二度はゆけぬ町の地図
著者 西村 賢太
中卒で家を出て以来、住み処を転々とし、日当仕事で糊口を凌いでいた17歳の北町貫多に一条の光が射した。夢想の日々と決別し、正式に女性とつきあうことになったのだ。人並みの男女...
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商品説明
中卒で家を出て以来、住み処を転々とし、日当仕事で糊口を凌いでいた17歳の北町貫多に一条の光が射した。夢想の日々と決別し、正式に女性とつきあうことになったのだ。人並みの男女交際をなし得るため、労働意欲に火のついた貫多は、月払いの酒屋の仕事に就く。だが、やがて貫多は店主の好意に反し前借り、遅刻、無断欠勤におよび……。(「貧窶の沼」より)夢想と買淫、逆恨みと後悔の青春の日々を描く私小説集。
カバーイラスト/杉本一文
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書店員レビュー

西村賢太の作品の書評...
ジュンク堂書店大阪本店さん
西村賢太の作品の書評をひとつでも読んでもらえばわかりますが、彼の作品を好きな人はちょっとやそっとの好きではすまないようです。私小説だと思えばなおさらです。中卒で、定職にもつかず、ぷらぷらと日雇いのバイトをしては、その日の給料を酒と風俗に使い果たしてしまう。あげくに家賃を滞納し、家主に催促されると、おまえたちの孫を犯してやる、と悪態をつく。「男って勝手よね」という女子たちの一般常識を軽々と乗り越えてゆく身勝手さ。なのにちっとも勝手な男特有のかっこよさもないんです。それでも彼の行動、考え、ことば、すべてがおかしくて、愛さずにはいられません!!これからも西村賢太についていきます。文庫担当 桟奈津子