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  • カテゴリ:一般
  • 販売開始日: 2012/07/06
  • 出版社: KADOKAWA
  • レーベル: 角川文庫
  • ISBN:978-4-04-371001-0

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一般書

電子書籍

ドミノ

著者 恩田 陸

一億円の契約書を待つ、締切直前のオフィス。オーディション中、下剤を盛られた子役の少女。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。待ち合わせ場所に行き着けない老人。...

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ドミノ

税込 594 5pt

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税込 704 6pt

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商品説明

一億円の契約書を待つ、締切直前のオフィス。オーディション中、下剤を盛られた子役の少女。推理力を競い合う大学生。別れを画策する青年実業家。待ち合わせ場所に行き着けない老人。老人の句会仲間の警察OBたち。真夏の東京駅、二七人と一匹の登場人物はそれぞれに、何かが起こる瞬間を待っていた。迫りくるタイムリミット、もつれ合う人々、見知らぬ者同士がすれ違うその一瞬、運命のドミノが次々と倒れてゆく! 抱腹絶倒、スピード感溢れるパニックコメディの大傑作!

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みんなのレビュー982件

みんなの評価3.9

評価内訳

紙の本

エンタテイメントに徹したほぼ確実に笑える本。

2009/11/23 16:57

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YO-SHI - この投稿者のレビュー一覧を見る

 鏡の多面体のように作品によって雰囲気がガラリと違う著者。ホラーあり、ミステリーあり、青春小説あり。そして本書はコメディだ。著者は、面白さのツボを心得ているというか、どうすれば読者を引き付けることができるか分かっているようだ。エンタテイメントに徹していて、大人も子どもも理屈抜きで楽しめる。

 表紙をめくって少し面食らう。27人と1匹?の登場人物からのイラスト付き一言が載っている。あまり登場人物が多いと読むのに苦労しそうだから。でも、そんな心配は無用だった。27人のほとんどが、キャラクターの立ったクセのある人々だから、「あれ、これ誰だっけ?」ということにならない。
 こんなに、登場人物が多いのには訳がある。始まりは全く別々のいくつものストーリが同時進行しているからだ。それぞれのストーリーに登場人物が数人いるので、結果的に大人数になっている。そして、このバラバラのストーリーが、ある出来事が別の出来事を引き起こしながら、徐々に1つの場所になだれ込むように集約していく。タイトルとおり「ドミノ」倒し的展開だ。
 事の発端は、52歳の千葉県の主婦、宮本洋子。彼女が不用意にポーチに置いたビニール傘が、風に煽られて飛んで行ったことが、遠く離れた東京駅での大事件につながる。もちろんそんなことは当人は知らない、いや一生わからないままだ。だいたい冒頭の27人にさえ入っていない。

 数多くのクセのある登場人物の中で、私はエリコ姉さんが一番のお気に入りだ。こんな人が職場にいたらドキドキしてしまうだろう。次に愛すべきは額賀部長だ。この人には、笑いのツボを刺激された。これからも頑張って欲しい。

注意:リアリティは少し脇に置いているので、細かいことを気にすると楽しめない。読む時はリラックスして読もう。

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紙の本

27人+1匹

2006/11/29 00:58

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かさ - この投稿者のレビュー一覧を見る

たくさんの登場人物とたくさんの事件。
ドタバタしちゃってます。東京駅。
東京駅を普段利用しないので場所の想像が難しかったですが,だんだんと集まってくる様子は良く分かります。
読んでいる間は
おっと。来るぞ!!
あれは?あ〜そっか。
そういえば・・・
と思えるところが多数あります。
登場人物それぞれに事件を解決するため走り回ってます。
事件は小さなものから大きなものまで取り揃えられおりてます。
笑える,ついつい笑える,にやついてしまうと笑いも様々です。

