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投稿者:wwf - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルは料理生物学ですが、どちらかというと料理化学です。
いずれにせよ、身近な素材で勉強ができてとても楽しい本です。
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「料理生物学」とは聞いたことの無い学問だが、これは大阪大学大学院生命機能研究科の小倉脳神経工学講座教授の授業を書籍化したもの。身近は食材・料理を材料にして生物学・化学を再度学び直そうという試みのようだ(こうでもしないと授業の出席率が落ちるというのも問題だが)。
題材はカレー、ラーメン、ホットドック、お茶、焼肉、酒、アイスクリームとあり料理材料や調理に伴う様々な化学反応が説明されている。だが亀の子アレルギーの人間にとってはそれは有っても無くてもどうでも良く、講義中の雑学が一番役に立つ。
ハム・ソーセージの製法を伝えたのは第一次大戦で青島に攻め入った日本軍により戦争捕虜になったドイツ兵、なんてのは知らなかった。オランダ出島時代くらいから日本に伝わったのだろう、なんて漠然と思っていたら大間違いで極々「近代史」的な食べ物だったのだ。
天皇陛下が園遊会に招いた人達に出す料理が実はジンギスカンというのもビックリ。それを食べた朝青龍が「へえ、おいしい料理だね。モンゴルでやったら流行るかもね」と言ったかどうかは定かではないが、道産子のソウルフードは実は皇室御用達料理でもあったわけだ。(後でネットで検索すると宗教上食べられないことがある牛・豚を避けるために御料牧場産羊と鳥を出しているそうだ)もっと大々的に宣伝しても良いのにな。
そういや松尾ジンギスカンの店が銀座についで赤坂にも11月にできるというニュースもあったし、息子の店は新宿にあるとの事だから今度は久方ぶりにタレ付きジンギスカンも行かなきゃな。
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ものすごく面白かった!
料理生物学。。。まったく意味が分からないタイトルなんですが、内容を読んでもよく分からないんです。
実際大阪大学で行われていた、料理を作りながらそれにまつわる面白い話を次々していく講義・・・。講義に出席している学生は、美味しいものを作って食べて単位貰って超お得、という夢のような・・・!
一つの料理をきっかけに、歴史、科学、意外な繋がり、世界の国と民族性、単なる雑談・・・などなど、話はどんどん進みます。どの話も意外性があって、納得感があって引き込まれてしまいます。章ごとの追加解説や、脚注も丁寧で、絶妙。
話の面白さ、知識の深さ、広さ、軽妙なユーモア・・・私も小倉先生とパーティーしたい(笑)
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トリビアの泉のようにおもしろい。ビールとパンは兄弟,三ツ矢サイダーの歴史,などなど。ただし,デートであまり蘊蓄を傾けるとゆうりさんのように引かれてしまうかも。
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恐るべし! 大阪大学!!
なんて楽しそうな、なんてユニークな
「料理は科学だ、化学だ」的授業をしているんでしょう!!
いいなぁ、ステキだ
これなら、料理嫌いの私も
毎週ウキウキと大学に通うだろうなぁ
楽しみながら、きちんと学術的な内容を押さえてる
実は、こういうのって、確実な知識がないとできないのだよね
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学校図書館系の書評欄で何度か見かけ、気になり読んでみた。
大阪大学の実際にあった講義「料理生物学」。
授業中に食べ物を囲みながら、生物学の勉強。
教科書で習った生物を、料理しながらリアルに体験できる授業なので、学生も「なるほど」となるらしい。
実際に読んでみて、そういうことか!と何度も思った。
男子にもオススメ。
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第0講 オリエンテーション
第1講 カレーライスの生物学
第2講 ラーメンの生物学
第3講 ホットドッグの生物学
第4講 お茶はいかがの生物学
第5講 焼肉の生物学
第6講 ちょいと一杯の生物学
第7講 食後のデザートの生物学
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料理生物『学』とタイトルを冠しているが,全く肩肘張らずに読める。
料理は試行錯誤による経験の純化を経て,文化として定着してきたものの集合体なんだと思うが,それを生物学・化学の観点から見ると非常に理にかなっているのだよ,というメッセージを受け取った。とても面白い。
