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投稿者:くりぼん - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公がずっと隠してきた穢多の身分であると言う事実を打ち明け、全てを捨てて去っていくところが涙なしでは読めない
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投稿者:ポンタ - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本文学史の記念碑的な作品。
部落差別を受けてきた父から自分の身分は決してあかすなといわれつづけてきた丑松の苦悩が描かれている。当時の日本の様子がよく描かれている。
解説は野間宏。
自然主義文学の先駆
2015/05/06 03:19
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は読者によって捉え方がわかれてくるだろう。突飛な発想だが、自分は本書をサスペンスとして読んだ。主人公がいかにして「自白」にいたったのかが物語の中心だ。被差別部落にたいする偏見が主人公を追いつめてゆく。あたかも刑事が犯人を追いつめていくようすを、あるいは「罪と罰」のラスコーリニコフの姿が思い起こされる。その人によって違った読み方ができる本は、とても魅力的だ。
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烏兎の庭 第一部 書評 2.6.04
http://www5e.biglobe.ne.jp/~utouto/uto01/yoko/hakaiy.html
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部落差別を受ける青年の葛藤を描いた話題作です。
読み始めるときには、私にとって久しぶりの文学作品だわ、近代小説だわ、と今の時代との差異を味わうのを楽しみに読み始めたのですが、読み進めていくうちに、(この本が書かれた時代には、これはものすごく先鋭的なススンダ小説だったのだなぁ)とその新しさに感じることとなりました。
「〜〜なので。」という文末表現が、どことなく「北の国から」を連想させたりして、とてもとても100年前の作品と思えませんでした。
そして案外、さわやかな読後感なのも好感が持てるなぁ。今まで読まないで来てしまって損をしていたかも。読む機会が得られてよかった。
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明治期の部落差別とはどういうものだったのか、と肌で感じるにはいい本かと。随所で違和感はあるが、まあ時代が時代だし仕方ない面もあるのかな(解説で「藤村の限界」といっていたのはその通りとは思うが)。
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・辛い。こんな秘密を抱えるってことを、想像できない。
・当時の穢多に対する市民の感覚がわかりすぎるほどに良くわかった。当の島崎藤村すら、連太郎に自分たちを「卑しいもの」と語らせているほどで、どれだけ当たり前の感覚としてこの「差別」(今の言葉を使えば)が浸透していたのかが良くわかる。表現に驚くとかじゃなく、この感覚に驚く。
・親友の銀之助ですら、当たり前のように穢多を差別していて、そりゃ言い出すなんてとても無理、と思いましたわ。
・それにしても辛い。今の世の中で性的嗜好をカミングアウトすることとはこんな感じなのかな。
・志保の存在に救われた。
・今の作品であれば、きちんと穢多と呼ばれる人たちも皆と等しい人間だ、と結論付けられるはず。当時の感覚ではその答えは出せなかったのか。それとも島崎藤村の掘り下げが足りなかったのか。
・丑松は、この秘密を打ち明けて、一体何になりたかったのか。そうすることによって自由になれたのか。重荷を下ろせたのか。でもそうまでして肯定したかった本当の自分とは何だったのか。
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昔の小説はよい。そしてストーリーがおもしろかった。主人公は齢24歳ということで自分と年が近くおもしろかった。「旧社会において極度に卑しめられた部落民出身の小学教員丑松が父の戒めを破り、公衆の前に自らの素性を告白するまでの激しい苦悩の過程を描く」物語である。あれだけ言っていた土屋君がことの発覚後、なぜか自己を省みることもなく素通りで友好を続けているところが、問題的であると私は思った。2008.11.13-16.
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2008/11/17,19,20
必読書150に掲載。
これはとってもいい作品だったと思う。
主人公・丑松の苦悩がすごく鮮明に描かれ、リアルな差別部落の厳しさを教えられました。
現代人にはわからないであろう苦しみ、これを知ることが出来る1冊です。
言葉では評価しにくい、でもすばらしい1冊でした。
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教科書だけでは知り得なかったエタの苦悩がひしひしと伝わってきました。
文明開化で新しい時代を迎え、「新平民」となったのにもかかわらず、周りからは人外扱い。
人種差別が絶えないでいた悲しい日本の現状が見えたような気がします。
◆memo
『破戒』(はかい)は、島崎藤村の長編小説。1905(明治38)年、小諸時代の最後に本作を起稿。翌年3月、緑陰叢書の第1編として自費出版。
被差別部落出身の小学校教師がその出生に苦しみ、ついに告白するまでを描く。
藤村が小説に転向した最初の作品で、日本自然主義文学の先陣を切った。
『ウィキペディア(Wikipedia)』より抜粋
◆20090612〜20090716
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高校時代の現代文の先生がよく紹介していたのを思い出し読んでみた。
明治初頭、四民平等が謳われ始めたけれど差別が普通に存在するという時代。
今の時代とは関係のないこととはいいきれない気がする。
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のんびりとした自然描写に反して、丑松の心理描写は非常にスリリング。その二つの調和が絶妙。ただ、丑松が部落出身であることを「謝罪」するような展開には疑問を覚えた。
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穢多であることを強く意識した時から始まる、主人公「丑松」の心の葛藤を描く作品。
いわれのない差別に対する憤り、悲しみ、絶望等。
美しい風景描写を借りて浮かび上がる、丑松の心情。
「過去にあったであろう差別」といった認識で読むことができた自分に対し、幸せを感じる。
・・・ちなみに。
この作品を通し、「小春日和」が、晩秋から初冬にかけてに使う言葉だと知った。恥を感じる。
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何度読んでも良い!といってもまだ3度目程度だが…。
現代とは比較にならないくらい根強い差別の中で出生を隠して暮らしてきた丑松。その苦悩と彼の誠実さにどんどん惹き込こまれていく。こんなにも理不尽な世の中で、銀之助や志保、そして生徒の小さな救いに思わず涙が出てくる。
とても素晴らしい作品です。
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読了までに時間を要した。考えながら、考えさせられながら一文一文を読んだ。これほどまでの『差別』を今の時代に経験する事はないかもしれないが、謂れ無い差別はなくなっていないのだ。人が人を蔑むその思いは、何故起こるのだろうか。