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放射能から子どもを守るために今、絶対に知っておくべきこと──
四十年間原発に反対し続けてきた反骨の学者とチェルノブイリを支援するベテラン小児科医による決定版
放射能に最も弱いのは、細胞分裂の活発な子どもたちです。
低線量の放射能は「ただちに」健康に害は与えません。しかし、数年後、十年後に何が起きるのか?「癌や白血病、奇形が多発する」という人もいれば、「害はない」「むしろ体に良い」という人さえいます。特に子どもを持つ、あるいはこれから子どもを持とうとしている人は、いったい何を、誰を信じたらよいのか、と思っているのではないでしょうか。
この本では、『原発のウソ』『原発はいらない』などのベストセラーで知られる、今最もその言動が注目を集める原子物理学者の小出裕章さんと、長年チェルノブイリの子どもたちを支援してきたベテラン小児科医の黒部信一さんという最強のタッグが実現しました。
低線量の放射能による癌も、一般の癌と何も区別はつきません。いわば「放射能の完全犯罪」です。十年後、数十年後に後悔しないために、今、絶対に知っておくべきこととは?
一般に信じられている放射能についての誤解を解きながら、データや図表を駆使して、原子物理学者と小児科医の立場から「子どもと放射能」についての正しい知識を伝えます。
「私は、未来の子どもたちから、つまりこれから被曝をしながら生きていかなければならない子どもたちから『お前はどうやって生きてきたのか』と問われるでしょう」(小出裕章)
この本には、学者としての、医師としての良心と魂の叫びが詰まっています。「子どもと放射能についてのQ&A」付き。
【目次】
第一章 何があっても子どもたちを守らなくてはいけない──小出裕章
低線量被曝の危険性を認めない政府や原発推進派
ただちに影響は出なくてもいずれ影響が出る
第二章 子どもと放射能の基礎知識──黒部信一
放射能の影響を受けやすい子どもたち
低線量被曝でもさまざまな健康被害が急増
DNAの二本鎖切断
第三章 子どもたちが置かれた被曝状況──小出裕章
福島市の子どもたちの尿からセシウム検出
「福島産」を避けても内部被曝は避けられない
第四章 子どもたちの健康被害──黒部信一
チェルノブイリで何が起きたか
甲状腺癌の見つけ方
第五章 子どもと放射能のQ&A
被曝を少しでも少なくするために気をつけることは?
野菜は洗えば安心?
第六章 弱い人たちを犠牲にする原発というシステム──小出裕章
劣化ウラン弾で子どもたちに癌や白血病が多発
強者が弱者を踏みにじる構造
終章 原子力を終わらせるということ──小出裕章
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考えさせられました。
著者の1人の、途中「東京電力の社員食堂は高濃度放射能汚染された食材だけで献立を出して欲しい」という記述にはさすがに引きましたが…(こういう書籍、かつお2人は学者と医師なのですから、感情的な表現は控えて、徹底して冷静・客観的に語って欲しいものです)
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原子力専門家と小児科医が書いた本。タイトルの通り、子どもを放射能から守るにはどうすればいいのか、というのが大きな主題。「そうだったのか」と驚かされる科学的な情報も満載で、改めて現状の危なさを実感。それと共に、「命」とか「生きる」とか、哲学的な軸を持って書かれているので、ぎょっとするような主張もある。例えば、「東電社員食堂では汚染食品だけの献立を」という下りとか・・・。子どもがいなくても、読んでてていろいろ考えさせれる本です。
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福島の原発が自分が考えていた(報道されていた)より、相当にひどい状況にあるということを知った。また、自分が今妊娠しているため、胎児への影響ということも含め、今後の人への影響がとても怖くなった。
原子力について研究してきた人間による「原子力は人間の英知を超えている」という表現には重みを感じずにはいられない。
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子供が危ない。本当に。
大人も危ない。本当に。
政府、東電は犯罪者である。
ウソの報道。報道規制。
利権、金の問題を解決しない限り、原発の再稼働はあり得ない。
管元首相、枝野元官房長官、東電幹部、
あなた達は近い未来、全世界から裁かれる。犯罪者であると。
あなた達は近い将来、全日本人から裁かれる。殺人者であると。
