山はなにか、山になぜ登るのかの答えは…
2009/08/02 14:11
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
このところ、山の本、山の本…と騒いでいたところに、新田次郎さんの山岳小説はいかが?と声をかけていただきました。
新田次郎さんの本は、はじめて読みます。
しかし、名前はなんとなく頭をかすめてました。
そう、映画館の予告『剣岳 点の記』、この原作が新田次郎さんでした。それで『銀嶺の人』上下二巻を読みつつ、やっぱり気になると『剣岳』も観に行ってきました。
映画では雪山の気高さ、美しさ、厳しさを感じつつ、主人公の浅野忠信さんよりも山岳会メンバーの仲村トオルさんに目がいきました。彼の登山スタイル、登山用品、そして当時としてはめずらしいであろう缶入りのクッキー…などなど。
新田次郎さんの山岳小説に話を戻すと、さて彼のどの本を読もうと、さくっと探して、女性の主人公がいいかなぁ~と思い『銀嶺の人』を選びました。
日本を代表する女性登山家の二人、一人は医師、もう一人は彫刻家としての仕事を持ちながら、山にぐいぐいと、どうしようもなく魅せられいく様子が圧倒的なスケールの山の描写と共に描かれています。
実在の人物をモデルにされているそうで、その一人は今井通子さん、彼女はヨーロッパ三大北壁を登頂した最初の女性としてあまりにも有名なんだそうです。
この女性登山家の二人、性格的には静と動と違いはあるものの、山にかける情熱は一緒。そして互いをパートナーとして尊敬しあう気持ちも一緒。
その岩壁登頂の過酷さは真夏の今に読んでいても、背筋が凍りそうなほどでした。物語は二人がパートナーとして登った日々を経て、それぞれ登山家との恋を育み、それぞれのパートナーとヨーロッパ・モンブランを目指すところまで。そして…。
「山はなにか、山になぜ登るのかの答えがはたして出たであろうか。」新田次郎さんはあとがきにこう記しています。
『孤高の人』、『栄光の岩壁』に続く『銀嶺の人』。
山岳小説のとっかかりとしては、読み応えのある一冊、でした。
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ヨーロッパの大岸壁に挑む女性クライマーの栄光と苦悩の物語、後編
個人的には熊のような男性との話が楽しかった
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話の作り方がうまいよな〜。電車に乗って読んで、降りる駅気づかんかったわい。時間を忘れるくらいに貪り読んでもーた。そっかー越沢バットレスはクライミングの練習場だったのか。登ってる人、初めて見たときは度肝ぬかれたを思い出した。
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--彼女は泣き続けた。泣くことによって、いままで彼女が山に対して抱いていたもののすべてが新しく変っていきそうだった。(中略)彼女はただ泣きたかった。泣くことによって、彼女の中にある、山に対するすべての思いを、無条件でそこに吐き出したかった。--
泣かない女、登山家の駒井淑子が、アイガー北壁直登ルート登攀に成功したときのシーンが印象的だ。
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新田次郎の長編小説。
今井通子と若山美子をモデルとしたものだ。
世界有数の女性クライマーがどのように誕生していくのか、また実生活と登山とのバランス、実生活での活躍なども面白い。
今井通子は後にヒマラヤにも行くが本書では、グランドジョラス山頂で結婚式を挙げるところで終わっている。
山を目指す女性にお薦めの一冊です。
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実在する女性クライマー今井道子さんと若山美子さんをモデルにした山岳小説。これを読んだあと、追浜の鷹取山に行ってください。感動すること間違いなし!山好きならお勧め!
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上巻とはまた違った角度からの山へのアプローチ。
こういう感じも面白い!
この人の本は、物語を具体的に1〜10で書くのではなくて
1〜10の物語をあえてA,B,C,,,で書くようなイメージ。伝わりづらいんだけど(笑
何か一つの出来事が実際に起こって、それを具体的に文章で書いてるんだけど、読んでいる側は観念的な主張を受け取ったような感覚になる。
どこかちょっと非現実的だったり、あえて具体的に書かないところがあったりするからきっとそう感じるんだと思う。
結末を楽しみにする本というより、本がもつ印象をぼん、っと受け取るような本です。
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孤高の人、栄光の岩壁、銀嶺の人。山とは何かを問う三部作読了。
踏み出す勇気と山への希望を捨てなければいつでも挑戦できる!
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上巻から引き継き一気に読んでしまいました。
下巻では主人公二人がそれぞれの道を歩んでいく姿に強さを感じました。
危険と隣り合わせの岩壁登頂。何がそこまで駆り立てるのか、考えても答えは出ないが、ここまで打ち込める何かを見つけたいな。
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新田次郎3部作の一つ。読み応えのある、感動的な小説でした。
今井道子、若山美子という実在の二人の女性登山家をモデルにしていると知り、一層引き込まれました。
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最後は事実と異なって良いから下山させて欲しかった。女性の描き方はさすがに古臭いが、山の表現についてはさすがという感じ。山には行ってみたいけど、こういう登り方はしなくていいや。
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女性二人の個性がきちんと描かれていて、
読後感がとても良い。
特に前半の、それぞれが若かったころは、
文体も展開も生き生きとしていて良い。
あえて言えば、後半、主人公も年を取ってきたあとが、
やや物足りないかな。
しょうがないか。
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7月19日 マッターホルン北壁登頂の日 にちなんで選書
【以下、https://zatsuneta.com/より引用】
1967年(昭和42年)7月19日、東京女子医大山岳部の今井通子と若山美子の2人がマッターホルンの北壁からの登頂に成功した。女性だけのパーティーでの北壁登攀は世界初だった。
1975年に新田次郎が、若山と今井をモデルとした本小説を刊行した。新田は当初、今井1人だけをモデルにする予定であったが、若山の存在に惹かれ、主人公を2人に変更したという逸話がある。
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2人の女性登山家を対比しながら物語は終盤へと進む。どちらかの方が亡くなってしまうのか!っていう描写がどんどん出てきてハラハラして読みました。
またこれは毎回の事なのですが、とても深刻な場面でちょくちょく面白い表現が出てきます。例えば、ザイルのダルマ、ザイルの化け物みたくなってなど。必死になって登ってくる男性を女性が心の中で思っている表現なのですが、他にも色々あります。
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女性が厳しい登山をするとき、筋力や体力の面で男性より不利になることが多い。それでもこの時代に、女性クライマーが優れた技術を身につけて歴史に残る登攀に挑んだ偉業を知ることができてよかった。
2人の女性クライマーの、静かで強い意志、男性に甘えようとしない自立した心、人の命を守ろうとする優しさと責任感に感銘を受けた。
冬の谷川岳の吹雪と雪崩、アイガー北壁の落石地獄の場面では手に汗を握る。登攀中に準備された温かい食事は、この過酷な環境の中の、温かい部分として際立っていた。
実在する2人の女性クライマーがモデルだからこそ、この迫力と切なさがあるのだろう。読了後の喪失感がずっしりと残る。山は命を簡単に飲み込んでしまう恐ろしいものでありながら、取り憑かれたら離れることができない魅力をもつと改めて感じた。