紙の本
本シリーズのテーマがよりリアルになった。
2020/09/05 22:11
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
単行本が2005年発行のシリーズ1と比べると、リストラされる人々の感覚がずいぶん違うなぁ...というのが、まずは素朴な感想。続けて読んだのでその変化が新鮮だった。主人公のリストラ代行会社面接官の活躍により、ほとんどの人が会社を去って行くのは同じだが、本書の登場人物は、揃いも揃って会社への期待は希薄、たぶんゼロに等しい。会社にしがみつくこととか収入が途絶えてたのちの生活よりも、自分の好きな仕事をいかに続けてゆくかで悩む。そして、ここではもう好きな仕事はできないと、会社を去ることを決意する。いい感じだ。
”このまま居れば=例えば会社に残れば、「君たちに明日はない」”...という、実はそうゆうシリーズを通してのテーマがよりリアルになった。
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仕事の誇り
2016/02/25 22:29
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投稿者:おさる - この投稿者のレビュー一覧を見る
「君たちに明日はない」シリーズの作品です。
張り込み姫は、
今自分のやっている仕事か元々目指していた仕事かに
迷う女性の思いを、
村上真介がゆさぶります。
どんな仕事でも続けていれば、
それに対して誇りをもつことができると思った作品です。
紙の本
飽きてきた
2022/01/29 11:21
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投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
結局のところ、リストラされる側に焦点を当てないといけないわけで。
あと、主人公に魅力が無い。
いってみれば、ただの会社員だからね。
それを、上から目線で語られてもなあ、と。
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今年に入ってから、大学院でもう一度勉強しますと、合格通知を持って突然明るく退職を願い出て来た入社4年目の若い奴や、海外出向の内示を然したる理由もなく拒否して挙句に転職する10年選手や、今までの私の経験からすると考えられないようなことが次々と起こり、かなり参った。
今の若い人の仕事に対する考え方というのはこういうものなんだろうか。だとすれば、もはや老兵は早く去りたい気分です…。
読みながらそんなことが頭に浮かぶ。リストラ請負人・村上真介が主人公の「君たちに明日はない」シリーズの第3作。
会社から梯子を外された戸惑いと今後の生活への不安に生まれて初めてと言っていい人生の修羅場が始まり、そこをそれぞれの生き様の中でどう収めていくかの中のドラマに共感もし、自分の仕事に対する振り返りもあったりして結構好きなシリーズで、今度も出るのを待ってた。
英会話学校の講師、旅行代理店の営業、カーディーラーの修理工と、これまでを上回る、そこからクレームが来ないのか心配してしまう程の悲惨な業界が描かれる割には、描かれる人たちは今の会社や仕事にしがみつくでもなく、恬淡として真介との面接に臨む。
ある意味それぞれ腕に覚えがあり、悲惨な会社の状況に疲れ果てていることもありで、これを契機に、なりたい自分ありたい自分の道へと進む。
普通はそこまで強くはなく、だからこそ、修羅場の面白さがあった訳で、今回はそういう意味での面白みには欠けるものの、初めて真介が面談で逆に押し込まれ、なりたい自分を持ちそれに向かって進んでいる人間の強さを見、本当はこうありたいとも思うよね。
最後の写真週刊誌の記者になって、入社後間もなく何も考えずに走りに走ってきた彼女だけは、そこまでのビジョンもなく、これを機に漸く自分のやりたいことを考え抜いて次の道を選択する。
深く仕事と自分について突き詰める彼女に向かい、ここで吐露される真介の仕事、と言うよりも人生に対する省察、曰く『次善の選択の集積が、結果として自分のそれからの人生を形作っていく。後悔はあっても、納得は出来る』には深く同感。
そう思うと冒頭の彼らも、私からするとサラリーマンとしての覚悟というものが欠けているようには思うのだけれど、彼らなりに自分の人生を考えている訳だとは思い、去る者は追わずで送り出してやるよ。
ただ私は、自分の仕事の中で、社員はなりたい自分と世の中で通用するスキルといつでも他所へ飛び出してやる気概を持つ社員に育て、会社はしかしそういう社員が定年まで勤め上げる会社を作りたいと思ってやってきたもんでねぇ、平気で辞めて行く人を見るとやっぱり切ないよ…。
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久しぶりにこのシリーズの続編を読んだ。そっか、短編が続くオムニバス形式(?)だったなぁとか思いながら読んだ。中身はまあまあかな。いろいろな人間模様みたいな感じ。ただ、そもそもリストラ請負人の話だけど、仕事ってやっぱり人それぞれだなぁと思う。
次の続編があるのか分からないけど、もういいかな。
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シリーズ3作目。川田美代子に物語をまとめる役割が加わったことが印象的。好き嫌いは分かれるかもしれないけど、私は好きです。
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「君たちに明日はない」「借金取りの王子」に続くシリーズ第3段。
垣根涼介の復帰作との事だが、前2作に引き続き、各々の業界事情や背景なども含め、取り巻く環境・人間関係等がしっかりと描かれているだけでなく、仕事に対する意識を見直す機会も与えてくれる本シリーズの魅力は健在!