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かなり残念な本。小出氏は京大原子炉実験所の助教。不遇の専門家で反原発ということで原発事故後一躍有名になった人だが,専門的な知見を活かした記述はほぼ皆無。ひたすら放射線の恐怖を煽るような内容になっている。世の中が彼にそういう役割を与えているのだから,仕方がないのだろうか。第一章のタイトルが「何があっても子どもたちを守らなくてはいけない」で,0歳児は1Svの被ばくで1万人中1万5千人以上死ぬというグラフを掲げている。1万人・Svあたりの癌死者数の年齢依存性を表すp.25のグラフ。誤解を招くだけで,あまり有益とは思えない。
もう一人の著者黒部氏は,小児科医ということだが,かなり怪しい感じだ。放射線の種類について説明するとして,「放射線にはα(アルファ)線、β(ベータ)線、中性子線、宇宙線、X線があります。」(p.53)って,宇宙線だけ異質。もっとやばいのは,「『1mSvの被曝』というのは、放射線が体内の60兆個あるすべての細胞の核を通過するだけの線量です。」と断言しているとこ(pp.42-43)。矢ケ崎克馬氏や崎山比早子氏もそんなこと言ってたらしいけど,根拠が不明。
当然,内部被曝の危険も強調している。小出氏の持論は結構柔軟的?で,子供は汚染の少ないもの,年寄りは汚染の高いものを食うべしとする。農業を守るために風評被害に配慮しているみたいで,なんか悲壮感漂う記述。そんなに汚染されたのが出回ってるわけでもないだろうに…。
第五章にQ&Aがあるが,悲観的すぎて役に立たない。「放射能が怖いので、東京から引っ越そうと思っているのですが、どこが安全でしょうか?」に対して,「残念ながら今、安全といえる場所はありません。福島からの死の灰が、国内はもちろん世界中にばらまかれてしまったのです。」(p.158)というのは何なのだろう?また,「子どもが鼻血を出すので心配です。」という質問が立てられているのはものすごく不誠実(p.150)。不可解にも,質問にも回答にも放射線のことは出てこないのだが,低線量被曝で鼻血が出ることをはっきりと否定すべきだろう。被曝を恐れている人がこの本を読んでも,いたずらに不安を掻き立てられるだけで得るものはないと思う。
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出裕章氏と黒部信一氏の共著。
小出氏の著書は何冊か読んできましたが、今まで読んだ本にはなかった小出氏の価値観というのでしょうか、人間観というのでしょうか、そういったことも表されていたのが、私には興味深かったです。
http://glorytogod.blog136.fc2.com/blog-entry-1033.html
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低線量であっても被曝がいかによくないか、大人は責任をもって子どもを守るべし、という話。原発事故から半年後に出た本です。
はからずも放射線リテラシーが(正しいかどうか別として)高まった今となると、決して詳しい、目新しいものではありません。
本当に責任のある大人はキッチリ責任を取るべきだし、そうでない大人も、「騙された責任」があると。でもその責任のとり方として、汚染食品を食べろとか、むしろ、怒りをメインにした感情の吐露。子どもを守るという大前提には大いに賛同できますが、行動誘発とは違う煽りのような印象が強い。過渡期の本ゆえなのか、こういうスタイルなのか。
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小出さんは物理学的あるいは原発というシステム的な視点から、黒部先生は臨床医としての生物学的な視点から、それぞれの知見をまとめており、参考になりました。
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久しぶりに読んだ放射能本。
長年、原子力に向き合ってきた小出先生だから言える
一貫したメッセージにあふれている。
首都に住む人間として、原発の問題から目を背けることは
許されないのではないか、と省みた。
フクシマの人たちを前に、電気が無くては暮せないから
原発は仕方なかったんです、と誰が言えるだろうか。
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本書を含め放射線に関する著書をいくつか読みましたが、子どもたちに対する内部被爆以外はそれほど神経質にならなくてもよさそうだ。
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友人が貸してくれました。
