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花競べ 向嶋なずな屋繁盛記
著者 朝井まかて (著)
花競(はなくら)べ――最も優れた名花名木に与えられる称号・玄妙を目指し、江戸中の花師が育種の技を競い合う三年に一度の“祭”。恩ある人に懇願されて出品した「なずな屋」の新次...
花競べ 向嶋なずな屋繁盛記
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花競べ 向嶋なずな屋繁盛記 (講談社文庫)
商品説明
花競(はなくら)べ――最も優れた名花名木に与えられる称号・玄妙を目指し、江戸中の花師が育種の技を競い合う三年に一度の“祭”。恩ある人に懇願されて出品した「なずな屋」の新次は、そこでかつて共に修業した理世と再会する。江戸市井の春夏秋冬をいきいきと描く傑作「職人小説」。(講談社文庫)
目次
- 第一章 春の見つけかた
- 第二章 空の青で染めよ
- 第三章 実さえ花さえ、その葉さえ
- 第四章 いつか、野となれ山となれ
- 終 章 語り草の、のち
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紙の本
花と人を愛す
2021/04/09 16:32
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:かずさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者のデビュー作「実さえ花さえ」を改題した時代小説。向嶋で花師を生業とする新次・おりん夫婦と2人を囲む親友・大店のご隠居・孫の若旦那、そして雀。花や木の自然さを大切に地道に働く新次。それを支える妻おりん。二人の夫婦愛と場面場面にある花木。この作者の小説は何冊か読んだが折り込まれている植物に感心させられる。花や木を育てながら人の感じる処に自然に入っていく言葉。いつもながら心に残るものがある。先日見かけた新聞記事で植物を取り入れている作家として作者が取り上げられていた。作者の庭にはいろいろな植物がうえられているのかもしれない。
紙の本
続きを渇望せざるを得ない快挙の一冊
2016/02/02 18:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:szk - この投稿者のレビュー一覧を見る
もうびっくりするぐらいいいお話で正直魂消た。電車の中でぐずぐずしてきちゃって堪えるの大変。雀の健気さがねえ、心にしみ入るよ。子供が子供らしくなくじっと色々耐えたり、がんばったりされちゃうと大人は辛いね。自分の子じゃない雀をおりんも新さんもほんとうに大切に育てた。立派。いいお話なんだけど、いろいろ散漫になってしまっている部分もあり、少し惜しい。もっともっと掘り下げられるはずだもの。しっかし、染井吉野に最後繋がっていくとは思わなんだ。真実だったら新さんも雀も歴史的快挙じゃない。嗚呼、続きが読みたい。願わくば。
紙の本
江戸下町風情を色濃く漂わせた、下町人間模様が良いですね。
2019/07/30 09:53
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸下町風情を色濃く漂わせた、下町人間模様が良いですね。花木の話の多いのも嬉しい。特に、第二章の緑葉と紅葉を併せ持つ「錦しゅう衣(カエデ)」が接ぎ木ではなく同一個体の枝の皮を傷つけることで時期より早く紅葉させれるという解説には驚きでした。こうした花木に絡んで話は進むと思いきや、3章辺りから論調が変わり、4章は人間中心の話に収斂。結局、4章は話が広がり過ぎて散漫となり、花木を軸とした1~3章にちょっと見劣りする結果となった。 人々の一生を描くには少々紙数が足りない気がした。それと、展開に起伏をつけるため、意表を突いた話の進め方をしてるのが初めは飛び過ぎに感じたが、著者の癖として飲み込むとそれなりに慣れてしまった。著者49歳のデビュー作品としては立派なものと感じたです。
紙の本
終わり方が素敵
2020/10/09 21:24
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投稿者:みずほ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレになるので詳しくは控えますが、登場人物のその後が最後に描かれており、あーそうなったか!と感無量でした。
主人公が昔修行していたところのお嬢さんとのくだりは、何だか切なく、読みながら苦しくなりました。
朝井さんの作品はたくさん読んでいますが、これがデビュー作だと知り驚きました。ものすごくレベルの高いデビュー作です。