紙の本
最先端心理学の見地から
2012/01/31 10:33
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:食いしん坊22 - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても読みやすくタメになる本です。
特に営業マンや企業リーダー、人との関わり方に感心を持っている方にはおすすめです。
私が関心をもったのは、「なぜ男友達が多い夫の方が、浮気をするのか」と言った話や、「仕草で嘘は見抜けるか」という項目です。
私も大学のゼミでは、心理学をとっていました。しかし、大学は、深く学問を追求していくところなので、理論を議論できても、臨床の実際はなかなか把握できません。
著者はフロイトの功績を認めつつも、彼の理論が認められた時代は、性が抑圧されており、それが反動となって彼の理論が多くの関心を寄せたと述べています。そういう意味で、無意識レベルの行動や所作については、筆者はやや懐疑的です。この点を明らかにしている心理学本というのは、今まであまり読んだことがなかったので新鮮でした。
世の中によく知られている心理テストの信ぴょう性においても、本書はわかりやすい説明で疑問を投げかけています。
心理学に関する最新の見地を把握するには、最適の本です。
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テレビでお馴染みの植木先生の著書。
脳の働きを認知心理学の方面から易しく解説してくれている。
リーダーに向いているのはメタ認知能力で、そういう人は一番最後を歩く、という指摘が興味深かった。先頭を切って走る熱血漢はリーダーではなくヒーローなんだな。
仕草で嘘が見抜けるかどうか、という指摘も面白かった。常々疑問に思っていたので、やはりという思いを強くした。
聞き上手は実は自己開示してなくて頑固であるというのも、身近にそういう人がいるのでよくわかる。
人は外見で人を判断する。それは疑いようのない事実である。そういう事実があるということを踏まえ、さらに人は常にバイアスをかけて人を見るものなのだ、ということを念頭において、人間関係を作っていくことが肝要なのだと思う。
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テレビでもおなじみの心理学者植木先生の本。初心者でも読みやすい。
はじめはとっつきやすい、容姿の話から入っているが、最後はビジネスの話までまとめていて、参考になるところも。
集団は4~5人が効果的、1年間の大きな目標よりも、1日の小さな目標、たしかにその通り。仕事のやり方、もう一度見なおそうと思った。
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「ホンマでっか!?TV」の植木先生こと心理学者で臨床心理士の植木理恵さんによる心理学入門書。
心理学というアプローチ法で私たちの身近に生じる嘘や誤解を紐解いていく。
ルックスのいい人は刑が軽くなる「ハロー効果」、うつ病治療に行われる「円グラフ療法」など、興味を惹かれた内容が多かったので、参考文献が紹介されていたら尚よかったのになあと思った。
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入門書としてはとても簡潔で読みやすい。
心理学に興味を持った人にはぜひ手に取ってほしい。「人のこころがわかる」などの形容詞がついたシリーズよりは断然おススメ。
心理学という言葉でイメージするスピリチュアルな側面をバッサリ、その科学性を主張している点が評価できる。
残念なのは、本文中であげられている実験が「誰が」「いつ」「どこで」「何の目的で」行われた実験なのか一切書かれていない点。
新書として出版する以上やむを得ないとも思えるが、心理学に対して人々が持つ胡散臭さを払拭するためにも、どこのだれが行った実験なのかは調べればすぐわかるようにしてくれるとありがたい。
本当にこんな実験あったの?と疑問を持つ方に証拠として提示するつもりで、引用してほしいかったなぁ。
タイトルのつけ方も気になるところで、「「嘘」と「誤解」の心理学」というよりは、「心理学についての嘘や誤解の入門」といった内容である気がする。
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気軽に読める雑学本
メタ認知とリーダーシップ
その鍛え方が面白かった
