ドーン
著者 平野啓一郎 (著)
人類初の火星探査に成功し、一躍英雄(ヒーロー)となった宇宙飛行士・佐野明日人(さのあすと)。しかし、闇に葬られたはずの火星での“出来事”がアメリカ大統領選挙を揺るがすスキ...
ドーン
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商品説明
人類初の火星探査に成功し、一躍英雄(ヒーロー)となった宇宙飛行士・佐野明日人(さのあすと)。しかし、闇に葬られたはずの火星での“出来事”がアメリカ大統領選挙を揺るがすスキャンダルに。さまざまな矛盾をかかえて突き進む世界に「分人(デイヴイジユアル)」という概念を提唱し、人間の真の希望を問う感動長編。Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞。(講談社文庫)
目次
- 第一章 それぞれの物語
- 1 重力の楽園
- 2 宴の仄暗い片隅で
- 3 女オデュッセウス
- 4 “ニンジャ”
- 5 ディヴィジュアルズ dividuals / divisuals
- 6 なくした二年半
- 第二章 惑星と惑う人々
- 7 あの日、国際宇宙ステーションで、君は、……
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分人とは何か!
2016/11/15 23:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こけさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
純文学とは思えない面白さです。特に印象的だったのは、リリアンがアストーと話している所で非常に個人的な側面を持つ分人が社会に対する分人を持つべきだという発言です。作者のいう分人は個別的な面が強く、到底社会の連帯につながるとは思えなかったので、そのような可能性もあるのかと希望を感じました。
少し変わった火星探査の話
2015/01/26 22:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:falcon - この投稿者のレビュー一覧を見る
有人火星探査の宇宙旅行中の、宇宙飛行士の心理的な揺れ動きや葛藤の描写が多いのですが、アメリカ大統領選挙や、テロリストとの戦いも大きな話の流れに組み込まれていて、全体的に興味深く読み進めることができました。
「分人」という考え方をベースに人間関係の描写が進むのですが、この考え方をどう感じるかでこの本の面白さも変わってくると思います。
単純なエンターテイメントではなく、少し考えさせられながら読む宇宙旅行の話でした。
罪の告白
2017/06/23 15:59
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ポージー - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFの要素もあるスケールのでかい物語。有人火星探査の秘密、アメリカ大統領選挙、監視社会の価値観などが絡み合う。
テーマは罪の告白について。結構現実的にメソッドじゃないけどそんな感じで書かれていて、救われる人もいるのではないか。
SFっぽいけど
2025/01/24 18:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFつぽいけど、普通の文学作品だと思って読んでみて、と知人にすすめられて。確かに、火星の有人探査飲むミッション、これはSFっぽいです。しかし、それらにからむ、テロリストの話とか、アメリカ大統領選挙の話はおもしろくて一気読み。
『決壊』からの『ドーン』
2019/12/05 22:55
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:漣 - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作『決壊』は救いのない物語でしたが、今作『ドーン』は、少々強引にカタルシスを持ってきた印象を受けました。電車に飛び込もうとし、助けられるエピソードは『決壊』と対照的に描く上で必要だったのでしょう。
『決壊』の中では分人主義という言葉は出ずとも、登場人物の語りやストーリー展開で読者に訴えるものがありました。『ドーン』では分人主義という単語が、多用され食傷気味…
『決壊』は救いはなくとも、真に迫ったというか、真を突き尽かされました。その分読後にはダメージが残りました…
『ドーン』は作者の主義主張を述べる為には必要な作品であったのでしょうが、小説という形式に載せざるを得ない切実さは感じませんでした。
また、分人主義という考え方は、昔から八方美人などの言葉があるように、別段新しい発見でもありません。
それをアメリカ大統領選挙や有人火星探査機という大袈裟なモチーフの中で延々と語る必要があったのか疑問です。
小説というのは、語るべきところは語り、語らざるべきことは語らず読者に委ねるという落差が必要なものと、私は考えています。『ドーン』は語りすぎです。しかも、かなりのしつこさで。
宇宙船という密閉空間で六人のクルーが二年半過ごすという過酷な環境を、特に精神面でのキツさを描ききったのは、さすがの筆力だなと感服しました。
最後に…
この作品『ドーン』は小説の形を借りた平野啓一郎さんの演説本と捉えた方が良いでしょう。
『決壊』が後味悪くとも、小説でなければならなかった切実さがあったのとは対照的です。難解な言葉や文章を遣い、読者の体力を使わせるのには見合わない内容です。
私の小説を読むにあたっての分人の魂は何も揺さぶられませんでした。