- 販売開始日: 2013/01/01
- 出版社: 新潮社
- ISBN:978-4-10-117412-9
鬼麿斬人剣
著者 隆慶一郎 (著)
山中に捨てられ、長じて名刀工・源清麿に師事した巨躯の野人・鬼麿は、亡き師が心ならずも遺した数打ちの駄刀を諸国に捜し、切り捨てる旅に出た。様(ためし)剣術独特の構えから繰り...
鬼麿斬人剣
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商品説明
山中に捨てられ、長じて名刀工・源清麿に師事した巨躯の野人・鬼麿は、亡き師が心ならずも遺した数打ちの駄刀を諸国に捜し、切り捨てる旅に出た。様(ためし)剣術独特の構えから繰り出されるその長刀は、人も刀も石をも鉄も瞬時に切り裂く。中山道、野麦街道、丹波路、山陰道と、師の足跡を追い、女を惹きつけ、伊賀者に追われつつ、異色のヒーローが繰り広げる斬人剣八番勝負。
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異形の剣豪小説
2018/08/11 09:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Otto Rosenthal - この投稿者のレビュー一覧を見る
身長2m弱、体重100kg超の巨躯の刀工・鬼麿が三尺二寸五分の長大な太刀を振るって活躍します。
恩師・清磨が打ってしまった量産品の刀を、その遺言にしたがって折り毀すための八番勝負が、隆慶一郎の巧みな筆致で綴られています。
かっこよさの極致
2001/08/30 02:22
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ストラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
隆慶一郎氏の残した時代小説はけっして多いとはいえないが、そのなかで私はこの作品が一番好きだ。理由はたぶん、他の作品とはちがって、この作品の主人公の鬼麿がなんの背景ももたない人間だからだろう。『吉原御免状』の吉原の惣名主から、『花と火の帝』の天皇の隠密、『死ぬことと見つけたり』の佐賀浪人組の棟梁まで、著者は数多くの魅力的なリーダーを造形してきたが、本書の鬼麿にはほとんどだれもいない。わずかに一人の少年と一人の女性がついてくるだけだ(それだけでも強烈に強力なのだが)。それにしても、この主人公、おそろしく強く、かっこいいのである。
粗にして野だが、なぜか女性にモテるんです
2003/11/15 22:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
世に名高い刀工、四谷正宗こと山浦清麿の弟子で大男の鬼麿、師匠が臨終の際に残した「金に困って作った数打ち(量産)の刀を折ってくれ」という願いをかなえるために、大太刀を背負い刀探しの旅に出る。
この鬼麿、粗にして野だが卑にあらずという言葉どおりの人物なので、天衣無縫、自由奔放、やりたい放題な乱暴者に見えるのだが、実は心優しき筋が一本ビシッととおった男。その上飛び抜けた剣の腕まで持っているものだから、山窩の少年になつかれたり、行く先々の女性と床を共にしたり、さらには師匠とワケありで鬼麿を執拗に付け狙う敵の親玉の娘に惚れられたりと、そのモテることといったら。なんとも羨ましい男なのです。
流浪の民と天皇家の関わり合い、忍者、幕府の権力の及ばない地への憧憬など、作者の魅力がギッシリと詰め込まれている時代小説です。
主題は!?
2002/01/18 00:36
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:すの - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史物として読みやすく書いてあります。当時の鍛冶屋の技術やコテツの話、比較資料など、よく調べたなぁ、と言うのが正直な感想です。
登場人物に好感が持てますが、この作者の書く女性は少々理想的な女性に成りすぎていると感じるところがあります。主人公は人を斬るのが好きな訳ではなく、むしろ鍛冶屋として刀に情熱を燃やしているようですが、人を斬りまくってるのがちょっと違和感があります(タイトル通りでは有るんですけどね)。人を含めた動物を斬ると言うより、刀の出来を確認するための試し斬りの感覚で切ってるのがよけいに怖くも感じます。