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やはり、ヒプノスの回廊はかなり今までのグインの謎に付いて明らかにしている話になっていますが、だから、本編の続きはどうなのかには
まだ関係はないことで、本編がどうなるかがますます気になります。
今回の話は5人の魔術師と同じようにグインの背景について語っていることはファンに少し安心感を与えてくれたと思いますね。
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グイン・サーガの本当の最後の本。
本編の物語にはとっくに見切りをつけていて惰性で読んでいた。著者死亡により物語が未完に終わっても、あまり残念に思わなかった。
この短編集は、発表した時期も媒体も様々な、グインに関連する物語の数々。
なかでも表題作は、長いこと謎に包まれていたグインの妻アウラの姿と、いかにしてグインが故郷ラングドック放逐の目にあったかが垣間見える、いまとなっては貴重な一篇。
これを読了し、もう二度とグインを読み返さないのだろうなと思った。
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栗本薫氏が書いた「最後の」グイン・サーガ短編集。
アニメDVDに特典として収録された本編の前日を描いた「前夜」や、物語の根幹に潜む謎を覗き見た表題作「ヒプノスの回廊」など、本編、外伝に未収録の6編を収録。
表題作「ヒプノスの回廊」は物語の始まりから提示されていた「アウラ」という言葉の意味や、物語の収束先の一部を垣間見ることができます。
栗本さんがマイルストーンと呼んでいた一つの作品になるものだったんでしょうね。
コアなファンは既に既読のものもあるでしょうし、1冊の短編集のまとまりとしてはもう一つなのは、著者が亡くなっておられるので仕方がないと思います。
オリジナルのグイン・サーガはこれでおしまい。
5月刊行の「グイン・サーガ・ワールド」に期待したいですね。
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栗本薫
グインサーガの最後の出版です
前夜・・・いつまでも幸せが続けばよかったのに・・・
ここからすべての話が始まったと思ったのですが、今回初めて見たヒプノスの回廊って、ネタ晴らしのような作品ですね
でも、でもでもでも、読めて良かったです
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作品集未収録作品6編。表題のヒプノスの回廊が面白い。グインが地球に来る前の話が分かるストーリーになっている。栗本さんは、ここまで準備していたんだね。きっと、本編は200刊でも終わらなかったかも。楽しいグインを残してくれてありがとう。
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グイン・サーガの外伝短編集です。
黒竜戦役の前夜を描いた「前夜」
グインの活躍する時代の遙か昔の時代を描いた「悪魔大祭」
ナリス事件簿「クリスタル・パレス殺人事件」
トーラスのオロ家族を描いた「アレナ通り十番地の精霊」
星船からノスフェラスへの転送前の一瞬の夢を描いた「ヒプノスの回廊」
栗本薫がグイン・サーガの構想を得る前に執筆したヒロイック・ファンタジー「氷惑星の戦士」。
中でも、表題の「ヒプノスの回廊」はグインの謎を一気に解決してしまうような内容です。
ちょうど、アモンとの星船での戦いの時に垣間見えたランドックやアウラ・カーの謎が結構解明されています。
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栗本薫の手による、最後のグイン・サーガ。
確かに後期のグインは、グダグダ感が否めない。
この短編集に限って言えば、アウラがアレはちょっとがっかり。
前夜のリンダはよかった。素直で可愛いレムスも。ものすごい久しぶり……。
この大河を追ってきた人間としては、この先が見たかった。
だがこの世界の彼らは、生き、死んで、命の営みを続けていく。
たとえ他の作者の手によってでも、その先が見られるなら望外の幸せだ。次の短編集にも期待している。
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初期作品以外はグダグダになってからのものなので短篇でありながら整合性がなかったり、というのはもうすでにお約束。
グインの過去について昔からいろいろ推量していたけど、こんな過去だったらもうどうでもいいわ、と思った。
予想通り残念な一冊。
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完結したら読もうと思っていたグイン・サーガ。
読む本のストックがなくなり、完結前の2007年11月から読み始めることになったけど、途中、作者の栗本薫さんが亡くなり、最終巻「豹頭王の花嫁」が書かれることなく終わってしまいました。
そしてこの外伝22巻「ヒプノス回廊」がグイン・サーガシリーズ最後の1冊。
グインの謎!?にかなり迫った話もありましたが、結局、ほとんどが謎のまま終わってしまったという感じ。