4作の短編の中で最も印象的だったのは「みんなの力」。
メカニックとしての手腕を慕ってくる顧客はいても、あまりに拘りが強すぎると効率性・生産性を重んじる企業側からは異端視されてしまう。車が好きだから妥協できない自分と企業の方向性とに悩む彼を、タイトル通りに「みんな」が協力するストーリーは先が読める展開であってもやはり好ましい。
内容面に加え、垣根さんの車に対する拘りある描写も見れたので、尚更印象に残った。。。
その他での特色と言うと「やどかりの人生」だろうか。。
ここではリストラ請負人になる以前の真介とも被るようなキャラクターを登場させ、その対比とも思えるような描写が行われている。リストラ請負業を通じた真介の変化(成長?)が、シリーズ3作目にして少し垣間見れる内容となっている。
その割に、真介の力が及ばぬ部分であっさりと退職を決断する展開も今までにないパターンだったかと。。
等々と、相変わらずの安定感で楽しめる作品であったが、真介のプライベートも変に安定してしまい陽子との関係に進展も後退も見られなかったのは少し残念な部分だったかもしれない。。
まぁ、その辺りは次作に持ち越しかな??
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リストラを言い渡すという人から嫌われる仕事なのだけれど、その人の人生に向き合う仕事ととらえて、淡々と仕事をする真介がいい。確かに一人ひとりの仕事に対する向き合い方は様々で、自分の仕事に対する向き合い方も考えさせられる本です。
お茶をぶっかけられたり、罵倒されたりしながらも、淡々と強く、ずぶとく真剣に生きる姿が私も頑張ろうと思わせてくれる気がする。
愛と情から書いた解説もいい。
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前半2話とも現在の仕事に執着していない優秀な人の話。
特に1話目はやりたいことを見つけるまで色々やってみたらという話で、2話目はやりたいこと見つけました、という話。1話目が2話目につながっている。
後半2話は、仕事に執着してる人の話。
それでも仕事を辞める。
張り込み姫は読んでる途中でプロットが透けて見えるような気がした。
なんというか教科書的、題材的。こういうことが言いたいから、おあつらえのこんな話をでっちあげました、というのが見えた
マンネリ
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内容にややムラがあったのではないかと思う。
作風もややマンネリ気味であり、これからどうなっていくのか不安である。
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シリーズ3作目。転職考える人もそうでなくても読みごたえアリ。リストラ請負なんてウェッティにならざるを得ないと思いきや後味が爽やかなのだ。この抜け感好きです。
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久しぶりの垣根作品。
君たちに明日はないの3作目になってます。
リストラ請負人だからこそ人の人生の節目にあい、そこで色々な人生模様をみることになります。
読みながら、自分の仕事に対する姿勢なども考えさせられます。
特にファイル3の話がお気に入りです。
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「君たちに明日はない」シリーズ第3作。
3番目の、「みんなの力」がいちばんよかった。
泣けた。
今作は、「どんな仕事をすれば幸せになれるだろうか」「自分が心底やりたい仕事とは何か」というような深い話が多かった。
そのかわり、陽子の出番が少なかったので、次作は期待!!
今のところ、シリーズ第2作の表題作『借金取りの王子』が私の中では最高。
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君たちに明日はない第三弾。
相変わらずの面白さ、特に3つ目の話が好き。
クルマメカネタももれなく入る。彼女の陽子の出番はほとんどなし。
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2012年04月 03/27
リストラ請負会社の物語シリーズ3冊目。
今回も面白い。作者の作品では南米、車が絡んでくると書いている側のテンションの上がり方が伝わってきて、読んでいていもおもしろくなる。今回は車よりの話が強かったので、楽しんで書いてそうな印象。昔みたいなハードボイルドものも読みたいところ。