EU崩壊(新潮新書)
著者 木村正人 (著)
2009年のギリシャに端を発し、もぐら叩きのように繰り返される債務危機と、「too little too late(少なすぎるし、遅すぎる)」と評されるEU首脳たちのド...
EU崩壊(新潮新書)
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
商品説明
2009年のギリシャに端を発し、もぐら叩きのように繰り返される債務危機と、「too little too late(少なすぎるし、遅すぎる)」と評されるEU首脳たちのドタバタ劇。ドイツ、フランス、イギリスなど主要国は同床異夢で、南欧諸国の放漫ぶりに北欧との溝は深まるばかり。第二次大戦の教訓に始まる大欧州という理想像は、もはや崩壊の途にある――その歴史と、近年の混乱の本質を探る現地最新レポート。
著者紹介
木村正人 (著)
- 略歴
- 1961年生まれ。京都大学法学部卒。産経新聞ロンドン支局長等を務めた後、独立してフリーに。日英両国の政治・安全保障、欧州経済に詳しく、ロンドンを拠点に国際ジャーナリストとして活動。
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
小分け商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この商品の他ラインナップ
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
EUは大丈夫か!!
2014/02/01 20:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
衝撃的な標題に惹かれ買いました。本書は、EU加盟各国の実情がコンパクトにまとめられていて、勉強になります。
ヨーロッパは遠く、米や中韓と比較すると直接日本に影響のない話題が多いため、EUには関心がありませんでした。恥ずかしながら、キプロス・マルタ・スロバキア・スロベニア・エストニア・ラトビア・リトアニアといった国を含め、28もの国がEUに加盟していることを初めて知りました。そのEUが崩壊の危機に瀕しているというのですから、大変です。
「欧州はイギリス、フランス、ドイツの微妙なバランスの上でしか成り立たない宿命を背負っている。その意味では、この3ヶ国が別々の方向に進んでいくなら、EUは事実上の崩壊を余儀なくされる(190ページ)」とのことです。そして、今イギリスはEUから離脱しようとしていますし、フランスとドイツは違う方向に向かおうとしています。
結局、「ユーロは求心力ではなく、今や遠心力になっている。通貨同盟というのは失敗の歴史だが、ユーロもまた同じ道をたどりつつあるようだ(188ページ)」との結論でした。EU自体が抱える問題が、加盟各国が抱える固有の課題をより複雑化させているようです。
欧州危機は一段落したと思っていました。が、違っていました。いや、もっと根の深いところで、EUはヤバいということが本書を読んで理解できました
落ちぶれたとは言え、ヨーロッパは魅力溢れる憧れの地であることには変わりません。今後は、EU関連の新聞記事も注意深く読もうと思いました。