森は海の恋人
著者 畠山重篤
森は漁民の命。森と海の真のつながりを知る感動の書。宮城県気仙沼で長年にわたり牡蠣養殖業を営んできた畠山さんは、エッセイストとして、そしてNPO法人「森は海の恋人」の活動で...
森は海の恋人
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商品説明
森は漁民の命。森と海の真のつながりを知る感動の書。
宮城県気仙沼で長年にわたり牡蠣養殖業を営んできた畠山さんは、エッセイストとして、そしてNPO法人「森は海の恋人」の活動でも知られています。2012年には国連森林フォーラムの「フォレストヒーローズ」にも選出されました。
豊かな汽水域の恵みは、森があってこそ生まれる。ダム開発と森林破壊で沿岸の海の荒廃が急速に進んだ1980年代、おいしい牡蠣を育てるため、気仙沼湾に注ぐ大川の上流に木を植え始めた――それが畠山さんの活動の出発点でした。漁師だからこそ見出し得た、森と海の真のつながりとは? 「森は海の恋人」運動の火付け役となったみずみずしい一作がついに電子書籍化。森に、水に、海の恵みに関心のある人すべての必読書です。
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小さな努力、そしてそれを継続すること
2009/06/22 23:37
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mikimaru - この投稿者のレビュー一覧を見る
三陸海岸で生まれ育ち、やがて牡蠣の専門家となった著者が、幼いころからの思い出や漁に根ざした暮らしを描写しつつ、海の恵みについてつづるエッセイ。
書籍タイトルにもなっている海と森の関係を簡単に書けば、広葉樹林からの落ち葉が堆積して腐葉土となる過程を経て、雨を通じて川と海に鉄分をもたらし、最終的に海にとっての恵みとなることからきている(p.166ほか)。この考えが、よい漁場を守って育てるためには木を植えようという運動につながり、結果として宮城の新月ダム反対運動の原動力ともなった。
内容が多岐にわたっていることもあり、すべてを吸収できたかどうかはわからないが、フランスの沿岸にある牡蠣の養殖地を見学したことや、生物学者でもあった昭和天皇に海鞘をお見せしようと関係者が海鞘を生きたままで蒸気機関車で運んだ話など、興味深い逸話がちりばめられている。
小学生たちを海に招いての体験学習や質問交換の文通などを通じた、けして気負いのない地道な活動と、それを文字にしていく姿に、静かな力強さを感じた。