筆者が講義中で話した内容に解説を加えているので,雑学的な(言い方を変えると散漫な)情報量は非常に多い。しかし,基本となる概念は繰り返し現れるものであり,全部を覚える必要はない。例えば浸透圧と分子の形からの説明が繰り返し現れる。一見異なる調理法の背後には実は同じ意味が潜んでいたりする。このあたりの書きぶりからは普遍性を重んじる物理学の精神がチラ見えしたような。
日常に新しい眼を差し向けさせる,大学の講義らしい内容であって,科学を多少知っている人にはどんどんお勧めしたい本だと思った。
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ハーバードの人気教室シリーズが次々出版されているが阪大も負けていない。残念ながら今では開講していないが2001年から5年間続けられた金曜5限の人気講義「料理生物学入門」シラバスはこうなっている。
単位数は2、受け入れ人数15人ほど。第一回以降の開催場所未定。「料理は化学実験である。料理を通じて生物学を体感する」「科学の基本は周囲の減少になぜ?を発することであり、科学の醍醐味はその答えを自分で発見することである。」「受講資格は初体験の食品もいとわずに口にできること、好き嫌いは別として、いちおう何でも食べられること、とする。」
第1講 カレーライスの生物学
金曜日はカレーの日、それが日本の伝統。さて誰が決めたのか?答えはマハラジャではなくイギリスから伝わったからだ。インドでは毎日カレーなので曜日は関係ないが、イギリスでは日曜日に牛肉の塊を焼きローストビーフを作る習慣があった。終末になると傷んでくるのでごまかすのにインドの植民地から伝わったカレーにしたんだそうだ。美味しんぼにも出てたがインドにはカレー粉は無く、ガラムマサラのコピー商品を作ったのがカレー粉で今でもC&Bのブランドで続いている。じゃあ何で日本の伝統になったかというと明治維新で海軍はイギリス式に習ったからだ。横須賀海軍カレーが日本のカレーの発祥でC&Bに対抗して生薬からカレーを作ったのが明治36年の大阪瓦町の大和屋。後追いのメーカーがわーっと出て来て上手く言ったのが東京日賀志屋の日鳥カレーでサン&バードがS&Bのカレー粉になった。もう一軒は大阪の浦上商店で最初の商標はホームカレーだったのが「日本にホームの概念はあらしまへん。カレーを売るならハウスだす」という浦上の妻の一言でハウスカレー(ハウス食品)になった。(一部 Wikiより)ついでに言うとウコンの力はカレーの原料のサイドビジネスだ。
ウンチクにはなるがどこが生物学なのか?ちゃんとやってました。トウガラシの辛み成分カプサイシンはどこに含まれているか?答えは種、ではなくて肺座というピーマンやパプリカの白い筋の部分。おしべやめしべは全て葉の変形で葉の葉脈の先に種がついたのが基本形。折り畳んで閉じると袋の中に種が入る。サヤエンドウや枝豆がこの形だ。ぴったり閉じずに3つ集まってできたのがピーマンで胚座は種を支える部分になる。バラ科は5つ(5心皮)なのでリンゴはこの仲間。またカレーの講義ではないがリンゴで食べてる所は花托という本質的には茎の部分。花托が膨らんで本来の種子を包み込んでるのだ。リンゴの種子は中心の堅くて食べ残す所だ。ついでに言うとイチゴも花托を食べるが種子は表面にたくさんついているつぶつぶがそうだが実は無く種だけになっている。
第2講 ラーメンの生物学
麺は小麦から手作りでうどん、ラーメン、スパゲッティと作り分ける。出汁は必ず水から取る。なぜか?塩水などで煮だしても浸透圧の差でスープのもとは出てこないから。熱湯で細胞膜を壊せば濃度を一定にしようとスープが出てくる。逆におでんのように味をしみ込ませるのは出汁でやるわけだ。生物学らしさはチャーシューがわりのロースハムにて。ロー��は背筋、輪切りにした時に脂肪に囲まれた丸い部分が胸最長筋で背中を伸ばす筋肉。橋の細くなってるのは肩の筋肉。ちなみにハムは太ももなのでロースハムは背筋なのに太ももという変な名前だそうだ。
そんなこんなで15回の講義のうち半分が冗談の様な語り口で紹介されている。生物学以外にも物理、化学、歴史や文化などにも話は飛ぶ学際的な講義だがとにかく毎回料理するのだからいい。この講義が無くなった理由の一つが料理実習に使った実験室が遺伝子組み換え実験をやるために食品を取り扱えなくなったためだとか。一応この先生真面目な講義もやってるらしいがそちらはすぐに出席者が減る。ならばこういう緩い講義も役に立つだろうと言うことらしい。こういう講義なら出るよなあ。
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[ 内容 ]
阪大大人気講義録。
おいしい料理は、科学と歴史がコツになる。
[ 目次 ]
第0講 オリエンテーション「今年の顔触れはどうかな。」
第1講 カレーライスの生物学「講義をはじめます。」
第2講 ラーメンの生物学「今日のお昼は何を食べましたか。」
第3講 ホットドッグの生物学「勉強もちゃんとしてちょうだいね。」
第4講 お茶はいかがの生物学「今週はライトに、お茶にします。」
第5講 焼肉の生物学「今週は約束通りヘビーに焼肉です。」
第6講 ちょいと一杯の生物学「今日はこのあとコンパという諸君も多いでしょう。」
第7講 食後のデザートの生物学「暑くなってきましたね。」