わかりやすいので実践しやすいのでは
リーダーは
後ろからついて行って、そっちじゃないよ と指示する人
というイメージが分かりやすかった
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著者は、TV番組であるさんまの「ホンマでっか!?TV」(TV番組を見たことはないですが)に出演されている心理学者、慶応大講師、心療内科カウンセラー。
心理学の見地から脳にまつわるエピソードをいろいろと解説してくれている。
「平気でうそをつく」脳とは、たとえばヒトの判断は、蓄積された記憶などのバイアスがかかり、その上で判断を実施しており、置かれた状況などからバラバラの判断がなされるとのこと。
確かに人間の行動で納得される話が満載。
「年をとっても興味や感動を失わなければな結晶性知能(決断や判断する力。対比は流動性知能(新しいものに適応する力))は伸びていく」は、ぜひ実践し続けたいものである。
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・人は、主観というものによって「自分が見たいもの」だけを見ようとしてしまう。しかも、多くの人が自分の観察能力を過大評価する傾向にあり「私は他の人より“人を見抜く力“がある」と思いこんでしまっている。
・自己愛の欠如した人は、自分に自信がなく、いつも誰かに「認めてもらいたい」「褒めてもらいたい」と思っているアイデンティティの不安定な人といってもいいだろう。
・「自分は自分、人は人」と割り切って考えられる人は怒ることが少ない。すぐ怒る人に共通しているのは「自己主張が下手」ということである。女性は仕事のことで怒っているようでも「私のことをバカにしているんじゃないか?」という気持ちだけで怒っているようなときがある。
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やや美人は婚期を逃す。女性の方が噂に惑わされやすいのは太古の昔からの遺伝子レベルの性質。人間の脳は節約思考で思い込みに陥りやすい。仕草では人は見抜けない。会議は4、5人でが日本人には向いている。メタ認知能力が高い人がリーダー向き。悪い時よりいい時を分析できる人が伸びる。目標は頑張れば達成できるレベルに短い期間で設定すると効力期待が高まる。などなど、、、まぁまぁ堅いこといわずにコミュニケーションを積極的にとって笑顔でいきましょっ。 人間不確実だから面白いんだよってな感じです。
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植木先生の本は最新の心理学って感じで、とても勉強になるし、おもしろい。
一番驚いたのは、
『仕草で心理は読み取れない。』
そういう心理学の本いっぱいあるのに、あれは何なんだと思った。
もう仕草見て、人を判断しようとするのは控えようと思う。
ロールシャッハテスト‥言葉を発するまでにかかる時間を計る。物事のとらえ方が全体的か部分的か。
「逆に」「要するに」を連発する人は、似ている。‥作文をすぐに書き始める。=間がない。→サービス精神旺盛・小心者
円グラフ療法‥たくさんの選択肢・仮説があることに気付ける。
悪いときでなく、いい時を分析する。
方略思考‥どういうことをして何を成し遂げるか。
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タイトルから判断して久しぶりの「脳」に関する本だと思って手にとったのですが、期待していた内容とはちょっと違っていました。
いろいろなシーンにおける円滑なコミュニケーションのためのTipsが認知心理学的側面から紹介されているのですが、内容はかなり物足りないですね。主張内容のインパクトも薄いですし、その実証過程の説明もプアです。残念な著作ですね。
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人間はコンピューターじゃない。
だからこそいい加減だったり、楽をしようとしたり、どこかゆるっとしている。
臨機応変にケセラセラに生きていこうと思った。
心理学系の本を読んだことのある人が読むと、知っている知識が結構出てくると思う。
植木サンの主観が強いので、一歩引いて心理学を読みたい人とというよりは彼女の考え方が好きな人に読書をすすめたい。
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心理学超入門。
日常生活でも使えるようなトピック中心。
