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尋牛奇談
初夏の一日、自宅の広い物置で、天本森は悪戦苦闘していた。尤も、闘っていた相手は、妖魔ではない。「読者クイズにするんです、お願いします~」と編集者に泣かれ、高校時代の写真を...
尋牛奇談
尋牛奇談 (講談社X文庫 White heart)
商品説明
初夏の一日、自宅の広い物置で、天本森は悪戦苦闘していた。尤も、闘っていた相手は、妖魔ではない。「読者クイズにするんです、お願いします~」と編集者に泣かれ、高校時代の写真を捜していたのだ。捜せば、龍村が強引に撮った遠足かなにかの写真があるはずだった。だが、「これは・・・」ぎょっとして、手を止めた。見つかったのは、あまりにも思いがけない品物だった・・・。
目次
- 一章 伸ばした手から
- 二章 僕らは今日を知る
- 三章 曲がらない意志を
- 四章 あてもない空
- 五章 もっと無様なやり方で
- 六章 名もなき声の正体
- あとがき
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紙の本
キャラクターが単純
2004/08/31 17:13
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタワ - この投稿者のレビュー一覧を見る
友人から借り読んだのち自分で購入して読んだのがこれ。
テンポよく旅の気分が味わえ夕飯のメニュウに困ったときには
料理のモチベーションを上げるには
もってこいの本だと思う。
しかし。
どれを読んでも読後感というか余韻が
石のように重い。
善良で一市民が必ず何人か死ぬのだ。
この人の書く物は。
そして今話題の韓国ドラマのごとく
見目良いキャラは頭もよく高給取りで
どこまでも格好よく
「カワユイ」
と思わせられる。
そして悪役は必ず醜く年寄りで
意固地という描かれ方なのだ。
この作品では猛烈な悪役がまた猛烈に
悪役として描かれている。
だがこの人がそう書けば書くほど
この悪役の方に応援したくなってくる。
主人公がどうにもナルシストで
嘆き方も苦しみ方も
「け、やってろ。」
と思いたくなるほどお耽美で自己陶酔的なのだ。
若い頃って自分が年老いてくことも
現実感がなく周りの大人を睥睨するところがあり
傲慢なものですが、そんな感じがプンプン匂う。
ターゲット層が中高生だからしょうがないか。
いやはやなんともはや。この作者はどんな
闇の社会を見つめて生きてきた人だか
知らないけれど、少々
人の死をめぐるキャラたちの感情の書き方が
どうにも自己中心的にみえるのだ。
ま、好きな人は好きなんでしょうけど(笑