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]
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【読了メモ】 (150826 13:15) 小倉明彦 『実況☆料理生物学』/大阪大学出版会/2011 Oct 11th/おもしろっ!歴史の話もちょいちょい出てきます/カレー、ラーメン、ホットドッグ、お茶、焼肉、お酒、アイスクリーム
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いいなこういう授業ってと思いながら読んでいたが結局、基礎的要素がなければ何も理解できない自分がいた。
ただ、楽しかった、おいしかったで終わってほしいとは著者も思っていないだろう。この講義を受講した生徒たちは本当の自主性というものを突き付けられたのだろうと思ってしまうのは間違いだろうか。
マドレーヌの形 流れ星
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ラーメンやうどんを打ちながら化学結合について学び、焼き肉を焼きながら骨格筋と平滑筋についての講義を聴く。学生さんにはそりゃあ人気だっただろうな、この講座。たしかに「体系立ってない」ので、場当たり的ではあるが、ここをとっかかりにすればいいということで。
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こんな講義の仕方もあるんだなぁという授業形態の勉強にもなり、また知識としても料理ってこんなに色々な知識が詰まっているんだなぁという勉強にもなる一冊だった。生物学をうたっているけれど、実際読んでみると歴史やら文化やらその知識は多岐にわたり、まさに食と知識とのコラボを強く感じさせられる内容になっている。「面白い!」の一言に尽きる。
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【感想】
楽しい。そして、よみがえる生化学(コーン・スタンプ第2版)の講義?
たべもののの薀蓄がすごい。単に雑学書をよむのではなく、実践と理論に裏付けられている。
目次を転載しましたが、それだけでたのしい。
阪大の石橋キャンパスがでてきて、懐かしい。
【ポイント】
28/赤カエル
私も、教養課程での生物学実験でカエルの神経の実験やりました。
そして、終わったあと、腿肉をホイルに包んでストーブで加熱してお醤油でたべました。
当時も、研究用カエルは2000円といっていた記憶。 38年前のおもいで。
33/アリナミンは、ビタミンB1(チアミン)とアリシン(ニンニク成分)を結合させて脂溶性にした。
73/ソーセージをブタの腸に詰めるとフランクフルト、羊の腸に詰めるとウインナー、牛の腸につめるとボローニァ
74/「混捏」筋肉細胞を水に浸すと、浸透圧で細胞内に水が入りプクプク、そこで揉むと細胞は
破裂して、中からDNAが出てくる。これが粘りの元。
186/三ツ矢サイダーと川西の平野水
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(目次)
第1講 カレーライスの生物学 「講義をはじめます。」
・金曜日はカレー曜日 ・コロンブスの苦悩 ・カレー粉の解剖学 ・日本最初のカレー
(解説)
?遺伝子組み換え作物 ?カプサイシンと痛み ?病原菌ハンターの時代
1−4 ビタミン
第2講 ラーメンの生物学
・本格手打ちインスタント・ラーメン ・麺は手打ちか足打ちか
・麺打ちとパーマ ・スープと浸透圧 ・焼豚には前後がある
(解説)
?でんぷんとは何か ?タンパク質とは何か ?浸透圧(おダシの物理学)
?インスタント・ラーメンの物理学
第3講 ホットドッグの生物学 「勉強もちゃんとしてちょうだいね。」
・ソーセージは紙詰か腸詰か ・燻製のちから ・ホットドッグの正しい食べ方
・ライバル出現ハンバーガー
(解説)
?食品と高分子 ?食品の保存、防腐、殺菌 ?ヘムとハム ?健康食品と有害食品
第4講 お茶はいかがの生物学
・ティー・オア・カフィー ・水の硬さって何? ・コーヒー中毒は本物の中毒だ
・クッキーとビスケットの違い
(解説)
?ポリフェノール ?カフェイン ?進化論 ?ドーパミンと脳内報酬系
第5講 焼肉の生物学 「今週は約束通りヘビーに焼肉です。」
・カルビってどこの肉 ・焼け具合はアミノカルボニル反応で ・キムチの効き目
(解説)
?内骨格と外骨格 ?ガンとは何か ?正統ホルモン学 ?赤身肉と白身肉
第6講 ちょいと一杯の生物学 「今日はこのあとコンパという諸君も多いでしょう。」
・サルでもできるワイン作り・ビールとサイダーの作り方・ビールとパンは兄弟です
・酔っ払いの生理学
(解説)
?お酒の醸し方 ?三ツ矢���イダーと平野水 ?ベーグルの悲しい歴史 ?お酒に強い人弱い人
第7講 食後のデザートの生物学 「暑くなってきましたね。」
・アイスクリームとシャーベット ・牛乳はなぜ白いか ・イチゴはどこを食べてるの?
(解説)
?水の不思議と生物 ?細胞膜とレシチンとコレステロール ?パンダの親指