・男友達の多い男性ほど浮気する
・記憶を長持ちさせる“なぜ”(記憶の精緻化)
・仕種に本音は表れない
・相槌は相手の語尾に被せる勢いで打ってよし
・円グラフ療法で完璧主義を緩和させる
・他者愛が結晶性知能を伸ばす
・真のリーダーは行列の最後を歩く(メタ認知能力)
・日本人にブレストは向いていない
・“悪い時”より“いい時”を分析する
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ハロー(halo)効果…外見や顕著な特徴によって歪んだ評価をしてしまうこと(例:有名人が宣伝している商品は良い、という先入観)。美人や二枚目の方がいい人に見られやすい→人の容姿が裁判の判決などに影響
自己愛性人格障害…ありのままの自分を愛せず、自分は他人より優越した存在でなければならないと思い込む(←わたし?)。浮気しやすい
デュアルタスク…複数のことを同時進行する能力。女性の方が高い→その分女性は集中力に欠ける(オタクに男が多いのはこの為)
脳梁(のうりょう)…右脳と左脳を繋ぐ部分。女性の方が大きい→デュアルタスクが高い
心の浸潤性…相手への期待値。怒りっぽい人は高い。遺伝レベルで女性が高い
アサーティブトレーニング
女性は謝罪を求め、男性は修正改善を求める傾向がある
自己開示と自己呈示
不安や憂鬱などのマイナス感情を司る脳の部位(←どこ?)は意志薄弱なことと密接に繋がっている。うつ病や不安神経症の初期症状の共通点は「物事が決められない」
子供が3、4歳くらいまでは、発達心理学的に過保護なくらいで良い。周囲との信頼感を築き上げる為
社会的比較理論
流動性知能…新しいことを学習したり環境に適応したりする能力。30代をピークに、60代から急速に衰えていく
結晶性知能…経験の蓄積による判断力や理解力。
扁桃体(興味や感動を司る)が衰える→大脳新皮質や海馬(記憶系)も衰える=扁桃体の退化を防ぐべく、感動や自己肯定感(特に重要)を持ち続けることが大事
自己肯定感を上げる為には、ボランティアなど他人の役に立ち満足感や爽快感を得ること。扁桃体を刺激
扁桃体は抗重力筋にも関わっている→扁桃体を刺激することで若さを保てる
跋扈(ばっこ)…好き勝手に振る舞うこと、蔓延(はびこ)ること。魚が水篭を飛び越えて跳ねることから。
理不尽な言いがかりに対応するには、こちらも感情を使って、怒る相手に近づくことが大事
物量志向…「諦めない」ことに価値を置き、目標に向かって何度でも挑戦するが、臨機応変さに欠ける。日本の教育で重視されており、日本人の約6割が物量志向だと言われる。
状況志向…環境や周りの人のせいにするタイプ
方略志向…工夫するのが得意で先を見据えることが出来る。臨機応変で柔軟。
心理学的には会社などで掲げられる数値目標に効果は無いとされる
(科学ってよりも雑学って感じ)
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臨機応変に生きることの面白さ
人は人を絶対に正しく見ることができない。
そんな意味深長な言葉から本書は始まる。
思えば、学生時代、なんでこの人はどうやって大学に入ったのだろうと思う人がいた。
社会人になってもそうだ。
しかし、選抜されている(はず)のだから、それなりに誰かの目はあったはずだ。
主観。
これなくしては人は人に見られない。
少し悲しくなったのが、どのレベルの人が一番早く結婚するかを調べた調査である。
美人が一番早く、次が不美人、普通、やや不美人ときてやや美人が婚期が一番遅い。
ってことはだな、私は......。
いやいや、そもそも美人かそうでないかも主観だ(と、自らを慰める)!
もちろん、絶対的な順番ではないので、落ち込むことなどない(でも、小学生のときメガネザルーブスー、中学生でアゴーといわれた記憶が痛むのだ)。
そんな暗ーくなってしまっている私は何らかの仕草をしているはずだ。
では仕草に心理は表れるのか?
実はそうではない。
これは「欺瞞的コミュニケーション」というもので、一括りに意味を見出せるものではないそうだ。
このことは目から鱗だった。
タイトルにもあるように心理学入門ということで、一般にわかりやすい例示、親しみやすい題材を扱っている。
それ故に、見知っている内容もあるし、専門性は低い。
目新しいことを言っているわけではないが、騙されないよう自衛する、主観を知った上で客観視するきっかけ、等にはなりうる。
本書を読んだからといって明日から何もかも好転することはないが、臨機応変に対応することのおもしろさを感じることはできるのではないだろうか。