紙の本
排他的経済水域を含めると日本は世界で6番目の超大国
2006/05/21 22:09
12人中、11人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本近海で穏やかならぬ事態が連発している。日本の領海に勝手に潜水艦を侵入させ、ガス田開発を強硬しても謝罪を一切しない傲慢な侵略国家・中国。落ちる一方の支持率を挽回するため領土問題を道具にしてナショナリズムを煽る危険なデマゴーグ大統領に支配された韓国。そしていわずと知れた不気味な破綻国家・北朝鮮。日本人は「いざとなったらアメリカさまが守ってくださるさ」と相変わらずのオンブにだっこ状態の依存心丸出しの思考のお陰か、はたまた「アジアに侵略者なぞいない。社会主義国は平和勢力だ」と今や小学生でも信じない遙か昔の妄説を信じ込む共産主義シンパの思考停止のお陰なのか、日本で「日本の海を守れ」という悲痛な叫びはちっとも湧き上がってこない。しかし、しかしである。日本は世界に冠たる海洋大国なのである。日本は海というと「お魚を取る場所」くらいにしか考えていないが、海底には豊富な地下資源が眠っている。海を支配することは日本の生存上、切っても切れない重要なカギを握っているのだ。本書を読めばその重大性が分かる。中国は、韓国は、北朝鮮は、みんなほとんど排他的経済水域を持っていない。おいしいところはみんな日本が抑えている。中国の近海は浅い。潜水艦は空から丸見えなんだそうだ。だから中国は台湾を奪取しようと策を巡らしている。台湾を中国に奪わせてはならないのである。沖ノ鳥島を守ることが日本にとって非常に重要なことも本書を読めば良く分かる。島を守るためにかぶせたカバーがオールチタン製だということは今回初めて知った。こうしたところにサクッとカネをかけられるところが経済大国のいいところだね。竹島なんていざとなったらいつでも奪い返せる。韓国の海軍力は弱い、ちょろい。今に見ている、韓国人どもめ。目にモノを見せてやるからな。でも著者の山田さんは「竹島は、もう永久に帰ってこないかも」と弱気な姿勢。おい、山田、しっかりせいや。
海図に排他的経済水域を記載していないのは日本だけでなく韓国、中国も書いていないそうだ。それをしって、少し安心した。
紙の本
日本の国境とは何か.その根拠とは.そして、竹島、尖閣諸島、沖ノ鳥島、北方領土などは今どうなっているのか
2005/04/19 01:04
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:格格 - この投稿者のレビュー一覧を見る
竹島などが問題になっているおり、いいタイミングでまさに読みたいタイトルの本がでた.内容は以下のとおり.
第1章 海洋国家日本の肖像 約40ページ
第2章 日本の国境を行く 約60ページ
沖ノ鳥島、石垣島、大東諸島、根室・羅臼
第3章 領土紛争最前線から 約60ページ
尖閣諸島、対馬、竹島、北方領土
第4章 「日本の海」を守る 約20ページ
1章では、非常に重要な領土とは何か、というような概念と日本の現状の海洋政策について書いている.日本の領土とは1951年のサンフランシスコ平和条約によるものというのが国際的に認められたもののようであるが、そこで、放棄すべき地域として、竹島、北方領土が入っていないという.だからと言って、そこが日本の領土と主張するのは無理とも思える.なお、韓国も、ソビエト連邦も、中国もこの条約に参加していないというのは重要だ.また、領海を12海里、排他的経済水域を200海里とする国連海洋法条約に日本も含め、2004年現在145カ国が批准しているが、アメリカは批准していないという.先進的に海洋資源の開発に取り組んでいる企業が多いために議会の承認が取れないという.アメリカはこの類の話が多すぎる.
2章、3章が本書の中心.2章は、著者自身が日本の国境を実際に訪れる話.沖ノ鳥島は日本の最南端であり、その重要性は言うまでもない.しかし最近中国に指摘されるまでもなく、岩である、というのが実情のようにも読める.灯台の建設と常駐者の派遣など、非常に重要であろう.それほど大きなコストがかかるとも思えない.石垣島は日本最東端の与那国島を含む、大東諸島をここに載せる意味は不明.根室・羅臼は実際に行けない日本最北端の変わりということらしい.それならば、最東端の南鳥島に触れないのは不満.
3章が私が本書に期待したもの.歴史とここまでの経緯を書いているが、もう少し詳しくてもよかったと思える.尖閣列島については、歴史的に見ても実効支配の面からも日本の所有であると著者は主張しているが、灯台を実際にどのように運営しているのか詳しく書かれておらず、実効支配の実態について不明である.竹島と北方領土については、歴史的には日本が領有しているが、韓国、ロシアによる実効支配がすでに50年を超えている.竹島についてはもう諦めるしかない、北方領土については、ロシアに要求するにしても慎重な返還方法を探っていくしかない、という主張である.
