ポリティカル・セックスアピール―米大統領とハリウッド―(新潮新書)
著者 井上篤夫 (著)
トム・クルーズを大スターに仕立てジョン・レノンに復活を遂げさせたハリウッドの大物は、ビル・クリントンを大統領にした陰の立役者でもあった――。米大統領選の裏側で、もはや映画...
ポリティカル・セックスアピール―米大統領とハリウッド―(新潮新書)
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商品説明
トム・クルーズを大スターに仕立てジョン・レノンに復活を遂げさせたハリウッドの大物は、ビル・クリントンを大統領にした陰の立役者でもあった――。米大統領選の裏側で、もはや映画製作者たちは欠かせぬ存在だ。どの陣営も有能なスタッフを抱え込みイメージ戦略を練っている。ちょうど映画スターを売り出すように。ルーズベルトからオバマまで、ハリウッドとワシントンがいかに結びついてきたかを検証する。
著者紹介
井上篤夫 (著)
- 略歴
- 1947年岐阜県生まれ。早稲田大学文学部中退。作家、翻訳家。著書に「追憶マリリン・モンロー」「志高く」など。
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短時間のおさらい本としては読めた
2008/11/08 08:47
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
アメリカ大統領になった男たちが政治の世界で際立った存在になるにあたって、ハリウッドがいかにつかず離れずの関係を保ってきたのかについて概観した一冊です。
書名にある「セックスアピール」という言葉からは性的な魅力、マチズモ的な魅力が政治には必要ということを表しているのかと思ったのですが、本書を通読してみるとさほどそういう意味で一貫して使われているわけではないようです。
ことほどさようにタイトルのつけ方や各章の項目立ての名づけ方が、ちょっと勇み足ではないかと印象を受ける箇所がありました。
例えば第四章「権力と反戦」に「ロバート・レッドフォードの真実」という項目がたてられているのですが、レッドフォードのもつ精悍で一本芯の通った清潔なイメージを裏切るような何かが実はあったということをうかがわせるエピソードが書かれているのかと期待してページを繰ったものの、実のところそんな話は微塵も出てこないのです。
そもそも政治とハリウッドの強い結びつきはさほど知られていない話ではありません。
一例をあげるならばケネディとモンローの名高い関係にいまさら何か新しい発見があるのならまだしも、本書にはこれまでの類書が散々記してきた以上の事実は何もありません。
とはいうものの、この本は、知っているつもりだったが、えてしてうろ覚えの部分もあったのだなと感じさせる政治とハリウッドのこの100年弱の関係を、もう一度短時間でおさらいするにはほどほど良く出来た書だといえるかもしれません。
映画マニアにはいまさらの事柄でも、映画に興味を持ち始めたばかりの高校生や大学生、あるいは政治に興味のある社会人には興味深いと思わせるレベルのお話はいくつもあるでしょう。200頁足らずの新書というフォーマットで取り上げるには適切な内容であったとはいえるかもしれません。