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紙の本

誠実さ

2008/02/24 19:22

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

ドミノ 恩田陸 角川文庫

 お勧めの1冊です。胸躍る思いでどんどん読み進めます。作家という人は多重人格者で、その人格のひとつひとつが登場人物へと姿を変えていきます。
 東京駅で事件が勃発します。ペットのダリオに関する記事は「説明」になっていると当初評価していたのですが、思わぬどんでんがえしでびっくりさせられました。まんまと作家さんにだまされました。なかなか楽しめます。
 登場人物たちは、しなくてもいい「行為」をしています。たとえば、「関係ない」のひとことでしなくても支障の起きない行為です。しかし、そうとなれば、登場人物たちの行動は止まります。このことからこの作品の柱は「誠実さ」です。登場人物たちに誠実さがあるからこそ彼らは動き、この物語が成立するのです。
 麻里花ちゃんのサリー役のセリフはすばらしい。登場人物の個性設定がプロット(企て、企画書)の段階からいきなり、本文に飛んできた感あり。62ページあたりからコミカルなものになって、ちょっと失望しましたが、その後は話の運びに引き込まれてゆきました。256ページで、この本はハッピーエンドになると確信しました。作者は心の優しい人だと感じました。
 都会では、すぐそばに人が存在していてもまるっきり世界が違う、同じ時間帯の出来事でも全体の共有はなされないという東京駅とその周辺の特徴がまんべんなく活用されています。「どらや」の紙袋複数が複雑にゆきかうのがわかりにくくて、読み終えたあとにおおまかに再度読み返しながら赤マジックで使用済みの大きなカレンダーの裏に書き出して理解しました。

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紙の本

するする読めました

2023/05/31 21:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る

先が気になってドンドン加速。私はたくさんの登場人物が、それぞれの視点から語るタイプの話が好きなので、30人近く出てきて、それぞれの背景性格が描かれているこのお話はかなり好みで面白かったです。

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電子書籍

これは良作おすすめ

2023/01/09 23:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る

最初バラバラだったワケありの人々が徐々に絡んで最後は東京駅を舞台に爆弾騒ぎの大混乱に…といった流れ。登場人物たちが皆どこか滑稽で緊迫感ある場面なのに笑ってしまう。読後感もすっきりで問題なし

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紙の本

東京駅

2019/11/25 19:48

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

東京駅では本当にこんなことがおこっているかもしれません。登場人物の多さに最初は怯みましたが、ページをめくる手が止まりませんでした。

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電子書籍

レビュー通りの名作

2019/01/07 16:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うどんっ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

以前レビューで「登場人物がかなり多いですが混ざらずにすらすら読めます」と書いてありました。
最近疲れていたので軽く読めるものがいいから登場人物多いのは疲れるなぁと思っていたのですが、このレビューを信じて読んでみたら、登場人物がみんな個性的だったのでスルスル読めました!
このような複数の人間のドラマが混ざっていくのは伊坂幸太郎作品にもたびたび出ていて、とっつきやすかったです。
東京駅を利用するので、知っているところが出ると嬉しいですね。

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紙の本

まさに小説版ドミノ倒し

2018/12/25 17:56

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る

とても面白く読みました。
保険の契約の話から始まる、怒涛のドタバタコメディ。シリーズものではないので単独で大丈夫です。
登場人物が多いのですが、理解しやすいストーリーでした。
二つの意味で「バタバタ」です。突飛な展開があるというバタバタと、様々な登場人物や事件が偶然“ドミノ倒し”のように絡み合いバタバタ。
軽く楽しい小説を読みたい方にオススメします。

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紙の本

小説の概念を覆す荒唐無稽、抱腹絶倒の傑作です!!

2017/10/09 18:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、恩田陸氏による前代未聞の小説です。何しろ登場人物が28名+1と非常に多いのです。それも、各登場人物がいわゆる主役級の役割を果たしているのです。最初、私は、こんな登場人物の多い小説だと、ストーリーを覚えていられないのでは!?という心配がありましたが、読んでみると、すべての登場人物の特徴や性格、行動が非常に明らかに脳裏に焼き付いており、ストーリー展開の巧みさから一気に読破してしまいました。私自身、かなり多くの小説を読んでいると自負していますが、こんな小説は初めてです。恩田陸氏の新境地を開く大傑作ですね!

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電子書籍

テンポいい展開で楽しめる

2017/09/27 04:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

最初は無関係の細切れのシーンがちょこちょこ切り替わって、何がどうなっているのかよくわからないので戸惑いますが、その細切れのカメラワークが繰り返されていくうちに段々全体像が見えてきてスピード感に溢れたストーリー展開になっていて、読み出したらダーッと一気に最後まで読まずにはいられない面白さです。『常野物語』シリーズや『夜の底は柔らかな底』シリーズのような説明なしの不思議ワールドが展開する恩田作品とはかなり違って、「こういう作品も書くんだ」と驚きながら楽しませてもらいました。

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電子書籍

最高のパニックコメディ!