国境といえば、陸の境のように思い、日本にはないかのような錯覚があるが、日本の場合、すべて海に国境があるのである.そして、今、その境において紛争が起きている.その実態を正確に知っておくことは重要であろう.もっと重要なのは、それを踏まえ、強く相手と交渉していくことであるが.
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日本の国境はすべて海にある。
国境のことを簡単に知ることができる1冊。
一度、この本に紹介された島に行ってみたい。
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国境…そこで何が起きているのか。
1969-1971年まで奄美大島に住んでいたことがあります。当時は沖縄返還前であり、国境に近い島という認識でした。海の向こうはアメリカ(沖縄)という実感があって、行ってみたいけど怖い島という感覚がありました。今は平和になって、国境と言えどもボーダレスな印象ですが、この本を読むと国境は今でも怖いところのようです。
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2004年の版なので、今回の尖閣の問題を題材にしたものではないが、
領海概念など、基本的な事項が解説されている。知らないことも多い。
(メモ)
日本の国境について
・最北端 択捉島
・最西端 与那国島
・最南端 沖ノ鳥島
・最東端 南鳥島
日本は海洋国家である
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政治学の講義内容に関連する新書を探していたらこの本にたどり着いた。領土問題についての内容はレポート作成に非常に役立った。
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海洋国家であるがゆえに普段意識することがない国境について、東西南北の最端地の例を挙げながら、その定義と意義を国益に絡めて分かりやすく解説されており、入門として最適な書である。北方領土をはじめ、尖閣諸島、竹島といった領有権争いについて歴史的背景と現状について書かれているが、このあたりが本書の一番の読みどころであろう。著者が指摘しているように実行支配以上に訴える手段はなく、竹島は韓国のそれによってもはや帰らぬ島となってしまっている。武力行使が許されない日本が、それ以上に踏み込むことも出来ない現状では、外交政策がこうも弱気ではいつまでも近隣諸国になめられるだけである。すくなくとも、現在誰も実行支配していない尖閣諸島については、何らかの対策を送球に行うべきであろう。国境は国益そのものであるがゆえに、もう少し強い関心と事実認識を国民が持つべきであり、政府もまたそのような努力を怠るべきではないと改めて思わされる。
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気になった部分のみ
◆大東諸島:「さとうは島をまもり、島は国を守る」南大東村役場の壁に大書されたことば。
◆石垣島:1771(明和8)4/24(旧暦3/10)明和の大津波による被害。
◆尖閣諸島:古賀辰四郎氏の開拓について。
◆対馬:1419(応永26)6月、「応永の外寇」宗貞盛により撃退
◆根室・羅臼:安全操業・レポ船・特攻船
◆北方四島:ロシア国境警備庁太平洋地域局次長ビタリー・ガモフ少将暗殺について。
◆沖ノ鳥島:国「沖ノ鳥島附近を航行する船舶は少ないから、灯台は設置していない」⇒船乗り「沖ノ鳥島に灯台があれば当然利用する。暗礁がある海域などわざわざ通航しない。今は灯台がないから離れて通航しているだけ。・・・
◆シンガポール海峡(マラッカ海峡東端):ホースバーク灯台のあるペドラ・ブランカ島を巡る長年に渡る係争の解決について。
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[ 内容 ]
東は南鳥島から西は与那国島、北は択捉島から南は沖ノ鳥島まで。
主権的権利を持つ排他的経済水域(EEZ)は約四四七万平方キロ、世界で六番目の広さである。
しかし残念ながら日本が広い国であることを知っている日本人は少ない―。
中国潜水艦の侵犯、北朝鮮不審船、北方領土など連日のように報道される領土問題、そこでは何が起きているのか。
歴史を紐解き、現地からの迫真レポートも交えながら「日本の国境」を考える。
[ 目次 ]
第1章 海洋国家日本の肖像(この国のかたち;領土とは何か ほか)
第2章 日本の国境を行く(沖ノ鳥島;石垣島;大東諸島;根室・羅臼)
第3章 領土紛争最前線から(尖閣諸島;対馬;竹島;北方領土)
第4章 「日本の海」を守る(世界の領有権紛争;中国が狙う南シナ海に浮かぶ島々 ほか)
[ POP ]
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☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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領土問題が紛争に発展しやすいことを踏まえたうえで
日本はどのように対応すべきか、という論考である。
敗戦国であるということが、どれだけ厳しいことか、
しかし終戦と引き換えにしたのであれば、
どこかで受け入れるべきラインもあるようである。
日本以外の事例も引きながら
