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週刊誌は死なず
著者 元木昌彦
新聞では書けない、テレビでは言えないことをやり、国民の知る権利に広く応えることが、週刊誌ジャーナリズムの原点である。だが、雑誌を取り巻く環境は急激に変わりつつある。続々と...
週刊誌は死なず
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週刊誌は死なず (朝日新書)
商品説明
新聞では書けない、テレビでは言えないことをやり、国民の知る権利に広く応えることが、週刊誌ジャーナリズムの原点である。だが、雑誌を取り巻く環境は急激に変わりつつある。続々と休刊に追い込まれ、発行部数も減少の一途をたどっている。名誉毀損による高額の訴訟が増え、週刊誌はタブーに挑戦しなくなった。これからの週刊誌ジャーナリズムがどう生き残るか、「日本で一番危険な編集者」こと元『週刊現代』名編集長が熱く問う! 佐藤優氏との対談も収録。
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紙の本
週刊誌に期待する
2009/12/31 06:22
5人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:良泉 - この投稿者のレビュー一覧を見る
週刊誌の部数は年々低減し、休刊・廃刊となっていくものも増えている。
本書は、そんな流れの中で、長年週刊誌の編集長を務めてきた著者が、週刊誌にかける熱き思いを託したものである。
週刊誌は、はたしてこの先、生き残ることができるのであろうか。
まずは、ひとは週刊誌というメディアに何を求めているのであろうか。そして現代の週刊誌は、その欲求に対し、読者の満足のいくように対応することが可能なのだろうか。
週刊誌とはなかなか中途半端な存在である。
もともと情報を速報的に伝達する手段としては日刊の新聞に勝てるものではなかった。テレビが登場してからは、ますますそうであったし、いまやさらに迅速に情報伝達可能なインターネットの時代である。
逆にじっくりと読み応えのある論評を読むには、充実度の点で月刊の総合誌あるいは書籍に勝てるはずもなかった。取材や解析に費やすことが可能な時間や費用にそもそも差がある。
それでは週刊誌の存在意義とはどこにあるのだろう。はたして週刊誌はこれからも必要とされているものなのだろうか。
硬派から軟派まで、さまざまな週刊誌の存在を考えさせてくれる本書である。
私自身の感想から言えば、週刊誌にはまだまだ期待するところがある。
新聞ジャーナリズムがますます情報産業化している現代においてはなおさらである。
一つ一つの事件や事故の内情を、その発生からあまり時間をロスすることの無い時点で、少し詳しく、解析も含めて知らしめてくれるメディアとしては、週刊誌は最適である。
また、ある程度にまとまった特集記事も週刊誌なら可能である。
かつて、週刊誌が、売れんかなの理念に偏りすぎ、過剰な競争の末、内容の薄い乏しいものになっていった。二度と誤った方向に進まないように。週刊誌のこれからに、期待する。