せめて最終巻だけでもきちんと書き上げて欲しかった。
それがとても残念です。
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これまで雑誌やハンドブックなどで発表され、グイン・サーガの作品集に収録されなかった全作品(6篇)を収録したシリーズ最終作品。
とくに表題作は、ランドック、アウラ・カーなど、これまでシリーズの中で断片的に現れていたキーワードに対して、大きなヒントになっている作品でもあった。初出は2006年の「PANDORA」であったとの由。5年前にこれを読んでいたら、晩年の倦怠感は、もうちょっと払拭できていたんでないかとも思えたのに。今更の感ではあるが。
(2011/6/14)
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グイン・サーガ、本当の本当の最終巻。
この本に、「ヒプノスの回廊」と「アレナ通り十番地の精霊」が載っているのは、いいチョイスだなとちょっと思った。
「ヒプノスの回廊」は、グインが、これまでのこだわり続けてきたランドックの世界を否定して、今のこの世界に生きることを宣言する話。
ここからは、彼は、ランドックのグインではなくて、ケイロニアのグインであり、中原のグインである。
彼が彼自身を見つけたと感じる物語であり、本当の物語のはじまりでもあります。
そして、「アレナ通り十番街の精霊」は、英雄そのものを否定する話。どんなに英雄が凄かったとしても、世界を動かしているのは、煙とパイプの人々や、そこに集う人々なんだというグイン・サーガそのものを否定してしまうようなお話。
ものすごく、できすぎたありがちなお話で、でも、この1編で、確かにグイン・サーガ150冊に匹敵するだけの力を持っている気がします。*1
完結しないグイン・サーガのでもこれは、2つの回答でもあるなぁと思いながら読みました。
さてあとは、ローデスとマルガか。
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「最後の」外伝、落ち穂拾い的なところなので、とくにまとまりもなく、逆に言えば多様な作風の話を読めるという楽しみはある本にまとまっていた。紹介文に唯一書かれていない一篇が、今後本編が続いていたら重大なネタになる流れの話なので、読む価値のある一冊、と言いたいけど。作者が亡くなってしまった今では、どうでもいいや感もある。
百数十冊に及ぶ付き合いが終わって、思うことは、仕事は終わらせてなんぼだなぁ、ということ。グイン・サーガの100巻目が出て、予定通りに終わらなかった時のがっかり感。その後の自己満足(は言い過ぎか)に30冊以上付き合う徒労。作者死亡を聞いたときの脱力感。最初の格調高い出だしから、徐々に台詞中心、読みやすいライトノベル的な作風に変わっていくところ、尋常ならざる長さならではの世界観の作り込み。全部含めて大好きな作品ではあるのだけど、でも、予定通り100巻でちゃんと終わらせてくれていたら、生涯何度か読み直すような、そんな作品になっただろうなぁと思う。未完に終わってしまった今では、もう二度と読む気にはならないだろう。
そう思うと、北斗の拳であれ、ドラゴンボールであれ、ちゃんと物語に区切りをつけて、(その後の展開が気に入らなかったとしても)そこまで区切れば読めるようにまとめてるというのは偉いなぁ。スラムダンク的な、つぎはぎなく最後まで終わらせてるのが、(あの終わり方が好きかは別として)理想ではあるんだけど、諸般の事情が許さない場合の、一つの「大人の解決法」ではあると思う。グイン・サーガも、そうであって欲しかった。読者のために作者が犠牲になる義理はないんだけど、でも、読者あっての作者であるはずなので(プロなのだから)。
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最後の短編集。
これまで雑誌やハンドブックなどで発表されて本になっていなかったもの6編を収録しているため、初期作品もあれば晩年の作品もあり、妙な感じ。
本編では久しく登場していないキャラに最後に会えたのはちょっと嬉しい。
しかしグインの謎の一端が明らかにされている表題作は、これは謎は謎のままの方がよかった気もする。
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短編集だったのか~。本編を読了したあとに読むと、黒竜戦役の前の平和なパロで子供らしく暮らしているリンダ・レムスや、若き日のナリス、ヴァレリウスのエピソードに懐かしさが募るというか寂しさを新たにするというか複雑な心境です。そっか~、あのころからヴァレさんはナリス様をめっちゃ意識してたんじゃんw。表題作ヒプノスの回廊では、本編で語られる事の出来なかった将来の展開が垣間見られ、あれこれ想像するヒントになりました。
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「前夜」の予定調和。外に広がらず、中に閉じていく自動書記。
題材のみならず、文体でも、「悪魔大祭」の重厚と「ナリス事件簿」の軽薄の落差の大きさ。
ほんと、あるところで別人になったんだと実感する。
別の作家さんがこの世界を語り継ぐという。ハードルを下げて追ってみたい。