読割 50
電子書籍
未来いそっぷ(新潮文庫)
著者 星新一
〈アリとキリギリス〉〈北風と太陽〉〈ウサギとカメ〉など、幼いころから誰もが親しんできた寓話の世界。長年語りつがれてきた物語も星新一の手にかかると、驚きの大革命! 時代が変...
未来いそっぷ(新潮文庫)
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
未来いそっぷ 改版 (新潮文庫)
商品説明
〈アリとキリギリス〉〈北風と太陽〉〈ウサギとカメ〉など、幼いころから誰もが親しんできた寓話の世界。長年語りつがれてきた物語も星新一の手にかかると、驚きの大革命! 時代が変われば価値観も変わるとはいえ、古典をこんなふうに改作してしまっていいものかどうか、ちょっぴり気にはなりますが――。愉しい笑いと痛烈な風刺で、あなたを新たな世界へとご案内するショートショート33編!
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
紙の本
未来。あるいは、過去との対話。
2019/08/16 16:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る
中学生~高校生くらいのとき、猛烈にはまって手当たり次第に読んだ。久しぶりに再読してみると、「あのころ」とはまた違った感想を持った。特にその落差が大きかったのが「アリとキリギリス」。これは労働に関する考え方の問題だと思った。アリの社会では、食べ物を集めることが労働と見なされていたが、食べ物を管理することは労働と見なされていなかった。ここに問題がある。無計画に集めすぎたために、食べ物が余り、労働に関する道徳観念が崩壊してしまった。そして集めなくなってしまったことによって、そのうち食糧難になると思われる。問題は道徳ではなく、労働観念の問題なのだ。
状況の変化に人間の観念がついていかない。そういうことは、よく起こる。ゴールドラットの「ザ・ゴール」シリーズでも取り上げられていた。
面白くて、身につまされる。それとも、身に覚えがあるから面白いのか。いずれにしても星新一は、偉大な作家だ。
紙の本
初めての星新一
2019/07/10 10:13
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:シュヴァルツ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私が小学生のときに初めて買ってもらった小説でした。星新一独特の軽妙な語り口で紡がれるユーモア、風刺たっぷりのショートショートが満載です。
表題作「いそっぷ村の繁栄」は、有名な童話の「アリとキリギリス」や「ウサギとカメ」、「北風と太陽」などが現代的にアレンジされています。その流れでの「シンデレラ王妃の幸福な人生」が絶妙。この二篇にはまれば、きっと同じ作者の『なりそこない王子』にもはまります。
他にも、新しい物には何でも飛びつく男を描いた「新しがりや」、クリスマスイブに起こった心暖まる出来事「ある夜の物語」、何かがおかしい世界「不在の日」などの短篇から、「どっちにしても」や「奇病」、「別れの夢」などの超・ショートショートなどが収録されています。
星新一デビューにオススメです。
紙の本
中学生の頃
2017/04/24 01:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タンポポ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私が中学生の頃に初めて読んで、星新一さんに、はまるきっかけとなった一冊。子どもが中学生になったので、奨めてみたら、面白いと言ってくれている。子どもは、物語をあまり読もうとしないのだが、これは良かったようだ。
紙の本
もうひとつのイソップ物語
2001/11/17 02:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:utena - この投稿者のレビュー一覧を見る
星新一さんの本を初めて読んだのはいつのことか忘れてしまったのだけど読み終えた後で新鮮さとショックを与えられたのを覚えています。
私が最初に手にしたこの本は、アリとキリギリスとか誰でも知っている話の もう1つの世界を見ることができます。
楽しくて ちょっぴりスパイスの効いた世界です。この本から私は星 新一中毒の始まりとなりました。
紙の本
イソップ童話を星新一風味にアレンジした7話とシンデレラ。そしてSF、風刺、奇譚など多彩な物語を収録した全39話
2010/07/03 13:13
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:toku - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、「いそっぷ村の繁栄」と題してイソップ童話7話と、シンデレラのその後を星新一風にアレンジした作品に加え、従来の斬新な物語と意外な結末を描いた、多彩な作品を31話、計39話収録している。
元々寓話的内容の多い星新一だが、さらにイソップ童話と融合することによって、現代的な教訓や風刺が織り込まれていて面白い。(実際に『教訓』が書かれているから、なお面白い)
収録作品の中から、気に入ったものをいくつかピックアップ。
【新しい症状】
精巧なコンピュータが導入された、最新設備を誇りすべてをコンピュータに任せたこの病院に、持病が悪化した男がやってきた。
最新最高で正確な診断を下すコンピュータは、気分が悪く青ざめる男を前に、どこが悪いのか判断できずにいた。
すべてを便利に正確にこなしてくれるコンピュータが溢れる世界。
そのうちこの男と同じ症状の人が出て来るに違いないと思わせる作品。
【別れの夢】
その男は、寂しげな表情で別れの言葉を言う友人の夢を見た。
嫌な正夢を新たな切り口で描いた超ショートショート。
【少年と両親】
過保護に育て、怒りもせず、無心のたびに金を渡していた結果、グレて両親に悪態をつく少年となった。
性格はねじ曲がっていたが、身体は健康そのもので力も強く、両親は抵抗すらできなかった。
両親が過保護に育てていたその理由とは。
少年に訪れた思わぬ結末に驚かされる。
【ある夜の物語】
ぱっとせず、社交的でなく、友人もいない青年のもとに、本物のサンタクロースが現れた。
望みを問うサンタクロースに、青年はあれこれ考えたあげく、病気で寝たきりの少女のもとへ言って欲しいと告げた。
クリスマス・イブのこの日、最高のプレゼントを貰った者は誰か。
心を暖かくさせる童話風の作品。
【どっちにしても】
秘密諜報部員のエヌ氏は、「世の中がめちゃめちゃになってしまう」と緊急の呼び出しを受け、スポーツカーに乗って全速力で本部に向かった。
アメリカにありそうな、悪の秘密結社に敢然と立ち向かう秘密諜報部員の現実を描いたユーモア溢れる作品。
【やはり】
エヌ氏は、山奥の小さな旅館で心霊現象に遭遇した。
口止め料として金包みを受け取ったが、友人に話さずにはいられなかった。
現実に『こんな旅館』があるかもしれない。
紙の本
ありふれた世界からの脱出
2002/06/25 17:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アセローラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
SFを好きになったきっかけが星新一氏だという人は結構いるのではないかと思います。私もその中の一人です。初めて読んだのは小学生のとき。わかりやすくて短い文、意外な結末…と、児童書には無い面白さに夢中になりました。
あれから数年、やはり今読んでも面白さは色褪せません。以前よりも星氏の伝えたかったことがわかるようになり、改めて、わかりやすく書く事の難しさを知り、星氏だからこそ書ける世界を楽しませてもらいました。
紙の本
ブラックなイソップ物語!
2001/10/14 11:58
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:あゆりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
前半の、イソップ童話にヒントを得た作品については、教訓まで舁いてあるブラックユーモアが楽しい。また、私は同じように神経質なので、秘書代わりのロボットをどんどん性能良くしていく「頭の大きなロボット」のラストは身につまされるものがあった。
紙の本
再読。
2019/09/01 20:11
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うりゃ。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
書名にもなっている「未来いそっぷ」のシリーズはにやりとさせられることうけあい。「おカバさま」は、なさそうでありそうな、いかにもな星新一氏らしい作品。新潮文庫版は全集としても手頃なので、ついつい買い集めたくなってしまう。