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日輪の賦
著者 澤田瞳子 (著)
7世紀の終わり――まだ日本は存在しない。古(いにしえ)よりの蔑称「倭」の名に甘んじ、自ら決めた国号を持たぬこの国は、海の向こうで強大化する唐、百済を滅ぼし半島を統一した新...
日輪の賦
日輪の賦
商品説明
7世紀の終わり――まだ日本は存在しない。
古(いにしえ)よりの蔑称「倭」の名に甘んじ、自ら決めた国号を持たぬこの国は、海の向こうで強大化する唐、百済を滅ぼし半島を統一した新羅の脅威にさらされている。国家存亡の危機を前に、自らの手を血に染めながら改革を急ぐ女王・讃良大王(さらら・後の持統天皇)と、それに反発する守旧派豪族たちの対立は激化していた。そんな中、讃良は国の仕組みを根本から変える「律令」の編纂を密かに命じる。その裏で、恐ろしい謀略が動き始めるのだった――。
大注目の新鋭が描く、「日本」誕生の壮大な歴史エンターテインメント!
著者紹介
澤田瞳子 (著)
- 略歴
- 1977年京都府生まれ。同志社大学大学院修士課程修了。専門は奈良仏教史。「孤鷹の天」で第17回中山義秀文学賞、「満つる月の如し」で第2回本屋が選ぶ時代小説大賞受賞。
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恩讐をこえて
2017/06/27 11:09
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投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る
和から日本へ、豪族と大王の集合国家から中央集権国家への変革期。坂東眞砂子や里中満智子が描いたのとはまた違った持統天皇像がある。
恩讐を乗り越えて、国家の基本となる律令制を作り上げようとする若者たちの情熱。争い事をなくすために国家像を抱く持統天皇や葛野王や文官たちの秘めた力強さと、既得権益を守ろうとする旧豪族たち。そして才があり、それが吉となるか凶となるか判らぬ藤原不比等。
戦国や幕末とは色の異なる変革期の人間の姿がまた面白い。