2017/08/17 14:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る

読友さんのオススメで。おもしろかったーー!全てを後回しにしてとにかく読んだ。登場人物がたくさん出てくるけれど、きちんとキャラクター設定され、それぞれ際立っているので混乱もなし。無駄がなくて、スピード感満載、一見バラバラの物語がだんだんと距離を縮め、終結へ向かって行く様にハラハラドキドキ。これは映像でも見たいな。原作がしっかりしているので、絶対にうまく作れそう。ひとつ心配なのはサニー役の麻里花。舞台で力が発揮できればいいけれど。ダリオがまさかのアイツでびっくり。想像してたのと違った。でもよくがんばったね!

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紙の本

恩田陸の中でお気に入りの一冊

2016/02/13 16:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:師走 - この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公はこの人、というのではなく群像劇で、
東京駅を舞台に様々な人が巡り巡ってひとつの事件に関わる。
最初はばらばらにちりばめられた点が、読み進めるにつれ少しずつ繋がっていくのが
本当に流れるようで面白かったです。
これこそ映画化してくれたら良かったなぁ、と。

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電子書籍

楽しい!

2015/12/30 06:23

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る

軽快で楽しく読める。

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紙の本

恩田ワールド・エンタメ部門代表作!

2015/08/22 02:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る

学生の頃に文庫フェアで「あっ、恩田陸!」と手にとり、その重みに逡巡した思い出がある。
しかし、これは取り越し苦労だった。

都市の中でも「行ったことがある!」人がおそらく最も多いであろうロケーション選抜は
さすが。(以後、私は東京駅を利用するたびに思い出す事になる。)

あとがきで、映画「マグノリア」をモチーフにした収束劇を書きたかったとあり、
さっそく映画を観た。VHSが2本セット。タイタニック以来の超・長尺だった(笑)
ラストは様々な感想があるだろうが、個人的にはトム・クルーズがこれ以上の
はまり役を演じているのを2015年になってもまだ観ていない。

すっかり脱線レビューになってしまったが、、、
旅に出る前に、目的地が舞台の小説を読んでから行くという知り合いがいる。
東京に行く前に読み、向かう列車でも読んだらどんな感じだろう。
気になる方には是非、体感してもらいたい。

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紙の本

読者の期待を裏切らない、登場人物の行動が心地良い

2004/03/12 02:51

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:徹志 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 数十人の織り成す騒動が互いに絡み合って、大きな騒動へと雪だるま式に膨れ上がって行く。「これがこうなったら大変だろうなぁ」と思うと、正にその通りにパニックが進行して行く。

 一日に数十万人もの人が乗降する、日本有数のターミナル駅である東京駅。そこを舞台に、数十名の登場人物に降りかかる厄災が交錯する。一億円の契約書を会社に持って行かなくてはならない保険会社員、俳句仲間と会うために上京した老人、彼を待つ俳句仲間の警察OB、痴情のもつれから恋人への報復を画策する女性、その彼女との円満な別れを図る男性、指名手配中の過激派メンバー……。それぞれの事情が複雑に絡み合い、事態は思わぬ方向へと向かって行く。帰宅ラッシュ前の東京駅は、果たしてどうなってしまうのか?

 恩田陸は仕掛けが上手い、と改めて思った。誰かが起こした行動が、別の誰かが引き起こす騒動のスイッチになっている。そして登場人物の誰もが、そのスイッチを見逃さず(あるいは、避けられず)に踏んでくれる。まるで、この小説の中での自分の役割を知っているかのように。「自分は何の為にいるのだろう」「自分の存在意義は何なのだろう」などともったいぶった所がなく、目の前のスイッチをドカーンと踏みつけてくれるのだ。その豪快さがまた心地良い。「こうなったら、面白いだろうなぁ」と読者が思う所で見事にぶちかましてくれる。
 良い意味で、読者の期待を裏切らない良作だ。エンタテイメント小説はすべからく、こうあってほしい。

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