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最後の伝令(新潮文庫)
著者 筒井康隆 (著)
肝硬変末期、全身が衰弱しつつある窓際会社員の体内で情報細胞の最後の旅が始まった。行く先々で様々な情報を蓄えつつ、めざすは延髄末端の十二番街。臓器という都市の混乱を緊迫した...
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商品説明
肝硬変末期、全身が衰弱しつつある窓際会社員の体内で情報細胞の最後の旅が始まった。行く先々で様々な情報を蓄えつつ、めざすは延髄末端の十二番街。臓器という都市の混乱を緊迫した筆致で描く表題作ほか、現実と虚構の融合を語る「瀕死の舞台」。桜の木が切々と陳述する「樹木法廷に立つ」等、SF回帰と熱狂的に迎えられ、“死”をめぐる文学的野心作とも激賞された傑作14編。
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筒井は、短編が面白い
2001/06/13 01:16
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投稿者:菅野 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「樹木法廷に立つ」はなんか頭がおかしくなりそうだ。雰囲気を堪能するのみで、これが何を暗喩か揶揄か示唆しているのか分からなかった。もちろん、分かったからって書くつもりもないけど、何となく喉に小骨がひっかかっている感じ、奥歯にシナチクの残骸がひっかかっているとか、そんな感じ。「北極王」は、子供が夏休みに北極王に会いに電車に乗ってでかける話しだが、何となく分からないところもあるのだけど面白かった。しかし、説明するのはギャグや駄洒落を解説するぐらいに情けないので書かない。それに、とうとうと説明して間違ってたらカッコ悪い。なんだか、面白いんだろうけど、喉にひっかかった小骨が気になって笑えない、そんな感じだ。
「公衆排尿協会」では、主人公にトイレがどこにあるか問われるウェイトレスが襲いくる尿意に耐えるところがエロティックでよろしい。これは読むスカトロかも知れない。白状しよう。黒いワンピースに白いエプロンをして身を捩じらせて尿意に耐えるウェイトレスを想起して欲情した。もちろん、銀縁の眼鏡をかけていて、真珠のような歯をガチガチ震わせているのである。一滴ぐらい漏れているのかもしれない。
筒井は、短編が面白い。