの不思議な文字に目を留めます。そしてある日、仙台駅前で白人美女が行っている「日本人はどんな言葉が好きか」というアンケートに「夜」と答えるのです。
もう一つは河原崎という青年の話。彼は父を飛び降り自殺で亡くしていて、それが心を何時までも離れません。そうした彼の心を捉えたのは、仙台で起きたビジネスホテル連続殺人事件について次の犯行を指摘した高橋という男でした。彼の指摘で犯人は逮捕され、高橋は神として祭り上げられていくのです。河原崎は、そうした高橋が好きでならない。
さらにカウンセラーの京子の話となります。サッカー選手の青山と不倫をしている彼女の元に、離婚を渋っていた夫から電話が掛かってきます。離婚に応じるというのです。自分は夫を、青山には妻を殺させようとしていた京子は、これで障害が一つ消え、あとは青山に配偶者を殺害するようそそのかすだけになります。
一方、40歳を過ぎてデザイン会社をリストラされた豊田は、妻から離婚され息子も彼を選ばず妻のもとに行ってしまいます。就職活動をしても不採用ばかり、お金もなくなり途方にくれる彼の前に拳銃が転がり込んできました。彼は最後とばかり、郵便局強盗を思いつくのです。駅で見かけた野良犬とともに歩み始める不思議な人生。
以上が、最初のほぼ50頁で紹介されます。人物は姓か名前のどちらかで登場し、そのスタイルは最後まで維持されます。視点は、複数の流れを小刻みに移りながら、不思議な繋がりを予感させます。はたして、それが本当に整合しているのかは正直、もう一度ノートでも片手に読むしかありませんが、多分、伊坂はそういうことはあまり気にしていない気がします。何と言っても案山子を殺した作家ですから。
Lush Lifeは豊潤な人生の意味。ジャズのコルトレーンの曲でもあるらしいのですが、この小説のタイトルはあくまでもカタカナ。それに意味があるのでしょう。それにしても、この伊坂という作家は、変ですね。写真を見ると、かなり好男子なのですが、やはり変。それが本当に面白い。

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紙の本

面白い!

2022/12/18 10:09

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る

服の裾が触れただけのような、そんな少しだけの接点だけど、確かに誰かの未来に関わっている。
中盤で「あれ?これっていつの話?」と感じ始めると、何度も遡って読み直したくなる面白さ。黒澤さんかっこいい!!

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