読割 50
電子書籍
ドット・コム・ラヴァーズ ネットで出会うアメリカの女と男
著者 吉原真里 (著)
「オンライン・デーティング」とは、インターネットのサイトを使ってデート相手を探すことである。年齢・職業・人種・地域を超え、今や、アメリカ主流文化の一部となっている。新しい...
ドット・コム・ラヴァーズ ネットで出会うアメリカの女と男
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ドット・コム・ラヴァーズ ネットで出会うアメリカの女と男 (中公新書)
商品説明
「オンライン・デーティング」とは、インターネットのサイトを使ってデート相手を探すことである。年齢・職業・人種・地域を超え、今や、アメリカ主流文化の一部となっている。新しい出会いを探すには、ウェブが最も便利ということだろう。大手サイトに登録した著者は、ニューヨーク、そしてハワイで、さまざまなアメリカ男たちと「デート」する。出会い、つきあい、そして別れの中から、人間臭いアメリカが見えてくる。
目次
- オンライン・デーティングとは
- 動詞「date」のもつ意味
- 私のオンライン・プロフィール
- アメリカのオリエンタリズムと男女関係
- いざ、出陣!
- ネッド(編集者)
- ティム(広告代理店経営者)
- ジョシュア(コンピューター技師)
- マット(経営コンサルタント)
- イニシエーション〔ほか〕
著者紹介
吉原真里 (著)
- 略歴
- 1968年ニューヨーク生まれ。ブラウン大学博士号取得。ハワイ大学アメリカ研究学部教授。専門はアメリカ文化研究。著書に「アメリカの大学院で成功する方法」など。
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紙の本
大変興味深く読んだが、中公新書である必要はなかったのではないか?
2008/11/08 08:45
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る
インターネットで交際相手を探すシステムを著者自身が実際に利用してみて、そこで出会ったアメリカ人男性を通してみつめた米国社会を描いた書です。
本書は社会学やルポルタージュの類いの書ではありません。綴られているのはあくまで著者自身の個人的体験談であり、ネットで出会うアメリカ人男女一般を描いているわけではありません。
その著者はといえば、NY生まれで東大卒。ブラウン大で博士号を取得し、現在はハワイ大でアメリカ研究学部の教授をしています。
交際相手を探すサイトで著者は自己プロフィールとして、政治志向的には左寄りであり、トニ・モリソンを誰だか知っている男性を希望するといったことを記しています。そうした著者の個人的特徴に魅かれた複数の男性との交際を綴ったのが本書というわけです。
ですから、著者の交際相手としてここに登場するアメリカ人男性が代表しているのは、おのずとアメリカ社会のごく一部にすぎないことがわかります。
だからといって、私は本書を低くは評価しません。さすがにアメリカ研究を生業とする著者だけに、アメリカの一部とはいえそうした男性を分析する筆致には大変説得力があります。
著者のつきあう男性のほとんどが、冷静に著者との交際そのものを分析する努力をし、別れに際しても「なぜこの交際を打ち切るのか」理路整然と著者に説明しようとする姿に、感心してしまいました。「大人のつきあい」かくあるべしという気がします。
しかし私は中公新書のことを、ひとつのテーマを包括的に描き、短時間で要点を抑えながら通観できる格好の新書シリーズとして高く評価してきました。
その中公新書のラインアップに、果たしてこうした個人的体験だけでまとめられた書がふさわしいかは疑問に感じました。
出版社は、著者にもっと別の場所を用意するか、著者以外の人々の体験も社会学的に調査・取材するよう助言すべきだったのではないでしょうか。
紙の本
オンラインの恋人たち。
2008/11/05 11:08
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ソネアキラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハワイの大学で教鞭を取っている作者が1年間、研究でニューヨーク暮らしを始める。その間、オンライン・デーティング(まあ出会い系サイトだわな)で、知り合った、出会った男たちとの交際をメインに記したもの。
大学教授、学者先生にありがちな「論」ではなく自身の経験「談」。いわゆるネット縁なのだが、かなりきわどく踏み込んで書かれていて、これがめっぽう面白い。異性、同性に関わらず、WebやSNSにログされたプロフィールが素敵であれば、あるいは映画や音楽、本など関心空間が好みであれば、大概は、実際に会ってみてハズレということは少ないだろう。当然、出会えなかったり、会いたくないのにしつこくメールがきて閉口した話も書いてある。
この本で知った言葉が「ケミストリー」。会ってお互い胸が時めく(ハートとハートの化学反応)ことをいうそうだが、そうならなくともある程度、事前に相手を知っていれば、なにかとショートカットできてよいのでは。実際、オフラインでどれだけの人と知り合えるのか。まあ、出会いは縁。と古くさいことをいってしまえば、オンライン、オフラインも関係ないけど。
ぼくのイメージとしては『ブリジット・ジョーンズの日記』を知的にした感じ。アジア人の女性好みの男や作者のタイプだという屈折したユーモアを持つインテリユダヤ人、恋人にはならないが、友人にするならベストなゲイピープルなどなど。
都会のライフスタイル、恋愛スタイルがうーん、リアル。なぜゲイが女たちと親しくなれるのか。また女性に優しく、気持ちが通じ合えるのか。それは世帯主という男としてのマッチョな部分を脱ぎ捨てた、男を下りたからだと作者は述べている。なかなか鋭い。
出会った男ごとに話を変えるオムニバス映画にでもしたら、しゃれた今風な恋愛ものになると思う。個人的な誠に勝手な妄想だけど。コンテンツとパッケージ(新書)がそぐわない気もして、なんだかもったいない。