一瞬で恋におちる
2011/01/21 08:14
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「電子書籍」時代にはいったといわれる時代になって、本はこれからどうなるかを多くの識者の意見でまとめた『本は、これから』(池澤夏樹編)という岩波新書のなかで、装丁家の桂川潤氏が本の重要な要素である装丁について、「装丁という仕事は、要はテクストに、「身体性(物質性)」というコンテクストを与える仕事と言っていい」と書いていました。
今後電子書籍がどのように進化していくのかはわかりませんが、装丁の魅力は従来型の本に敵わないのではないかと思われます。それこそ、従来型の本がもっている「身体性」の魅力です。
見た感じ、手触り、匂い、まさに従来型の本は人間に近いものとして、私達のそばにあったといえます。
そして、そのこと自体が本の活路であると思います。
本書は、長年多くの装丁に関わってきた長友啓典さんが、雑誌や新聞に装丁の魅力について書いてきた文章をまとめた一冊です。小さな装丁論ともいえますし、思わず読んでみたいと触手が動く書評的側面ももっています。
それと本屋さんのこともたくさん書かれています。たとえば、こんな文章。「本って本屋さんって素晴らしい。本屋さんに行くのが楽しい。目的もなし、目的のついででも良い、ぶらりと散策すると何かと出会う、何が見つかるか分からない」。
これこそ、「リアル書店」の魅力、本屋散策の愉しみです。
最近私の町でも小さな本屋さんが閉店しました。大型書店のようにたくさんの本が置かれているわけではありませんでしたが、ぶらりといくにはちょうどいい本屋さんでした。そういう愉しみがまたひとつなくなったのです。
「インターネット書店」は確かに多くの利点を持っています。しかし、「何かと出会う」という側面では「インターネット書店」もさまざまな工夫をしていますが、「リアル書店」の比ではありません。
出会うのは別の場所で、購入する目的でが「インターネット書店」という利用が多いのではないでしょうか。
そういった偶然性の愉しみをこれからも大事にしていきたいものです。
長友さんは「「これだ」と思った装丁本を購入して内容のつまらないものに出くわしたことがない」と書いています。
一瞬で恋におちる。
なんとも素敵な出会いです。
この本は、本の楽しみをまたひとつ、増やしてくれました。
◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。
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投稿者:きりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
書店で本を探すとき、装丁を観賞するのも楽しみの一つですから。素敵な本は装丁も素晴らしい! それに尽きます。
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昔は文庫や新書しか読まなかったので、あまり装丁は気にしてなかったのだが(せいぜい表紙くらい)、最近は装丁の重要性がだんだんわかってきた。
装丁は表紙のデザインだけではなく、版の大きさ、ハードカバーにするかどうか、文字の書体、大きさ、行の間隔など多岐に渡る。
この文化を大切にしたいと思う。
■この本を知ったきっかけ
『レシートを捨てるバカ、ポイントを貯めるアホ』に入っていた新刊案内で
■読もうと思ったわけ
たまに本を表紙買いしてしまうので、装丁については興味があったので。
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いろんな装丁を一度に見れるのがいいし、セレクトがさすがです!
