読割 50
電子書籍
叛鬼
著者 伊東潤
誰よりも早く下剋上を成し遂げた男、長尾景春。腹悪しき主君・上杉顕定に叛旗を翻し、戦乱の幕は切って落とされた。対するは、かつて兄と慕った巨人・太田道灌。さらには、駿河で勃興...
叛鬼
叛鬼 (講談社文庫)
商品説明
誰よりも早く下剋上を成し遂げた男、長尾景春。腹悪しき主君・上杉顕定に叛旗を翻し、戦乱の幕は切って落とされた。対するは、かつて兄と慕った巨人・太田道灌。さらには、駿河で勃興する新世代の雄・北条早雲も動き出す。叛乱に次ぐ叛乱は、やがて関東に戦国の時代を開いていく。敗れ、塗れ、足掻き――鬼となれ!出版界最注目”豪腕作家”の原点にして最前線! ――戦国の時代はここより始まる!
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紙の本
読後感想
2015/07/08 20:29
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:monmo - この投稿者のレビュー一覧を見る
馴染みの薄い中世関東の戦国模様を描いた作品ですが、一気に読める面白さ満載の素敵な作品でした。この作品をきっかけに享徳の乱関連作品をもっと読みたくなりました。
紙の本
時代の魁となった漢
2022/06/09 08:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
主君のいわれなき妬心から全てを失った長尾景春は関東全域を巻き込む争乱を引き起こす。自分の乱が求めるものを民のための政を行うことと思うが、甘さから連戦連敗。兄とも慕う関東の巨人太田道灌にも歯が立たない。なんとももどかしい展開が続くが、不屈の姿勢に次第に胸を打たれてきた。大きな実力を持ちながら中世の価値観(どんな主君にも支えること)から抜け出せなかった太田道灌と、血筋だけで治める時代ではなく民のことを考えて治める時代を見据えながら実力が伴わなかった長尾景春という対峙が面白い。
そして、景春の思いは伊勢新九郎に引き継がれていくという描かれ方も良かった。