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蒼ざめた馬を見よ 【五木寛之ノベリスク】
著者 五木寛之
Q新聞外信部記者の鷹野は、主幹から社を辞めてモスクワへ行くことを命じられる。ロシアの老作家・ミハイロフスキが、ユダヤ人家族三代の運命を描いた、未発表の長編小説の原稿を受け...
蒼ざめた馬を見よ 【五木寛之ノベリスク】
商品説明
Q新聞外信部記者の鷹野は、主幹から社を辞めてモスクワへ行くことを命じられる。ロシアの老作家・ミハイロフスキが、ユダヤ人家族三代の運命を描いた、未発表の長編小説の原稿を受け取り、世界で出版するために。政府の弾圧は免れ得ない代物だ。鷹野は現地で原稿の回収に成功し、『蒼ざめた馬を見よ』と名づけられた本は、日本や欧米で刊行され世界中の話題になる。ところがその3ヵ月後に著者が逮捕され、思わぬ真相が……。
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情景描写の妙
2023/03/17 17:22
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者が直木賞を受賞した作品だと知って、
今更ながら、読んでみる気になりました。
個人的にヮ、終局でのどんでんがえしを含む、
短いながらもまとまった筋書きの構成よりも、
随所に現れる情景描写の巧みさに唸らされました。
例として一か所だけ、
主人公と主要な登場人物のオリガとの
出会いの場面から。
「少女は上体をかがめて、鷹野の耳に顔を近づけた。
かすかなわきがの匂いを鷹野はかいだ」
日本社会の人いきれにヮ余り感じらることのない、
嗅覚ゑ訴える要素。
これゑの言及によって、このくだりからヮ、
故国を離れた主人公の心情までが、
まざまざとたちのぼってくるように感じられました。
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冷戦の姿
2022/10/18 11:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る
五木寛之さんが重鎮過ぎて、エッセーなどは読んでも、その作品はちゃんと読んでこなかった。
ロシア(旧ソ連)に関する作品を読みあさる中で、この不思議なタイトルに惹かれ、また直木賞受賞作だということで、読んでみた。
文学作品としての質が高いのはもちろん、戦後→冷戦期の国際社会や日本社会の様相、主人公の心理描写の巧みさにうなった。もちろん、短いながらミステリー要素もあり、最後に思わぬ結末もあり、エンタメ性も高い。