何度も見返してしまった。見ていない本もあったので今度見に行こう。
本屋に行くのがまた楽しくなりました。
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「これだ」と思った装丁本に内容のつまらないものはない、というくだりを読み、ベストセラーというだけで敬遠してしまう自分の読み方の、もしかしたら狭量なところをちょっと振り返った。
藤子不二雄のペンネームでデビューする前に安孫子素雄が「四万年漂流記」を発表していたとき、中学生だった黒田征太郎が生意気にも「ガンバッテ下さい」とファンレターを出していたエピソードに、自分の遠藤周作へのそれを思いだした。
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“すばらしい小説にはステキな装丁がついてくるということだと思う。”
この一文に尽きるなと思った。
手に持った質感や、色、紙のにおい。そういうものも全部ひっくるめて、一冊の本が成り立っているのだと思う。
装丁が好きな本は中身も好き。逆もまたしかり。
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装丁愛、ものづくり愛。
この本から伝わってくるのは、もっとシンプルなものづくりに対する愛情でした。
文字の扱いが美しいとか、印刷が凝ってるとか、紙がなんだとか、玄人ならではのこだわり論も良いのですが、わからない人は置いてけぼり感も時に感じるデザイン論。
しかし、基本は思いを形にする情熱であり幸せなのだなと。
経験を積んでなお、ものづくりの最初の愛情を持ち続けていられるのは「すごいこと」なのかもしれません。
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まだジャケ買いしたことはないけれど、装丁を見るのはスキ。平台とか、いいなあ、と思いながら見る。装丁という仕事への愛と誇りが伝わってくる。
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装丁の良い本は中身も良いと著者は言います。
装丁が好きで、楽しんでやっていることが伝わる本。
中身だけでなく、装丁も含めて一冊の本の世界ですよね。家の本棚に置く楽しみ、手に取って眺める楽しみ。
ジャケ買いがあれば装丁買いももちろんあります。
これからもっと装丁を大切に見てみよう。
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モノとしての本より、内容に興味あり、だが、装丁へのこだわりがつまったこの本を読むと、読書とは自然に本の個性、心地よさも味わう複雑な行動であることをに気づきました。だから電子書籍に移行したくないのです。図書館の本が保護セロハンに包まれているので、手触りが皆同じなのが残念なのも、個性がないから。
作り手の思い伝わり、読書の楽しみが深まります。
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装丁についての思考回路がすごく発達している人の装丁鑑賞。こういう人の思考を追えると勉強になる。
前付きの流れや色が云々、という話があるものの載ってるのは書籍のモノクロ写真だけなので、この本だけでは一部よく分からない。
現物を手に取るべきなんだろなあ。
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装丁のプロである筆者による装丁のレビューです。
新聞や雑誌に連載していたもののようです。
これは最高に面白いですね。
僕にとって評価に値する(えらそうに)本というのは、僕を動かすものです。
育児書だったらわが子に会いたい!って思わすものだし、動物本だったらとにかく動物園に行きたい!と足を向かわせるもの。
新しいことをはじめるのではなくって、いつもの日常をいつものままでグッと面白くしてくれるもの、そういう本が大好きです。これはそういう本。
読み始めはふつうに楽しい時間つぶしといった気分でした。
本当に★3つくらいの感じ。
ところがこの本は僕のこれからの本人生を変えた。もう過去形で言い切っちゃてるよw
50年後に振り返っても間違いなくターニングポイントだ。
装丁、ブックデザイン・・・興味はあったけどよく知らなかった。
表紙、見返し、中表紙、奥付、帯・・・紙質、フォント、etc.
なんというドラマチックなんだ、装丁。
やっぱ本ってすげーすよ。すげー。
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本当に本が好きな人なんだな、この方は。
長友さんという方を始めて知ったのだけど、とても好感がもてた。
この本に紹介されているのは装丁家がジャケ買いする本。
私の好きな装丁家さんの手がけた本も紹介されていて、なにやら無性に嬉しい。
本題に入る前の話が長いのもちょっと可愛いなぁと思ったり。
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[図書館]
読了:2012/10/13
本屋さんを徘徊する心地よさは、素晴らしい装丁の本に出会ったとき。電子書籍では味わえない。
たしかに…。
作家と装丁家の関係は、施主と建築家の関係。
文中で言及されてるのに写真のない本が多数ある。また、文中で帯の出来のよさに言及されてるのに載ってる写真は帯なし、とか、なんか詰めの甘い感じがある。
あと、作者がおじいちゃんだから、仕方ないのかも知れないが、「昔はよかった」「現代では失われてしまった良さがあった」みたいな回顧節が多すぎ。事実なんだろうけど。
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私が本そのものを好きな理由の中に、装丁から入りたいというのがあります。表紙の絵、タイトルの文字、紙の質や色、文字の大きさや字体…そんな要素からいわば本をプロデュースするのが装丁家。この本は、本の装丁家が“ジャケ買い”する本の話。特定の作家と装丁家が長年仕事をするなど、面白いエピソードもあり、本という物体が好きな方にお勧めです。