様々な方法が提示されているが、
二国間しか見ない対話の在り方では
打開できないであろうことが示唆されている。
仮に二国間対話であったとしても、それはさらに広い国際情勢との
兼ね合いから解決を展望するものでなければ進展は望めないだろう。
特に、アメリカの日本に対する思惑についての解説は
非常に興味深いものがある。
これも第三国の企図を見計らわなければ対応できないトピックだ。
領土があれば即ち国益というわけでもない、
ということを念頭において、こういった問題には対処してもらいたいものだ。
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恥ずかしながら日本の領土問題についてはテレビで聞きかじっただけで、ほとんど知識がないため産休中に読書開始。
日本の「領土」の定義が、戦後のサンフランシスコ平和条約で「領有権を放棄」していない部分であるとのこと。
日本最南端の島である沖ノ鳥島が二つの岩からなる、しかも、満潮時に片方は6センチしか頭を見せない小さなものであるとは知らなかった・・・。
韓国、中国、台湾、ロシアと争う領土問題。日本人の視点では、各国に対して"なんて無謀な"と感じるけど、他国から見れば全く同じ事を日本に対して思っている所がこの問題の難しさなのか。
竹島については、戦後のGHQにおける訓令では日本の領土外とされていたようだが、1951年のサンフランシスコ平和条約で日本の領土と定義されたものの、韓国がそれを受け入れず、今の実効支配が続いている。竹島さえなければ、もう少し韓国と仲良しになれるのに、勿体ないなあ。
総じて、日本は海洋国家であるという曖昧な感覚から、具体的に、日本外国の間には必ず海があり、この海に関する歴史が多大にあるにも関わらずそれを知らない人が私を含め沢山いることを認識し、これからは日本を考えるときに海を外すわけにはいかないと実感した。
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尖閣問題が国家レベルに発展継続するなか、一度頭を整理しようと読んだ。ナショナリズムに走らず冷静に記述され共感できる。竹島もそうだが、視点と時間軸を相手国側に移した書籍を読んでみたい。
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海洋問題に詳しい研究者である著者による一冊。
タイトルの通り、日本の国境問題が解説される。日本は島国なので、本書で扱われる国境は全て海洋上のものとなる。
取り上げられる国境問題は、尖閣諸島(vs中国/台湾)、北方四島(vsロシア)、竹島(vs韓国)、沖ノ鳥島(水没問題)。加え、石垣島、対馬、大東島、根室、等、国境付近に暮らす人々の歴史や他国との関係が解説される。
それぞれの話題は要点が丁寧に解説されており、海洋・国境のいずれに知見のない私でもスムーズに読み進めることができた。国境主張の争点だけでなく、その周辺での漁業問題や海上警備、歴史等、適度に横道の話題に触れながら書かれており、お勉強的な堅苦しさが薄い点も嬉しい。
なお、当然といえば当然ではあるが、領土・領海の正当性は日本の視点で語られる。他国の視点で書かれた本があれば、本書等と根拠を比較しながら読んだら面白いだろうと思った。
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これも最近比較的気になる分野の書物。近隣諸国と日本の歴史認識の違いは歴然としたものがあるけど、同じ日本の中でも、文献によって多少なりの違いが出てくるもんだなぁ、と。参考文献にまで遡って、どれが正しいかっていうのを厳密に検討するほどの時間的余裕はないけど、なんとなくボヤーッと国境問題の輪郭が見えてきたような気はする。まあ、まだまだ勉強です。
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日本の国境について知りたくて読書。
日本は海に囲まれているため国境の対する意識が希薄だと思う。敗戦により戦後は国境について教育することがタブー視されてきたようにも感じている。
竹島、北方領土、尖閣諸島、そして、沖ノ鳥島、石垣島、対馬。特に対馬の現状は心配だ。本書は、日本の立場から偏らず分かりやすく書かれていると思う。
日本人は、国境や領土についてもう少し学ぶ必要があるし、日本の生命や財産を脅かす行為を続ける国家に対して、日本という国家として友好を唱えて、必要以上に接近する必要はないと思う。国家と国家は、互いの国益を守るために必死に異なる意見をぶつけるような厳しい関係であることは、ある意味で真の対等な関係、外交といえるのではないか。日本が戦後長いこと続けてきた贖罪外交は、相手を見下した上から下への対等ではない外交と言える。
中世の倭寇発生過程や日本最短南端の沖ノ鳥島についてなど勉強させてもらった。それにしても、実効支配は重い。歴史は勝者が作り、いくらでも塗り替えられるのだと改めて思う。
日本とともに敗戦したはずの朝鮮(韓国)が妄想的に勝ったことになり不法占拠し続ける竹島は、なんとしてもと思うが。韓国内で民族の聖地的な存在である白頭山がない限り、国内をまとめるため、大韓民国の国是を維持するために次は対馬と主張してくるのは目に見えて明らか。
著者があとがきで書いている通り、日々厳しい環境の中、国境警備にあたっている海上保安官たちに敬意を表したい。
読書時間:約1時間5分
本書は日本領事館大連出張所でお借りしています。有り難うございます。