紙の本
最後まで読み通すにはパワーが要ります
2006/10/29 22:35
10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
娘が桜蔭中学を受けるというので、先日、桜蔭の文化祭にいったが、まあ。驚いた。静かなのである。出店、屋台はほどんどなく、軽音楽部は隅に追いやられている。そして男がほとんど来ていない。あるのはクラスごとの「研究」で、これまた面白いことに、教室に入るごとに見学者は「テスト」を受けさせられ「採点」されるのえある。つくづくテストが好きな女の子達なんだな、この子達はと、ある種の清々しささえ感じた。その桜蔭から天下の東大理Ⅲに現役で合格した才媛が本を書いたというので早速買って読んでみたが、なんというか、あきれ果ててものがいえないというのはこのことだろう。とにかく、この本にはあけすけの本音が満ちている。この本を手に取った人の半分以上は、途中で「著者の考え方が嫌になって」読むのをやめてしまうのではないか。何よりも笑わずにはいられないのが、東大入学後、東大内を見回したところ、同じ東大生でも「東大脳を持った人がほとんどいない」ということを発見し「東大生が馬鹿になったと世間で言われるのは必然」と納得するくだりです。東大脳というのは現役の東大生全員が持っているものだとてっきり思い込んでいた私には、なんというか、不思議な断定でした。著者は努力の人である。己の欲望を律し、ひたすら勉学に励む修行の人である。だからこうした修行の道からはずれた一般人に対する著者の目は厳しい。著者の妹も桜蔭を受験したが、見事に落ちて今は公立中学に通っているそうだが、その理由は「ちゃらちゃらした性格」のせいなんだそうだ。桜蔭以外の学校に通う著者のコメントは「あんたたち、そんなちゃらちゃらしてばっかだと絶対後悔するわよ」という細木数子も顔負けのキビシーイものなのである。著者も認めているとおり安川さんは、友達が出来にくいタイプのようです。周りはみんな馬鹿で阿呆でちゃらちゃらしていて、自分を含む数少ない東大脳を持った人たちのみが、付き合うに足るマトモな人で、あとは口をきくのも時間の無駄と思っているようなのです。老婆心ながら、これから社会に出てお医者さんになったら、「このひと、苦労するだろうな」と思わずにはいられなくなりましたね。ただ参考になったのは東大理Ⅲに現役で合格した人でも、駿台の「駿台東大スーパー数学」はちんぷんかんぷんな難問ばっかりだったということ(あとで調べたら東大過去問なみの難問ばかりだったとのこと)。私は駿台の春期講習・夏期講習というのは難しすぎて受験には役に立たない内容で、受講している人間の大半は「駿台に通っている」ことで自分の不安を中和させているだけなんじゃないかと疑っていた。その意味で、著者の駿台感には大いに共感できた。昨今、有名校の東大合格者数は「鉄緑会に通っている生徒の数に正比例する」みたいな迷信が幅を利かせているが、これもウソだと私は見ている。
投稿元:
レビューを見る
同じ歳の子が書いた新書。さらっと読めた。
喫茶店とか学校の屋上とか、うちで夜通しとかで友達の人生話、いい話を聞けたような読後の感じ。
同じ歳でも当たり前だけどいろいろな人生があるなぁと。文章も展開も本当に、友達からぽつぽついい話を聞いているといった感じです。最後の大学生活への思いに同い年なのではっとさせていただきました。
投稿元:
レビューを見る
教科書をしっかり勉強して基本を押さえることの大切さを知りました。桜蔭中・高・東大理?の現役女子大生が自分の勉強スタイルを明かした本です。
投稿元:
レビューを見る
桜陰中学・高校から東京大学理科?類に現役合格した著者の
体験談を中心とした勉強論。
著者は予備校に通うことなしに、
ほとんどの学生が医学部に進学するという理?に現役合格した。
その体験から、予備校よりも学校の授業を信じるべきだという考えが強い。
また、本来は医者という目標よりも、
日本最高峰の東大医学部というブランドに憧れを抱いたと記している。
しかし、全ての学校が桜陰のように、
東大を意識して授業を行ってくれるわけではなく、
高校三年生でセンター試験にも挑戦しないという学校も多く存在することを考えると、
著者の体験談なので問題はないが、
読んでいて若干疎外感を感じた。
投稿元:
レビューを見る
題名に惹かれて買ってみた本。
「これを読めばおれも東大に近づけるんや……。」なんてことを期待したんだけど現実はそれほど甘くなかった。本の中身は単なる著者の両親がどのように著者を育てたかを書いてあるのみだった。極めて限定された個人のことしか書かれていないのにこの題名はどうかと思う。さらにこの題から突き詰めて考えるとこの本は暗に「高学歴社会」を主張している。まぁそれが支配的な考えであって、この本を買ってる自分も無意識のうち(いや、意識的にかもしれん)にそれを受け入れているんだろう。自分が生きている間に絶対東大出身者に一泡吹かせてやろうと思う。乞うご期待。
投稿元:
レビューを見る
「東大脳」的思考とは何か―それは、自分の人生を自ら切り拓く意志を持ち、設定した目標にむかって努力することのできる思考形態。周りに流されるのでなく、強靱な意志を持った子どもに育てるにはどうしたらいいか?難関大学突破の鍵となるのは子どもの資質か、親の力か?19歳の東大理科3類現役学生が自らの生い立ちを通して語る異色の子育て論。
うーん
具体的にどうするとかというところはやはり本人だからなんともいえないところが多いのでしょうね。
東大にいくことだけを目指すのがどうとかというのは置いといて、もっと違った表現を勝手に期待してた僕がちょっと悲しい気持ちになります。。。
投稿元:
レビューを見る
まず、本の題名と内容とのズレに違和感を覚える。
中学受験を控えたわが子がどうすれば自分の最大限の力を発揮でき、合格を勝ち取ることが出来るのか、少しでもヒントが欲しくて手にとった1冊だったのだが、塾にもほとんど通わず、東大までのエリートコースを辿った著者が、メンタル的にどう工夫をしたのか、どんな紆余曲折を体験したのかなどの細かい記載は省かれ、魔法のように、トントン拍子で気がついたら合格してました的なノリを感じずにはいられなかった。
自学自習をモットーに頑張ったのだから、信念や心情の変化などたくさんあっただろうに。
読み終えて、期待した収穫があまりなかったことが残念だった。
投稿元:
レビューを見る
著者が自学自習で東大理Ⅲに現役合格するまでの過程を綴ったエッセイのようなもの。
自分独自の型を作る(東大脳を作る)ために私はこうやりましたーと紹介しているが、過剰一般化注意すべきでないと著者自身が警告しているので、あくまで東大現役合格生のブログを読むくらいの感覚で読むとオススメです。
投稿元:
レビューを見る
[ 内容 ]
「東大脳」的思考とは何か―それは、自分の人生を自ら切り拓く意志を持ち、設定した目標にむかって努力することのできる思考形態。
周りに流されるのでなく、強靭な意志を持った子どもに育てるにはどうしたらいいか?