小説でもなにのに、新書を読んで泣きそうになるなんて初めて。小出先生がどんな思いで反原発を訴えつづけてきたのかがひしひしと伝わってきました。
少なくとも私は、政府や原発賛成派の人たちの「福島原発の事故は収束している」だとか「放射性物質があったとしてもただちに影響はない」だとかいう言葉より、小出先生の「もうすでに日本中が放射能に汚染されていて、私たちは汚染された世界を受け入れて生きていくしかない」とか「もはや完璧に汚染されていない食品だけを食べ続けるなどということは不可能」という言葉の方がずっと信じられる。それは本当に信じたくないような事実だけど、でも今ここにいる私たちが受け止めないで、次の世代に問題を先送りにしてどうする。
この期に及んでなお「原発存続もやむを得ないんじゃない?」とか「反原発はいいけど、じゃどうするの?」とか言ってる人たちに言いたい。あなた方がそうおっしゃるのは自由だけど、そのために私や、未来の子どもたちや、人間以外の動物たちの命を脅かすような権利は、あなた方にはない。
原子力を人間の力で制御できると信じるなんて、人間の驕りか、思考力か想像力が足りていないか、だと思う。。。
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反原発の「異端」研究者でおなじみの小出さんと、切り傷からがんや白血病、そしてチェルノブイリまであらゆる子どもたちを看てきた小児科医である黒部さんの共著による、「放射能と子ども」の関係について。
政府や東電、そして原発推進者は事実を隠す。
チェルノブイリ以降も、事故と、放射能と、病気の増加の因果関係ははっきりとしていないらしいが、やはり確実に子どもたちの甲状腺の異常、癌が増えているということ。
放射線の急性障害と、晩発性障害をどう捉えるか、そしてどのような対策をするかであるが、もはや福島の放射能は日本中のみならず、世界まで飛び散ってしまったというのである。
放射能との共存は避けられない。
チェルノブイリの取材を続けてきた広河氏の写真やデータなども引用されており、福島にある家族たちのことをつい祈るように心配に思ってしまう。
最後の小出さんの章、「弱い人たちを犠牲にする原発というシステム」で、彼は、「万物の霊長などと言うのは人間の驕りである」「人間など地球にとって要らない存在」とまで言っているが、他の生物に対しても優しくなれない人間の在り方は改めて今回の事故を通して問われるべきだろう。原発のシステムを知って改めて怒りを覚えた。
『寄生獣』という漫画を思い出した。
終章でも述べられているが、人の歴史の中での力は小さいが、その中で何ができるかということ。いたずらにペシミスティックになりたくないし、それでも人間の繋がりを信じて生きていきたい。
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出張帰りの東北新幹線で読了。
先日読んだ原発関連の本とは立場が違うからか、論じてる内容が真逆。
こりゃ惑わされるわ。何をもって真実と見極めるか、、、。
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低線量の放射能による癌も、一般の癌と何も区別はつきません。
いわば「放射能の完全犯罪」です。十年後、数十年後に後悔しないために
今、絶対に知っておくべきこととは?
一般に信じられている放射能についての誤解を解きながら
データや図表を駆使して、原子物理学者と小児科医の立場から
「子どもと放射能」についての正しい知識を伝えます。
「私は、未来の子どもたちから、つまりこれから被曝をしながら
生きていかなければならない子どもたちから
『お前はどうやって生きてきたのか』と問われるでしょう」(小出裕章)
【目次】
第一章 何があっても子どもたちを守らなくてはいけない──小出裕章
低線量被曝の危険性を認めない政府や原発推進派
ただちに影響は出なくてもいずれ影響が出る
第二章 子どもと放射能の基礎知識──黒部信一
放射能の影響を受けやすい子どもたち
低線量被曝でもさまざまな健康被害が急増
DNAの二本鎖切断
第三章 子どもたちが置かれた被曝状況──小出裕章
福島市の子どもたちの尿からセシウム検出
「福島産」を避けても内部被曝は避けられない
第四章 子どもたちの健康被害──黒部信一
チェルノブイリで何が起きたか
甲状腺癌の見つけ方
第五章 子どもと放射能のQ&A
被曝を少しでも少なくするために気をつけることは?
野菜は洗えば安心?
第六章 弱い人たちを犠牲にする原発というシステム──小出裕章
劣化ウラン弾で子どもたちに癌や白血病が多発
強者が弱者を踏みにじる構造
終章 原子力を終わらせるということ──小出裕章
未