禁縛【イラスト付】
緊縛師×女形緊縛師の龍地のもとを歌舞伎役者の草矢が訪れる。梨園の御曹司である草矢は、縛られることへの欲望を秘めていたのだ。女形として美しくあることを求められる自分を縛り上...
禁縛【イラスト付】
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商品説明
緊縛師×女形
緊縛師の龍地のもとを歌舞伎役者の草矢が訪れる。梨園の御曹司である草矢は、縛られることへの欲望を秘めていたのだ。女形として美しくあることを求められる自分を縛り上げ、追い詰めて崩してくれる龍地を草矢は欲さずにはいられなかった。だが、肉体だけでなく、魂までも縛り包み込む絶対的な支配に恍惚となった草矢は、名門の柵からの解放と同時に龍地に縛りつけられ……。
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縛られる
2020/12/19 07:16
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投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
これはもう私の好きが詰まっているだろうと
読む前から感じていた本。
緊縛師と歌舞伎役者
(しかも緊縛師三味線まで弾きますよ)
もう私の好きなものしか詰まっていない。
これで外されたら相当痛いだろうって感じです。
表紙にも心が鷲掴みです。
読む前から絶対好きだろうって感じだったのですが
確かにそのとおりで読み終わったとたん再読する勢い。
(外されなくて幸いです)
耽美の沼に陥りそうな内容ですが、
作者さんの乾いた文体がどろどろしずぎない世界を構築している。
でもしっかり淫靡。
緊縛の挿絵はほぼないのですが、
文が鮮やかに縛られている姿を現わしている。
これこそあるべき文の力です。(これはとても大事)
思っていたよりも緊縛師の龍地も
普段女王様の歌舞伎役の草矢も
実は初心な部分が強くてその点でもどろどろ感はあまりない。
(初恋のためらい感とか、解放感とかは強く感じられて良い)
見つけるべきものを見つけて
お互いがぴったりあってしまった感半端ないです。
二人で奈落の底で穏やかにいられると思います。
(いや、草矢は多分わがまま言ってしまうのでしょうけどそれはそれで)
縛り縛られてほどけない間柄と申して良いかと。
お互いにきちんとした自分の相手を見つけたんだろうなぁって
っていうのが読後感です。
で、後書きみたいな状態が続くと。
蝙蝠と蜘蛛の巣の図柄の襦袢とか
片方だけの足袋とかどこまで読者(私)をあおれば気が済むのーって感じです。
しかも草矢の台詞がどれも可愛い。(龍地もやられている感半端ないし)
あと「針と放置は駄目」って台詞にこちら悶絶してしまいました。
マフラーでふわりと縛られるシーンなんて、もう身もだえです。
龍地が草矢を縛る時、読者の私の精神も縛られてました。
龍地も見えない縄で縛られているという態なのが良いです。
草矢だけが龍地に縛られているだけではないのです。
そうそう、この作品教授シリーズのスピンオフという立ち位置で
教授も出てくるので、教授から読むのが正統かと思いますが
これだけ読んでも問題なしです。
(ちなみに欲望に負けてこれから先に読みました)
そして教授シリーズ2冊読んでからまた再読。
うん、教授という存在をわかって読むとそれは
それで世界が深まる感じですけど、
この二人の世界はこれ1冊で存分に楽しめると思います。
余談ですが、唯一草矢が着物着ているはずのシーンの挿絵が
洋服だったのが残念な気がしました。
あそこファーストキスだったんですよー(←もっとすごいことやった後ですけど)
緊縛師と歌舞伎役者、三味線奏者に加えて
和装(着物に作務衣)まで加わって私が縛り上げられてしまいました。
もうある意味色々と振り切れてしまった☆評価です。
(×10くらい押したい)
剛しいらさんの作品で今のところこれが一番です。
もうすでに何度読み返したかわからないくらいです。
そして、これからも何度も読み返す本です。
こういう本に出合えることが本読みとしては、最高に幸せな時です。
出会えたことに感謝です。