難関大学突破の鍵となるのは子どもの資質か、親の力か?
19歳の東大理科3類現役学生が自らの生い立ちを通して語る異色の子育て論。
[ 目次 ]
第1章 私の東大理3受験奮戦記―自学自習で挑んだ大勝負(塾や予備校は本当に必要か 自学自習の三本柱 ほか)
第2章 東大脳は親が作る?―自衛官の父は訓練好き(ノルマをこなし、ノルマに慣れる 父の無謀な訓練 ほか)
第3章 中学受験成功の法則―決定権は誰にある?(中学受験の価値 成り行きの中学受験 ほか)
第4章 桜蔭って、どんなところ?―女子最難関の内側(桜蔭の入学式 落ちこぼれる不安 ほか)
第5章 東大脳の作り方(自学自習は受験後も役に立つ 常に向上しつづけるということ ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
投稿元:
レビューを見る
著者の真面目な取り組みに対しての★評価。どうしてなかなかだれにでもできることではないが、レベルの差こそあれ、物事への取組み姿勢には共感できる。指示待ちではなく、自分自身のぶれない判断を基に行動できる者でありたい。
拙宅では中学受験対策として、主人公である子どもと毎朝の家庭学習を続けている。
投稿元:
レビューを見る
本書タイトルに目が行って買ってしまった本。最近、やたらと目に付くのがこういった類の「ノウハウ」的なモノ。特に、学生・大人向け両方の受験指南書。
この本を読んでみた感想は、タイトルと中身は相当のアンマッチって事か。単なる東大(医)に現役合格した女子大生の「半生記」的なモノかも。理Ⅲに受かる子は、やっぱりこうなんだと。
しかし、理Ⅲ受かっただけで出版させる出版社も出版社だし、その誘いに乗っかってしまった著者もどうかと思う。更に、その本を買って書評まで書いている自分は何?
東大だからという風潮は、やっぱり変だと思う。学歴に未だに偏重する一部の層があるから売れるのだろうけど。
和田秀樹の受験本が出始めてからの傾向なのだろうか?
ちょっと残念な内容だった。
投稿元:
レビューを見る
読みづらいなぁ。不器用な人だなぁ。というのが感想。
東大に入ったというのに、どれだけ無骨に生きてるんだ。もっと楽に生きればいいのに。
……というか、彼女の言う「東大脳」というのはマニュアルに沿って作られるものではなく、各個人の資質と、探究心があって初めて成り立つものである。(多分それは自覚していると思うんだけど)
それなのに、誰にでも出来るよ、といようなタイトルにしたのは出版社なんだろうか。だとしたらちょっとかわいそうだね。久しぶりに自伝を読んだ気がする。
投稿元:
レビューを見る
本書は家庭教師派遣をしている方にいただきました。 私と生い立ちが似ているそうで(父親が自衛官,母親が看護師というところ)。 ああ,こういう東大生,いるなぁと思いました。 特に価値判断抜きに,実際に。 レビューを読んでいると,筆者の自尊心や,トップでなければ意味がない,最も偏差値が高いから理三を受けた,という点に批判的な意見が多くみられました。 しかし,このようなモチベーションで,東大にきている人は少なくないと個人的には感じます(最近は,ハーバードとかなのかな??^^;)
投稿元:
レビューを見る
なんというかあまりにもストイックすぎて真似できない苦笑。でも理3に受かるのはこういう超人タイプなんだろうなと思った。色々気になる表現はあれど、全体的には興味深く、共感できる部分も多かった。もっと高校時代にしっかり勉強しておけばよかったなあ泣
投稿元:
レビューを見る
東大脳というものがあるのかは別にして、地頭はかなりよい人である。帯には頭のいい子は親が作るとしているが、教育の仕方というよりも生物学的な生産ではないかと思われる。東大の理科Ⅲ類は、東大の中でも別格であるし、高校も超一流。
参考になるのは一部でしょう