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修身の教科書
著者 小池松次 (編)
「修身」教科書のなかから選び抜かれた、「心」と「魂」に響く教えの数々。かつてわが国の学校教育において、重要な教科目として存在した「修身」。敗戦にともない、昭和20年12月...
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修身の教科書
商品説明
「修身」教科書のなかから選び抜かれた、
「心」と「魂」に響く教えの数々。
かつてわが国の学校教育において、重要な教科目として存在した「修身」。
敗戦にともない、昭和20年12月31日、GHQより授業の停止と教科書の回収が指示され、現在に至っています。
今は失われてしまったその「修身」教科書のなかから、現代でも通用する、否、現代だからこそ必要とされる、
「努力・熱意・勤勉・創意・反省・感謝・愛国心」など、「日本人として忘れてはいけない大切な徳目」を伝えるために、本書は編集されました。
いつの時代においても大事にしたい、「心」と「魂」に響く教えに触れてみてください。
*目次より
◎命がけの努力《勝 海舟》
◎逆境に打ち勝つ《野口英世》
◎一生懸命《伊能忠敬》
◎刻苦勉励《二宮金次郎》
◎倹約の精神《上杉鷹山》
◎人間の度量《西郷隆盛》
◎寛大になる《貝原益軒》
◎新天地に挑む《山田長政》
◎教えを請う《本居宣長》
◎妥協しない《円山応挙》 ほか
著者紹介
小池松次 (編)
- 略歴
- 1928年佐賀県生まれ。東京教育大学(現筑波大学)卒業。大学講師、国際比較教育研究所所長を経て、現在、あすか会教育研究所所長。
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なんでもないことが、たいへんなことなんだ。
2005/10/16 22:56
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:和田浦海岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
歴史教科書の話から始めます。
2006年版の「全『歴史教科書』を徹底検証する」(三浦朱門編著・小学館)に、教科書で「1㌻以上の人物コラムもしくは本文で特に人物として大きく取り上げ、詳しく解説している」人物の一覧があります。
扶桑社のは教科書が一般に販売されておりますから、
ちょいと省略しましょう。他の教科書はどうなっているか。
教育出版・・・・浅川巧・アテルイ・杉原千畝・長屋王。
清水書院・・・・織田信長・卑弥呼・ムハンマド。
日本文教出版・・ペリー・ムハンマド。
日本書籍新社・・シャクシャイン・与謝野晶子。
東京書籍・・・・竹崎季長。
帝国書院・・・・中江兆民。
大阪書籍は、なし。
その各人物についての解説もあります、
ここでは、ちょいと一箇所だけ引用。
「ムハンマドはマホメットのことで、『(日本の)国家・社会及び文化の発展や人々の生活の向上に尽くした歴史上の人物』には該当しない」(p19)
そして、「アテルイやシャクシャインのような、
大人も知らないような人物を、中学の歴史教科書が好んで取り上げる傾向は、最近ますます高まっている」として
次に各教科書掲載の「大人も知らない」人物リストを上げております。
ですが、知らない人物をこれ以上並べていると、
今回紹介本まで、たどりつかないのでここまで。
さて、
この「修身の教科書」では人物中心で、
勝海舟・野口英夫・渋沢永一・伊能忠敬から始まっております。
ちなみに、今から2年前、雑誌掲載された永栄潔氏の統計に
「教科書に共通して登場する人物リスト」があります。
その「小中高校」に共通して出てくる14名のリストに
修身の教科書の最初の4名の名前はありませんでした。
もう少し永栄氏のリストを詳しく見ると。
「小学校」に共通して登場する人物22名の最後の方に勝海舟・野口英夫の2名が入っております。
「中学校」はというと32名中、その4人の名前はありませんでした。
話をもとに戻します。
この本は、昔の「修身の教科書」で何の変哲もありません。
こういうときは読むための助走が大切ですね。落語の枕みたいに。
私は雑誌「WiLL」2005年11月号に書かれている小池松次氏の「石原慎太郎氏にまで批判された『修身の教科書』」と題する文が優れていると思いました。
これを、そのまま単行本の「まえがき」として置いてほしかった。
そう思うくらいの外国と日本とのこの本にたいする温度差が、
重要な指摘になっております。
たとえば、こんな箇所があります。
「ドイツの学者が来ました。・・帰る頃になって、『ドイツで何年もアナタのことを調べていた。一度会いたくて来た。・・アナタを知らないドイツ人はいない』とも。何で有名なのか調べてみたら、なんとマーガレット・サッチャー元英国首相が件の『道徳読本』をベタボメしていたんです。そこでドイツの人も同じようにこの本について研究したところ、元本はアメリカじゃなくて日本の修身だとわかった。そして、修身について調べると私の本しかない。だから、私は世界で認められているんです。日本国内でいくら叩かれても・・・」
小池氏は、この本の元本を昭和45年に2万部を自費出版で出されております。「ようやく本になったと思ったら、読売新聞の社会面で、石原慎太郎氏に『こんな古い道徳の本を出して何事か!』と批判されてしまいました。その頃から前途多難でしたね。私は自信を持って修身についての講演をしているんですが、みんなバカにします。・・」
以下の箇所も魅力があります。
修身という言葉が悪いから、変えたらどうかというすすめに
「冗談じゃないです。論語や仏教が言い方を変えますか。修身は修身なんです。新しい道徳なんかじゃない。昔から日本にある最高の道徳なんです」
拍手。