電子書籍
YMOコンプレックス
著者 円堂都司昭 (著)
YMOとともに、私たちのコミュニケーションに何が起こったのか。80年代以降のポピュラーカルチャーの変容を解析する同期的批評。衝撃のデビュー作。※この商品は紙の書籍のページ...
YMOコンプレックス
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YMOコンプレックス Take Me to Techno’s Limit (Serie‘aube’)
商品説明
YMOとともに、私たちのコミュニケーションに何が起こったのか。80年代以降のポピュラーカルチャーの変容を解析する同期的批評。衝撃のデビュー作。
※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、予めご了承ください。試し読みファイルにより、ご購入前にお手持ちの端末での表示をご確認ください。
目次
- 第1章 組み換えと反復(エンドレスの葬送-コンピューター・ゲーム、ファイアークラッカー
- 肉体性の忌避-パンク?ニューウェイヴ、ディスコ ほか)
- 第2章 魂を欠き浮遊する性格(病んだロボット-テクノポップ御三家、ディーヴォ
- プラスチックな-ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー、スター・ウォーズ ほか)
- 第3章 媒介する同期信号(自閉とホットライン-テクノポリス、ウォークマン
- メタ人形遊び-メディア・ガジェット、独身者の機械 ほか)
- 第4章 異世界憧憬と架空国家(電子音と通信放送-はらいそ、スペース・エイジ・バチェラー
- 日本という人形-ジ・エンド・オブ・エイジア、ヨーロッパ・エンドレス ほか)
- 第5章 一致する相手を探す言葉(枠組としての日米-はっぴいえんど、金田一耕助
- TOKIOの浮上-ゴダイゴ、サザン、松本隆 ほか)
著者紹介
円堂都司昭 (著)
- 略歴
- 1963年千葉生まれ。早稲田大学第二文学部東洋文化専修卒業。文芸・音楽評論家。本格ミステリ作家クラブ会員、探偵小説研究会会員。別名遠藤利明。
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紙の本
評論としてトリッキー
2004/06/25 21:00
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:替天行動 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「レコード・コレクターズ」の書評でぼろかすに言われてたんで、最初はまったく買う気がなかった。でも、その書評のあまりのけなしっぷり(そこまでひどく言うくらいなら取り上げなきゃいいじゃない? ってくらいの口汚さ)が印象に残ったので、これを書いた田山三樹という人の文章を、その後は気にして読むようになった。——で、気が変わった。「レコード・コレクターズ」を読んでいると、田山は、データ収集とか、新聞記事みたいに事実関係を短くまとめるとかの能力はある。ところが、論評らしい論評を書いたのは読んだことがない。こういう人が、小野島大や大鷹俊一といったまともな音楽評論家と並んで「署名」記事を書いていていいのだろうかと、疑問を感じる。
それで、こんな風に無署名の裏方のほうがふさわしいライターが酷評した本なのだから、逆に面白いかもしれないと思って買ったのだ、『YMOコンプレックス』を。そしたら、的中。いろんな話題を縦横無尽に連結させて、独自の構図を作っていくあたりは、まさに「評論家」だった。こういう独自性こそ、「署名」して発表するのにふさわしい。
紙の本
評論として平板
2003/09/21 09:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GG - この投稿者のレビュー一覧を見る
イエロー・マジック・オーケストラと聞くと、今でもつい反応してしまう。それは、彼らの動向を追いかけ、新譜が出るとなるとFM雑誌で調べて、きっちりエア・チェック(死語)していた高校生の頃の情熱が、まだどこかに残っているからに違いない。
自分が通過した時代を特権化するのは、年をとった証拠だそうだ。しかし、70年代末のあの時代ポップ・ミュージックの世界が一つの極点に達したことは、間違いないと思う(その後は、いろいろあるけど、基本的に繰り返し)。サザン・オールスターズのデビュー(77年?)がそのメルクマールで、マニア的には大瀧詠一『A LONG VACATION』(81年)を目印にするのがよさそうだ。
本書は、YMOをめぐるさまざまなディスコグラフィカルな事実と当時の文化状況を絡め、現代思想タームで味付けした評論である。私のようなオジさんリスナー(CD購入も再発モノ中心。この間『BGM』を買ってしまった)にとって、見逃せない雰囲気の本なので手にとった。
ファースト・アルバム(US盤)のカバー・ジャケットが、ウェザー・リポート『ヘヴィー・ウェザー』と同じアーティストによるものといったミニ知識は興味深い。しかし、通読した印象は、ハッキリ言って詰まらない。
喩えて言うと、酒場で初対面の人と話し込みはじめる。いろいろ物知りだけど、でも話は詰まらない、という感じである。もちろん読み手の私自身の問題かもしれないのだが…。